海外で生活する受験生や帰国生の皆さんに圧倒的な人気を誇るのが、上智大学の英語学位プログラムです。特に、伝統ある国際教養学部(FLA)と、2020年に新設されたSophia Program for Sustainable Futures(SPSF)は、どちらも「英語で学び、国際的な視点を養う」という点では共通していますが、実はその中身や目指す方向性には大きな違いがあります。
「どちらが自分に合っているのかわからない」「併願はできるのか」「入試に向けて何を準備すべきか」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。特に9月入学の第2期出願を検討している場合、準備期間は限られています。本記事では、上智大学のFLAとSPSFの違いを、試験内容から卒業時の学位、そして具体的なカリキュラムまで詳しく解説します。

TCK Workshop プレミアム講師。東京学芸大学附属国際中等教育学校、上智大学国際教養学部(FLA)卒業。フィリピン・ケニアでの滞在経験を持つ。 英検1級の圧倒的な英語力に加え、生徒一人ひとりの魅力を対話を通して引き出す自己PR・面接・エッセイ指導が武器。多くの帰国生が目指すキャリアを体現するロールモデルとして、学習指導とメンタルサポートの両面で絶大な信頼を得ている。
この記事は、TCKworkshop主催のウェビナーを基に作成しています。TCKworkshop公式Youtubeチャンネルでは、指導経験豊富な講師が実際の指導を通して蓄積した帰国生の受験、英語学習などについての情報をお伝えしておりますので、ぜひご覧ください。
入試情報は変更される可能性があるため、出願前には必ず各校の公式サイトで最新の募集要項をご確認ください。
上智大学FLA・SPSFの入試概要と出願のポイント


FLAとSPSFの出願スケジュールはほぼ同時期に進みます。どちらも書類選考が中心となるため、出願時点での書類の完成度が合否を100パーセント決めると言っても過言ではありません。早めの準備を心がけることが、心の余裕にもつながりますよ。
まず知っておきたいのが、出願のスケジュールです。例年、9月入学の第2期出願は3月中旬から4月上旬にかけて行われ、書類の必着期限は4月中旬に設定されています。海外から郵送する場合は、配送トラブルや遅延も考慮して、期限の1週間前には発送を完了させるスケジュールで動くことをおすすめします。
選考方法は両学部とも書類審査のみです。二次試験(面接や筆記試験)がないため、提出するスコアやエッセイですべてが判断されます。
主な必要書類は:
・志望理由書(エッセイ)
・高校の成績証明書(Transcript)、卒業見込み証明書
・SATやACT、IB、Aレベルといった統一試験のスコア
・TOEFLやIELTSといった英語資格試験の証明
・推薦状2通
ここで重要なのが、FLAとSPSFではエッセイに求められる内容が異なる点です。特にSPSFの総合グローバル学科などでは、持続可能な開発目標(SDGs)に関連させた内容が求められる場合があり、学部のコンセプトを深く理解して書く必要があります。
FLAとSPSFのカリキュラムと学位の決定的な違い

