三田国際学園中学校は、東京都世田谷区用賀に位置する、共学の中高一貫校です。2015年に戸板中学校・女子高等学校から改称して共学校になりました。高校1年生からの入学も可能なため、中学からの内部進学生と混合クラスで学びます。中学には
- 本科クラス(募集定員60名)
- インターナショナルクラス(募集定員70名)
- メディカルサイエンステクノロジークラス(募集定員30名)
の3クラスがあり、帰国生は国際生受験にてインターナショナルクラスへの入学となります。
インターナショナルクラスでは、入学時の英語力は問われず、英語を初めて学ぶ学生から、ネイティブレベルの英語力のある学生までそれぞれに適した授業やサポートを受けられます。英語で授業を行うイマージョン教育が行われ、理数系に強い学校としての特徴があります。では三田国際学園中学校をご紹介します。
三田国際学園中学校の学校情報
学校名 | 三田国際学園中学校 |
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住所 | 東京都世田谷区用賀2-16-1 |
TEL | 03-3707-5676 |
HP | https://kumon.ac.jp/k-gakuen/kokusai/index.php |
対象 | 中学1年生〜高校3年生 |
カリキュラム | 3学期制・土曜授業あり |
三田国際学園中学校 帰国生入試の受験情報
国際生受験では、海外在住期間が1年以上、帰国後3年以内であることが条件です。海外在住時に就学していた学校の種類は問われません。ですので、現地校・インター・日本人学校のいずれの学校からでも受験が可能です。
筆記試験科目は英語のみ(問題はIC・ISC共通)、それと本人面接(日・英)があります。
募集定員 | インターナショナルクラス(IC) インターナショナルサイエンスクラス(ISC) 男女30名 |
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三田国際学園中学校 帰国生入試の試験日と試験科目
一般入試では、4教科選考または英語・面接の選考方法にて、他4回受験のチャンスがあります。
国際生入試:http://www.mita-is.ed.jp/admissions/international.html
編入試験情報については、学校HPをご確認ください。
三田国際学園中等部のポイント
三田国際学園中学校に117年受け継がれる教育理念である「知好楽」は、孔子の教えに由来します。
『人生に於ける全てのことは知ることから始め、それを好きになり、最後に楽しむ境地に至ったときこそ、初めて自分のものになり、豊かなものになる』
未知と出会い、探究心を育て、学ぶ楽しさのその先へ学生たちをいざないます。
英語、サイエンスリテラシー、ICT、問題解決力、情報共有力などを身につけ、グローバル社会に活躍する人材を育てます。
おおらかな学風の新しい学校で、帰国生や日本以外にルーツを持つ学生が多く在籍する三田国際学園中学校の特徴をご紹介していきます。
インターナショナルクラス
インターナショナルクラスへは帰国生のほか一般試験での入学者もいます。それぞれ異なるルーツをもつ学生が一緒に学ぶ、多様性のあるクラスです。
英語のレベルは個人により様々ですが、それぞれのレベル別に使える英語を身につける授業が行われます。週10時間の英語の授業は全て英語で、ネイティブスピーカー教員と日本人教員によって行われます。クラスの副担任はネイティブスピーカーの教員が担当するため、ホームルームなどでも日常的に英語での会話が生まれる環境が整っています。
また、英語以外の教科の授業も英語で行うイマージョン教育を取り入れています。
イマージョン教育は日本でも注目されている、外国語を手段として他の教科を学習する教育方法です。帰国生を含む三田国際の生徒たちは、このイマージョン教育によって英語力を維持しながら、日本の学校ならではの学びや学校生活も同時に経験することができます。
なお、授業自体は英語で実施されますが、日本の教育課程を網羅したカリキュラムで必要な単位を取得できますので、高校課程を修了し日本の大学の受験資格を得ることができます。
英語レベルによる主要教科の学習
インターナショナルクラスの生徒は英語のレベルによって3つのクラスに分かれて学習します。入学前のアセスメントテストの結果にてクラス分けが行われます。レベルに合わせて必要なサポートを受けられるので、心強いですね!
