海外・帰国子女向けオンライン家庭教師 TCK Workshop TCK教育通信 TCK BLOG

指導を通して感じた想いやお役立ち情報を皆様にお届け致します。

はじめに

さて、今回は埼玉県北葛飾郡にある昌平中学校・高等学校の教頭・国際教育部部長でIBコーディネーターの前田 紘平先生にお話を伺ってきました。

前田 紘平先生

前田先生は0-4歳、10-14歳アメリカニューヨークの現地校での就学経験を持つ元帰国生。

早稲田大学政治経済学部を卒業され、社会科の教員免許を取得し、教諭になる前に「社会科の先生をするならば、実社会を経験してから」という信念の下で民間企業の海外営業部門で勤務してから昌平中学・高等学校に転じました。

以降、IB導入のスターティングメンバ―等、国際教育の中心として携わっている、という経歴の持ち主でした。筆者も、同世代で滞在地域も近く、高校も同じ系列の高校でさらに大学まで一緒!…驚くほどに共通点が多すぎて取材以外の時間も色々な話で盛り上がりました。

今回は、昌平中学校・高等学校の

  • 帰国生に対する教育方針
  • 帰国生に対するサポート
  • 大学進学
  • 編入試験

について、インタビュー形式でご紹介していきます。

入学を検討している生徒様たちは是非参考にしていただければと思います。

帰国生に対する昌平中学校・高等学校の教育方針とは?

昌平中学校では中等部でのMYP、高等部でのDP導入もあり帰国生の受け入れを積極的に行いグローバル教育に力を入れていらっしゃるかと思います。

御校の帰国生への教育方針について色々とお話を伺わせてください。

基本的な教育方針として日本らしいグローバル人材を目指してもらうと聞きましたがこちらについてはどういうお考えなのでしょうか。

まずは私自身も帰国生であるという点からお話します。私はアメリカから中学3年生で帰国し、アメリカの生活に相当に馴染んでいたこともあり日本の生活に窮屈さを感じました。公立の中学校に3年生の時に編入しその1年間が本当に嫌だった。その反動もあり自由な学校生活を送りたいということで自由な高校に進学し、大学はもちろん自由で社会に出ました。

結果的に思うことは、帰国後の中学3年生の時の1年間は日本の文化を知る大切な期間だったということです。この1年間が無ければ自由な自分しか残らなかったんだろうな、と。自由な人って自分が自由であることに気づかない。

そのまま社会に出ると多分日本のこともわからないまま社会の中で適応できなくなってしまっていただろうな、と思うんです。

世の中多様性とよく言われますが、色々な価値観を身につけるためには日本人らしさも大切にしたいし、日本人に有るものと無いものは何なのかを知るべきであると思います。そのうえで自分なりの価値観をちゃんと確立する人間になって欲しいと思います。

多様性のある世界だからこそ、日本のことも良く知ってもらいたいんです。そして、帰国生だからこそ、それぞれがそれぞれの地域で培ってきたアイデンティティというものも大切にしたい。日本人らしいグローバル人材になって欲しい。これが昌平の考え方です。

前田先生と同じく私も中学3年生で帰国しましたが、誕生日の関係でアメリカ現地校で中学を卒業し、受験だけをしに帰国したので公立中学校での中学3年生という学校生活を私は経験をしていないんです。

一方で、前田先生と同様に中学3年生は公立中学校に通ったという私の仲間のほぼ全員がその1年間が辛かったと口を揃えて言います。

思い出したくはないですよね。(笑)

でも、あれがあっての今だ、という人も多いですね。あれが無かったらネジが締まらないままでいたんだろうなと。

まさにそうですね。その通りだと思います。

私にとっては高校1年生の1年間がそれでした。色々相当辛い思いもしながら日本の文化を知り学んだと記憶しています。私の場合は望んで帰国しウキウキ気分で日本で高校生になったのに…というだけに辛かったですね。誰もが通る道でいつどこでそれを経験するかということですね。

そうですね。IBにも通じる話ですが、日本の文化も海外の文化も、どちらも正しいと思っています。異文化理解の基本的な考え方として、受け入れてから考えるという事だと思います。

私は、当時は「日本の文化が間違えている!」としか思えなかったですし気づけなかった。でもやはり大人になって両方を知り理解できてから多様な価値観を受け入れられることができるようになりましたね。少し話はずれますが、生徒の中には本校の校則を厳しいと感じる生徒もいます。特に帰国生の子達から不満を訴える生徒には、私はいつも今話したことを伝えています

ちゃんとそれを説明してくれる先生の存在は生徒にとっては有難いですね。

入学してからの学びとは?