FLAは幅広く学んでから専門を絞るリベラルアーツ形式、SPSFは最初から専門分野を決めて深く掘り下げる専門教育形式という違いがあります。
自分が「何を極めたいか」が明確ならSPSF、まだ探求したい段階ならFLAを選ぶのが良いでしょう。
ここからは、皆さんが最も気になる「カリキュラムの違い」について、1000字以上のボリュームで詳しく深掘りしていきます。卒業時に得られる学位や、4年間の学びのステップを比較してみましょう。
卒業時に授与される学位の違い
FLAを卒業すると、授与されるのは「国際教養(Liberal Arts)」の学位です。一方でSPSFは、所属する学科(文学部新聞学科、総合人間科学部教育学科、経済学部経済学科など)に応じた専門的な学位が授与されます。この違いは、将来の大学院進学やキャリア形成において「どの分野の専門家として認定されたいか」に関わる重要なポイントです。
FLAの学び:英語力とリベラルアーツの融合
FLAの大きな特徴は、1年次から2年次にかけて行われる「FLAコア・プログラム」です。これは単なる英語の授業ではなく、大学での学問に必要な「アカデミック・ライティング」「パブリック・スピーキング」「クリティカル・シンキング」を徹底的に叩き込むものです。入学時のレベル分けテストにより、自分に最適なクラスからスタートすることができます。
また、FLAには比較文化、国際経済・経営、社会学の3つのコースがありますが、これらをメジャー(主専攻)として決定するのは2年次の後半です。それまでは幅広い分野の授業を英語で履修できるため、「まずは興味のあることを色々学んでみたい」という方には非常に魅力的な環境です。さらに、英語と日本語以外に、フランス語やスペイン語、さらにはアラビア語やラテン語といった多種多様な言語を「英語で学ぶ」コースも用意されており、言語習得に力を入れたい方にも適しています。
SPSFの学び:持続可能な未来に向けた専門教育
対するSPSFは、最初から6つの分野(経済学、教育学、社会学、新聞学、国際関係学、地域研究)のいずれかを選択して出願します。4年間を通じてその専門分野を英語で深く学ぶことが主眼となっており、少人数でのゼミ形式の授業が多いのが特徴です。
SPSF独自のカリキュラムとして「SPSFコモン・コア」があります。これは6つのどの分野に所属していても共通して学ぶ科目で、「持続可能な未来を作り上げる」という大きなテーマに基づいています。各分野の視点から社会課題へのアプローチを学ぶため、専門性を持ちつつも多角的な視野を養うことができます。
言語教育についても違いがあります。FLAでは第3言語の学習がカリキュラムの一部として独立していますが、SPSFでは一般教養(General Studies)の中で選択して学ぶ形になります。また、SPSFは他学部の学生との接点が比較的多いことも、人脈を広げる上でのメリットと言えるでしょう。
アカデミック・ライティングの基礎を固めたい方は、こちらの解説記事を読むことをおすすめします。
合格を勝ち取るためのエッセイとスコア対策


上智の合格ラインとして、TOEFLであれば100点以上、SATであれば1350点から1400点程度が一つの目安になります。ただし、スコアが少し届かなくても、エッセイでの論理的かつ情熱的な自己アピールで逆転できる可能性も十分にありますよ。
入試において最も評価のウェイトが高いのは、エッセイ(志望理由書)、成績、そして英語資格・統一試験の3要素です。
エッセイ対策の重要性
FLAのエッセイは500ワード程度と短めですが、その分、一文一文の密度を高める必要があります。自分がこれまでの海外経験で何を学び、なぜ上智のFLAでなければならないのかを論理的に構成しましょう。
SPSF、特に総合グローバル学科の場合は、さらに踏み込んだ内容が求められます。自身の関心事とSDGsをどのように結びつけるか、将来どのような社会貢献を目指すのかを具体的に示すことが求められます。大学の公式ガイドラインやアドミッション・ポリシーを読み込み、大学側が求める学生像に合致していることをアピールすることが重要です。
目標スコアの設定と早期準備
難関校である上智大学を目指すなら、早期のスコアメイクが欠かせません。TOEFL iBTであれば、リスニングやリーディングだけでなく、ライティングとスピーキングも含めてバランスよく25点以上を揃えられるよう対策を進めるのが理想です。
また、最近ではTOEFLの「ホームエディション(在宅受験)」の取り扱いが大学によって異なるため、必ず最新の募集要項を確認し、原則としてテストセンターでの受験スコアを用意するようにしましょう。
SATについても、数学(Math)で確実に高得点を稼ぎつつ、読解(Reading & Writing)で粘り強くスコアを積み上げることが合格への近道です。
TOEFLのスコアアップに向けたロードマップについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ

上智大学のFLAとSPSF、どちらのプログラムも非常に質が高く、将来の可能性を大きく広げてくれる場所です。大切なのは、それぞれの特徴を理解した上で、「自分が大学生活で何を重視したいか」という軸を持って選択することです。
・FLAは幅広い教養を身につけ、英語の発信力を極めたい人におすすめ。
・SPSFは特定の専門分野を英語で深く追求し、社会課題に取り組みたい人におすすめ。
・入試は書類選考のみのため、エッセイの内容と早期のスコアメイクが合格の鍵。
・出願期限や必要書類のフォーマットは非常に厳格なため、余裕を持った準備が必要。
TCK Workshopでは、上智大学FLA・SPSFの合格実績を持つ講師が、SATやTOEFLの指導からエッセイの添削まで、マンツーマンでサポートしています。一人ひとりのバックグラウンドを活かした最高のエッセイを一緒に作り上げましょう。