Standardクラス
対象 | 英語の学習歴不問 |
HR | 副担任はネイティブスピーカー教員 |
英語 | 一部日本語&ネイティブ教員による授業 ・「読む・聞く・話す・書く」の4技能を習得 |
国語 | 日本語で実施 |
数学・理科・ 社会・実技科目 | 日本語で実施 |
Intermediateクラス
対象 | 相応の英語学習歴のある生徒 |
HR | 副担任はネイティブスピーカー教員 |
英語 | ネイティブ教員による全て英語の授業 ・総合的な英語力向上を目指す |
国語 | 日本語で実施 |
数学・理科・ 社会・実技科目 | 日本語で実施 |
Advancedクラス
対象 | 帰国生、ネイティブレベルの英語力の生徒 |
HR | 副担任はネイティブスピーカー教員 |
英語 | ネイティブ教員による全て英語の授業 ・ディスカッション、ディベート、プレゼンなどを通じ、批判的思考力・分析力・構成力・コニュニケーション能力を身につける |
国語・実技科目 | 日本語で実施 – 帰国生に合わせた基礎レベルのクラスを設置 |
数学・理科・社会 | 専門分野のネイティブ教員による授業。全て英語で実施 |
Advancedクラスでは柔軟な科目選択が可能
英語ネイティブレベルの学生が在籍するAdvancedクラスでは、インターナショナルスクールのスタイルを取り入れており、授業は全て英語で実施されます。
内容自体は、文部科学省の指導要領に沿ったカリキュラムで構成されるため、学習進度はStandardクラス、Intermediateクラスと大きく差が出る心配はありません。
生徒の理解度に応じて、数学・理科・社会のクラスは日本語・英語のどちらで授業を受けるか選択することができます。生徒一人ひとりの状況に応じて柔軟に科目選択が可能なので、大学進学へ向けても適切なサポートが受けられます。
英語力の高い生徒は、国語以外の全ての授業において英語での受講を選択できますが、例えば数学と理科は英語では難しい、という生徒は、2教科のみ日本語での授業を選択、ということもできます。
サイエンス教育/ICT
三田国際は理科好きを育てるサイエンスラボの施設があります。理科では週に1〜2回の実験授業を行い「なぜ?」の疑問を仮説、実践、考察と展開し科学の基礎を身につけるとともに、論理的思考力を身につけます。サイエンスラボは大学の研究室レベルの施設が整っています。ICTを活用しての実験やデータ分析や考察、プレゼンテーションを行います。
学習サポート
基礎学力の定着を大切にし、発展的な学習につなげるために、三田国際では毎日0時間目に朝学習を行います。英語・数学の2教科をタブレットを用いて繰り返し学習をします。補習講座、夏季・冬季講習も開講しており、苦手の克服や得意科目の発展学習などをサポートします。その他にも理科実験講座や、高校2年以降は受験対策補講も実施されます。
国内語学研修/修学旅行
中学2年時には世界各国からの留学生と英語でグループセッションを行う、2泊3日の国内留学研修があります。生徒たちは多様なバックグラウンドをもつ学生との関わりから、自分と世界とのつながりを考え「自分たちのつくる未来」についてプレゼンテーションを行います。
また中学3年時には広島で留学生とともに「平和」をテーマとしたフィールドワークを行います。2泊3日の活動の中で、自分が世界にどのように貢献していくのか、具体的な進路についてもイメージを膨らませていきます。
学校設備
芝生が広がる中庭(パティオ)、可動式の400席で式典や運動部の練習に使用するホール、大学レベルの設備を有するサイエンスラボ、蔵書3万冊の図書館、大型スクリーンの視聴覚室などの設備が整っています。 教室やカフェテリアには外の光が入り、明るい印象です。
カフェテリア/通学
お昼はカフェテリアを利用し、定食やカレー、丼などのメニューを食べられます。通学は最寄りの用賀駅から徒歩5分。 学校は商店街を抜けたところにある閑静な住宅街の中に位置しています。正門には桜並木があり、春には桜のアーチが生徒たちを出迎えます。
求められる英語力は?
国際生入試に関して、英語レベルは英検準1級を取得していると良いでしょう。
英語の試験のみとなるため、リスニング、リーディング、ライティングとバランス良く力をつけておくことが重要です。
2019年度の英語試験は大きく5つの分野から出題されていました。
- リーディング(フィクション)
- リーディング(ノンフィクション)
- 算数の問題
- ライティング
- リスニング
毎年、試験の構成が異なるため、説明会参加時に配られるサンプルを元に試験対策に臨むと良いでしょう。英語力だけでなく、海外生活においてどんな経験をしてきたのか、自分の経験からの考えをしっかりと表現できることが大切になります。
さいごに
三田国際学園中学校のポイントをおさらいすると、
- インターナショナルスクールのような英語環境
- 英語で授業を行うイマージョン教育
- 帰国生受験は英語と面接のみ
- 帰国生のレベル別授業が可能
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