入学してからはMYPということで、DPに向けてどのように接続していくのでしょうか。帰国生だけでなく一般生徒達もDPに進むのでしょうか?

まず、中学校では一般生徒も帰国生も全員がMYPという教育プログラムのもとで学んでいきます。昌平中学校の考え方としては、中学3年間でMYPの学びをして、思考力を鍛え頭をどんどん柔らかくする。

ですが、高校ではそもそもIB DP進学を大前提とはしていないです。大多数は日本の大学入試を前提にそれぞれが特別進学コースに振り分けられ受験の準備をすることとなります。授業は講義型の授業がむしろ中心となります。

そこで日本の受験の作法を学びながら自分たちの目標に向けて頑張る。そして、一部の希望者がDPに進みます。加えて外部から募集してDP生は1学年約15名ほどとなります。全体に対しては少数派であることは間違いないです。

DPに進む生徒たちは海外大学進学を目標としている生徒が多いんでしょうか。

昌平高校では日本語DP(デュアルランゲージディプロマプログラム)のため、大半の生徒は国内の大学へのIB入試や総合型選抜等を想定していますね。

学校としては海外大学進学実績を伸ばしていくぞ!というような目標を掲げているんでしょうか。

そこのこだわりやアピールはないですね。恐らく都内の学校とは違い、少し地域性も特殊かもしれないんですが、国内の大学志向がまだまだ強いと思います。ただ本人達が希望すればサポートしたいと思っている。

となるとやはり日本の受験の作法についても理解しなければならないですね。

帰国生の取り出し授業や特別な取り組みとは?

帰国生達に対して取り出し授業や特別な取り組みはどんなものがあるのでしょうか。

取り出し授業は行っています。入学時点で英検2級以上の力であれば、個別で自英語の授業をしています。中には中学生で英検1級を持っていたりする子もいますから。

Power English Projectという取り組みについて教えてください。

これは帰国生だけでなく全校生徒に対して、英語は誰でも努力すればできるようになる!という取り組みです。努力をすればできることは皆が当然わかっているけど、勉強するモチベーションを上げたり保つのが難しい…。

ということで、スピーチコンテスト、日本語禁止部屋、英検やGTEC受験、宿泊語学研修、ハーバード・サマースクール、その他諸々の行事に参加する機会を与え英語を上達したい!という気持ちを育んでもらっています。

物凄い数の取り組みですね。気になったのが、「地球サミット」とは何でしょうか?

中学3年生の公民と物理の授業で行われます。全部で10時間分くらいの時間を使い、理科の授業では環境やエネルギー問題といった側面を、そして公民では政治的側面を学びます。そして、生徒たちが各国の代表となり白熱した議論を交わす。これが驚くほど白熱するんです。生徒達も本気で討論します。とてもオモシロイですよ。

大学進学について

2021年は昨年に続き東大合格者が出ていますね。全体でみると早慶上理・GMARCHの進学実績もとても多いようです。入学した帰国生の進学実績はどうでしょうか。

昨年の東大合格者は帰国生でした。その他一橋大学、早慶など有名校に進学するは多くいます。

学校として掲げている目標などはあるのでしょうか。東大○○名出すぞ!といったようなものはあるのでしょうか…?

そういったものはありませんが、常に去年の実績を上回りたいというのはありますね。

日常的な学習サポートは?

