東京都立国際高校は、帰国生にとって極めて人気の高い志望校の一つです。多様な価値観が混ざり合うオープンな校風や、アカデミックな英語力を養う教育環境は、海外経験を持つ生徒にとって大きな魅力となっています。しかし、2026年度(令和8年度)入試から、国際学科の選抜方法が見直されることになりました。
これまでは出身校の区分によって試験科目が異なっていましたが、新制度ではすべての受験生に共通の試練が課されます。特に現地校やインターナショナルスクールで学んできた生徒にとっては、これまで以上に戦略的な準備が求められる内容です。本記事では、最新の変更点を整理した上で、試験本番に向けて取り組むべき具体的な対策法を解説します。

講師:志水 大輝
TCK Workshop トッププロ講師。北海道大学経済学部卒業。小学校・中学校の主要4教科から小論文まで幅広く対応し、特に論理的思考力を養う指導に定評がある。海外経験を持たないからこそ、日本の学習カリキュラムを客観的・徹底的に分析し、多様なバックグラウンドを持つ生徒が「わかる」楽しさを実感できる指導を追求。親しみやすい人柄と確かな指導力で、生徒のモチベーションを引き出しながら志望校合格へと導く。
入試情報は変更される可能性があるため、出願前には必ず各校の公式サイトで最新の募集要項をご確認ください。
国際学科の選抜方法が大きく変わる最新情報

これまでの現地校出身枠では英語エッセイと面接が中心でしたが、これからは日本の義務教育レベルの国語と数学の力が直接合否を左右します。この変化を壁と捉えるのではなく、早めに対策を始めることで他の受験生に差をつけるチャンスと捉えましょう。
各学校出身者の選抜方法の統一

今回の変更で最も大きなポイントは、国際学科における選抜方法の統一です。令和8年度入試からは、日本人学校出身者も現地校・インター出身者も、全員が国語、数学、英語の3教科による学力検査と、日本語での面接を受けることになります。日本人学校出身者の枠が15名、現地校・インター出身者の枠が25名という募集人数の内訳に変わりはありませんが、同じ試験問題を使ってそれぞれの枠内で順位を競うハイブリッド方式が採用されます。
面接は日本語で実施
また、面接が日本語で行われると明記された点も非常に重要です。これまで英語での面接を想定していた生徒にとっては、日本語で自分の考えを論理的に伝える練習が不可欠になります。
インターネット出願に変更

今年度から都立高校入試は全校でインターネット出願が導入されました。操作ミスや入力漏れを防ぐためにも、早めにサイトへの登録を済ませておくことが大切です。
令和8年度入試の大きなトピックとして、インターネット出願の全面導入が挙げられます。志願者情報の入力期間は令和7年12月19日(金)から令和8年2月5日(木)午後5時までとなっており、現在はまさに入力期間の真っ只中です。出願サイトにマイページを作成し、顔写真データの登録や志願者情報の入力を進める必要があります。
受験資格確認が必須に
さらに注意が必要なのは、海外帰国生徒および在京外国人生徒対象の入試においては、出願前に受験資格確認を受ける必要があるという点です。資格確認に必要な書類の提出期間は令和8年1月30日(金)から2月5日(木)までとなっており、簡易書留郵便等で本校へ郵送しなければなりません。資格要件や必要書類については、東京都教育委員会のホームページや学校の公式ページを必ず確認し、不備がないよう準備を進めることをおすすめします。
残り期間で逆転を目指す!具体的な合格戦略


