はじめに

帰国子女高校受験生に人気のある慶應義塾湘南藤沢(SFC)高等部ですが、従来の入試では数学は一般入試と同じ問題が課されていたため、一般生徒と同じようにハイレベルな問題を解く能力が必要となります。

慶應義塾湘南藤沢(SFC)高等部 2020年の問題構成はこのようになっています。

大問1大問2大問3大問4大問5大問6
計算問題
4問
小問集合
3問
確率
小問3題
関数と図形
小問4題
平面図形
小問3題
立体図形 小問3題

SFCの問題は図形問題が非常に多く、関数の問題も結局図形問題であり、小問集合も合わせれば多いときには実に60%は図形問題となることもありました。

そんな慶應義塾湘南藤沢高等部ですが、2022年入試から入試が変わります。

  • 数学は60分から45分へと時間が短縮されるということで、問題数が少なくなるのか…?

まだ前例がないわけですから対策に頭を悩まされているかたも多くいらっしゃるかと思います。

まず、安全策としてはこれまで同等の対策をしておくべきとするのが無難です。これまでの過去問題を演習することで十分に入試内容の変化に対応できることでしょう。

今回は慶應義塾湘南藤沢高等部 帰国生入試 2020年の過去問から問題をピックアップして解説をしていきます。

慶應義塾湘南藤沢(SFC)高等部 帰国生入試 2020年 数学 大問4 解説(後半)

下準備が終わったら問題を読み始める

問題を読み終えて求められるものを全て求めたら問題を読み始めます。

(1)(2)はすで答えが出ていて、(3)はすでに解くために必要な情報が揃っているのはわかりますか?

(3)も計算だけ済ませれば後は残すこと(4)だけになります。

ですから、決して問題を解く前の下準備は無駄にはならずに、むしろ必要不可欠なステップとなります。

意識は常にドミノ。一つが分かったら次は…?と考えればよいわけです。

無作為に手を付けだすと途中で頭の中がごちゃごちゃしてしまいます。一本の道筋を意識して一つ一つ求めていきましょう。

面積が等しいって言ったら平行線の利用

よくある問題ですが、面積が等しい三角形といったら高校入試では平行線を利用するというのがパターンです。

等積変形を利用するということで共通の底辺を見つけてあとは平行線を引けば放物線の上に交点が現れる。交点と言えば連立方程式です。

このように、「○○と言えば○○」のように問題を解く上で求めるものに対して必要な知識(定理や公式など)は決まっているのです。

そこさえ抑えておけばどんな問題が来ても落ち着いて取り組むことができます。

数をこなすこと

とにかく量をこなすことががまずは肝心。質を追いかける訓練は受験直前で構いません。

経験値を多く積み、パターン認識がすりこまれるまではどうしても量が必要です。

こなしていく中でノートを整理して解いてきた問題を分類していくと必ず高得点が取れる素地が出来上がります。

もちろん計算ミスをしないように日頃から計算練習はしておくことだって重要です。

解き方がわかっても計算ミスで正答ができない…これは勿体なさ過ぎるので。

帰国生入試の数学は一般入試と一緒

多くの学校では数学の問題は一般入試と同じ問題となります。

過去問題の対策はもちろん重要ですが、同レベルの高校などの過去問題などを利用することでより多く演習を重ねることが可能になります。

傾向分析や過去問題演習は是非第三者の協力を活用しましょう。