年々、国内外でその価値が再認識されているIB(国際バカロレア)プログラム。グローバルな視野を養い、世界中の大学への門戸を広げるこのカリキュラムは、海外で生活するお子様や、帰国後の進路を考えるご家庭にとって、非常に魅力的な選択肢です。しかし、いざ検討を始めると、多くの保護者様が直面するのが費用の壁です。一般的な日本の高校とは異なる独自の教育体制をとっているため、学費についても不透明な部分が多いと感じるかもしれません。

TCK Workshop プレミアム講師。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)卒業。 高校受験の失敗や通信制高校での学習を経て、コミカレから名門UCLAへ這い上がった「逆転合格」の体現者。 自身の経験を体系化したメソッドで、帰国子女受験(英・数・国)から、各種英語資格(英検・TOEFL・IELTS・SAT)、さらに米国大学出願の志望理由書・エッセイ添削まで幅広く指導を担当。特に「英語嫌い」の克服と、海外大学進学の戦略立案に定評がある。
入試情報は変更される可能性があるため、出願前には必ず各校の公式サイトで最新の募集要項をご確認ください。
国内IB認定校の学費一覧と種類別の特徴


FLAとSPSFの出願スケジュールはほぼ同時期に進みます。どちらも書類選考が中心となるため、出願時点での書類の完成度が合否を100パーセント決めると言っても過言ではありません。早めの準備を心がけることが、心の余裕にもつながりますよ。
IBプログラム、特に高校最後2年間のDP(ディプロマ・プログラム)は、世界的に見ても非常にハードなカリキュラムです。学費を比較する際は、単なる金額だけでなく、その学校がどれだけ手厚いサポート体制を整えているか、お子様が自律的に学べる環境があるかという点も合わせて確認することをおすすめします。
日本のIB認定校は、運営形態によって大きく三つのグループに分けられます。それぞれの学費体系は、公的な支援の有無や設立の目的によって大きく異なります。まずは、代表的な学校の学費を一覧で見ていきましょう。
費用を抑えて世界基準の教育を:公立一条校
公立のIB認定校は、経済的な負担を最小限に抑えつつ、質の高い国際教育を受けられるため、非常に高い人気を誇ります。特に近年、全寮制の広島叡智学園のような新しい形態の公立校も登場し、選択肢が広がっています。2026年現在、公立高校の授業料は実質無償化が進んでいますが、IBコース特有の教材費や、寮がある場合はその維持費が必要になります。
| 学校名 | 授業料(年額) | IB関連費・寮費等(年額) | その他諸経費 | 年間合計(目安) |
| 都立国際高等学校 | 118,800円 | 約220,000円 | 約10,000円 | 約350,000円 |
| 広島叡智学園 | 118,800円 | 約1,100,000円(寮費込) | 約150,000円 | 約1,370,000円 |
| 横浜国際高等学校 | 118,800円 | 約87,667円 | 32,400円 | 約238,867円 |
| 大宮国際中等教育学校 | 118,800円 | 約200,000円 | 約30,000円 | 約350,000円 |
公立校は日本の学習指導要領をベースにIB科目を取り入れているため、日本の高校卒業資格とIBディプロマの両方を取得できるのが大きなメリットです。
広島叡智学園は公立校ですが、全寮制のため寮費や食費が発生し、合計金額は他の公立校より高くなります。しかし、私立の全寮制IB校と比較すると、依然として非常に抑えられた費用設定と言えます。
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教育の充実度と私立ならではのサポート:私立一条校
私立の一条校は、独自の教育理念とIBプログラムを融合させており、施設や進路指導の充実度が魅力です。学費は公立より高くなりますが、少人数制のクラス運営や手厚い英語サポートが期待できます。
| 学校名 | 授業料(年額) | 教育充実・施設費(年額) | その他(IB費込) | 年間合計(目安) |
| 茗溪学園中学校高等学校 | 960,000円 | 216,000円 | 4,200円 | 約1,180,200円 |
| 玉川学園中等部高等部 | 1,370,000円 | 377,300円 | 44,000円 | 約1,791,300円 |
| ぐんま国際アカデミー | 852,000円 | 110,000円 | 480,000円 | 約1,442,000円 |
| 立命館宇治高等学校 | 681,000円 | 313,000円 | 815,000円 | 約1,809,000円 |
| 千里国際高等部 | 1,266,000円 | 込み | 102,000円 | 約1,368,000円 |
私立一条校も、後述する就学支援金制度の対象となります。特に2026年度からは支援額の加算や所得制限の撤廃が多くの自治体で進んでおり、実際の負担額は表の金額よりも抑えられる傾向にあります。
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圧倒的な英語環境:インターナショナルスクール
英語で全ての教育が行われるインターナショナルスクールは、帰国生にとって最も馴染みやすい環境です。しかし、一条校ではない各種学校認定のケースが多く、運営費が授業料で賄われるため、学費は高額になります。
| 学校名 | 授業料(年額) | 建物・施設維持費(年額) | その他諸経費 | 年間合計(目安) |
| アオバジャパン | 2,650,000円 | 200,000円 | 162,500円 | 約3,012,500円 |
| ケイ・インターナショナル | 3,326,000円 | 300,000円 | 4,000円 | 約3,630,000円 |
| マルバーン・カレッジ東京 | 3,326,000円 | 300,000円 | 4,000円 | 約3,630,000円 |
| カナディアン・アカデミー | 3,390,000円 | 込み | 約120,000円 | 約3,510,000円 |
※ケイ・インターナショナルスクール(KIST)の2025-2026年度最新データに基づくと、高等部の最終学年では上記の金額が目安となります。
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IB教育の費用負担を軽減する最新制度と戦略的活用法