海外のカリキュラムと日本の進度には、一般的に1年程度のギャップがあると言われています。まずは過去問を解いて、自分がどの単元を習っていないのかを早期に洗い出し、基礎から急ピッチで積み上げる覚悟を持って取り組みましょう。
都立国際高校の国際学科合格を目指すには、日本のカリキュラムとの差を埋める戦略的な学習が必要です。ここでは、各科目の具体的な学習アプローチを詳しく解説します。
国語の対策:論理的読解と基礎知識の定着
現地校出身の生徒にとって、日本の国語の試験は非常に難しく感じられるかもしれません。しかし、求められているのは単なる日本語力ではなく、論理的な読解力です。まずは公立高校入試用の現代文問題集に取り組み、指示語の把握や接続詞の役割といった、解き方のルールをマスターすることをおすすめします。文章のロジックを整理し、筆者の主張を的確に見つけ出す力は、短期間の演習でも伸ばすことが可能です。
また、古文や文法、漢字といった知識問題についても対策を怠らないようにしましょう。古文は主要な単語や助動詞の意味を覚えるだけで得点源になりますし、漢字は市販の出る順問題集を活用して、高頻度のものから集中的に暗記を進めるのが効率的です。完璧を求めすぎず、よく出る範囲を確実に得点することに主眼を置く戦略が有効です。
数学の対策:未習範囲の早期解消
数学は進度の差が最も顕著に現れる教科です。都立国際の入試では、大問1の計算問題で確実に得点しつつ、関数や図形の証明、確率といった頻出単元でどれだけ粘れるかが鍵となります。特に、二次関数や平方根、三平方の定理といった中学3年生の範囲は、海外では未習のケースが多いため、優先的に対策を進める必要があります。
まずは過去問から未習分野を特定し、基礎的なテキストで概念を理解しましょう。その後、実践形式の問題演習を繰り返すことで、出題パターンに慣れていくことが大切です。計算ミスを防ぐための見直し習慣をつけるだけでも、スコアは安定します。
英語の対策:正確な文法と読解力の再確認
帰国生は英語に自信を持っていることが多いですが、都立入試の英語は文法の正確性や緻密な読解力が厳格に問われます。なんとなく意味がわかる状態から、根拠を持って正解を選べる状態までレベルを引き上げることが、確実に高得点を取るための戦略です。
リスニングについても、放送される情報を正確に処理し、メモを取る練習を積み重ねましょう。他の受験生も英語は得意なことが多いため、1点のミスが命取りになるという緊張感を持って臨むことが望ましいです。精読の練習を取り入れ、文法的な構造を正確に把握する力を磨くことをおすすめします。
日本語面接の対策:一貫性のあるストーリー構築
日本語での面接では、海外でのユニークな経験から何を学び、それを都立国際でどう活かしたいのかという具体的なビジョンを伝えることが求められます。英語で話すとき以上に、日本語での論理的な言葉選びに注意を払う必要があります。自己分析を深め、自分のこれまでの歩みと将来の目標を一本の線で結びつける準備を進めましょう。
IBコースの対策

適性を見極める英語エッセイと数学
一方で、IB(国際バカロレア)コースに関しては、今のところ大きな制度変更は発表されていません。こちらはIBDPを履修するための適性検査としての側面が強く、特に英語の運用能力とライティングが重視されます。
英語エッセイでは、リーダーの資質といった抽象的なテーマと、社会的な時事テーマの2系統への対応力が必要です。論理的な構成力を磨くために、プロからのフィードバックを繰り返し受けることが効果的です。数学についても英語で出題されるため、SATやIGCSEの問題集を活用して、英語での用語や問われ方に慣れておくことが合格への近道となります。

IBコースの入試は特殊性が高いため、一般的に出回っている過去問だけでなく、専門家の指導を受けることが最も効果的な戦略の一つと言えます。自分の意見をアカデミックに表現する力を養いましょう。
提出書類と自己分析の重要性
すべてのコースに共通して、提出書類と面接は学校との適合性を評価する重要な要素です。帰国生が陥りがちな失敗として、国際的な環境に惹かれたといった一般的な志望理由を挙げてしまうことがありますが、これでは印象に残りません。
なぜ都立国際でなければならないのか、自分の経験がどう学校に貢献できるのかを深掘りすることが重要です。この内省の作業は一朝一夕には終わらないため、余裕を持って取り組むことをおすすめします。自分の言葉で熱意を伝える準備が、合格を引き寄せる大きな力となります。
まとめ
都立国際高校の入試変更点と合格へのポイントは以下の通りです。
- 国際学科は3教科入試に統一され、全員が日本語での面接を受けることになります。
- 現地校・インター出身者は、日本の国語と数学のカリキュラムとのギャップを埋める対策が必須です。
- 数学は未習範囲を早期に特定し、頻出単元に絞って基礎から固める戦略が有効です。
- IBコースは、英語エッセイと英語での数学試験に特化した高度な対策が求められます。
- 面接では、自己分析に基づいた独自の経験と学校への適合性を論理的にアピールしましょう。
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