学校で導入している学習サポートはどのようなものがあるのでしょうか。

RECRUITさんのスタディサプリおよび、自習室を導入しています。放課後の時間を利用して自習室の開放と質問対応ができる現役大学生のチューターという体制を整えています。また、8限講習の中で生徒の習熟度に合わせた対応をしています。

自習室は日々相当数の利用があるということらしいのでニーズがあるというのも事実なんですね。

生徒たちはよく頑張って勉強していますね。

気になる昌平中学校・高等学校の編入試験について

編入試験についてはどういう方針なのでしょうか。TCK WORKSHOPでは編入対策が非常に多いんです。やはりいきなり決まる帰国や親の任期は子供には選べないという現実もあり、編入試験の可否、そして内容や時期など、私も毎度探すのが大変です。

編入の重要性は我々も理解しています。昌平では時期も問わずいつでも試験が受けられます。合格するしないかは別の話ですが。IBであれば高2の春までで高3のIB編入は現実問題難しいですね。その他であれば全学年やっています。毎年各学年2,3名はいると思います。

時期を問わないというのは物凄く有難いですね。試験の内容はどのように設定されていますか?

編入する学年時まででこの学校で学んできた内容ですね。試験は英数国の三科目で英語の結果を重視して合否判定をしています。

私立であるので進路は効率より約1年速いですよね。例えば、数学であれば高1編入であっても数学1Aは大体終わっているという事ですね。

その通りです。編入では入学してからついていけるかが重要ですから、昌平のカリキュラムに沿って編入試験の内容が組まれています。レベルは基礎に徹底はしています。

英語のレベルはどれくらいでしょうか。

中学入学は英検準2級くらいで高校入学であれば英検2級くらいですね。恐らく帰国生であれば決して難しいものではないと思います。

併願校って…どんな学校?

この辺で昌平中学校と併願する学校ってあるんでしょうか?同じようなIB校や国際色の強い学校は近くにあるのか?というご質問も良くいただきますが、私としては正直、立地的にも昌平一択なんじゃないかと。

そうですね。帰国生受験では確かにその通りかもしれません。このあたりの地域では際立った特徴を持っている学校だと思っています。受験を薦める岡留さんの立場からすると難しいかもしれませんが。

筑波大学附属坂戸高等学校や大宮国際中等教育学校があるかもしれませんが、おっしゃる通り立地的には併願ということにはなりにくいかもしれませんね。埼玉の南の方であれば、都内のIB校も視野に入れられるかと思います。

どのような帰国生に来て欲しいのか

面談でどういうことを評価していますか?

面接では基本的なことしか聞きません。ひねったことは特に聞きません。入学時に求めているものは基礎学力で入ってから自分で学ぼうとする姿勢が一番重要ですね。IBについての理解も大切ですが、やはり日本らしさも大切にしたい。両方の文化を受け入れて自主的に自分の人生を良くしようという子達に是非来てもらいたいです。

まとめ

いかがでしたか?

学校の中をぐるっと案内していただきましたが、とにかくその大きさに私は仰天!なんと高校の生徒数は2000人規模。

国内屈指の有名大学に行く子もいれば、プロスポーツ選手になる子や、海外大学を視野に入れたり、本当に様々な人生を歩む生徒たちがいる学園でした。

部活動も盛んでグラウンド施設は大変立派。全体で見れば帰国生はごく一部の存在ではありますが、帰国生を含めた全ての生徒たちが自分達の目標に向けてそれぞれが熱中できる環境がここにある、とそんな印象を受けました。

帰国直後の日本の学校生活の変化は帰国生にとっては「大事件」です。そんな中で前田先生の「多様性のある世の中だからこそ、日本らしさを知ることも大事」というキーメッセージは私も体験した身として大変共感の出来る内容でした。

TCK Workshopでは、インターネットとコンピューターさえあれば、帰国生にぴったりな個別指導が可能になります。

  • どのような受験対策がいいのか。
  • どの時期から入試の対策をしたほうがいいのか。

弊社のプロ講師陣と一緒に、お子様の受験合格のためのプランを考えましょう!


お気軽に下記の無料相談フォームから、お問い合わせください。

夏休み
準備
夏期講習特別割引中!こちらをクリック!