家計への負担を考える際、額面の金額だけで判断せず、利用できる支援制度を全て洗い出すことが大切です。特に2026年度からは公的な支援もさらに手厚くなっていますので、最新の情報を漏らさずチェックすることをおすすめします。私たちも、お子様が経済的な理由で夢をあきらめることがないよう、高いスコアを勝ち取るための学習面から全力でバックアップさせていただきます。
IB教育にかかる費用は決して安くありませんが、現在、日本国内では教育の機会均等を目指した公的支援が非常に充実してきています。ここでは、2026年度から本格始動した支援制度と、家計を守りながら質の高い教育を選択するためのポイントを解説します。
2026年度から変わった高等学校等就学支援金
これまで多くのご家庭を悩ませてきた所得制限ですが、2026年度からは大きな転換期を迎えています。国の就学支援金制度において、支給に関する所得制限が事実上撤廃されました。これにより、都立国際や広島叡智学園のような公立高校に通う全ての世帯で、授業料相当分が支給対象となります。
さらに、私立高校(一条校)に通う場合、これまでは年収制限によって支給額が制限されていましたが、2026年度からは全国的な方針として、年収に関わらず上限年額45万7,000円の支援が受けられるよう制度の拡充が進んでいます。特に東京都にお住まいのご家庭であれば、都独自の助成金と合わせることも可能。インターナショナルスクールについても、自治体によっては補助金が出るケースがあるため、居住地の最新要綱を確認することが非常に重要です。
全寮制公立校「広島叡智学園」のコストパフォーマンス
広島叡智学園(HiGA)の学費体系は、他の公立IB校と比較すると一見高額に見えますが、その中身を精査すると非常に高いコストパフォーマンスを誇っていることが分かります。
通常、私立の全寮制学校(ボーディングスクール)の場合、授業料と寮費を合わせると年間300万円から500万円、あるいはそれ以上の費用がかかることも珍しくありません。これに対し、広島叡智学園は公立であるため授業料が抑えられており、寮費や食費を含めた実質的な生活コストの負担で、世界基準の全寮制教育を受けることができます。
広島叡智学園では、多様な背景を持つ生徒が集まるよう、経済的な支援が必要な家庭に対して寮費や食費の減免制度を設けています。これにより、経済的な理由で質の高いIB教育を諦める必要がない環境が整えられています。国際バカロレア機構の指針でも、アクセスの多様性は重視されており、HiGAはそのモデルケースの一つと言えるでしょう。
学校独自のスカラシップと獲得の条件
公立校の支援制度以外にも、私立校やインターナショナルスクールが独自に設けている特待生制度(スカラシップ)は見逃せません。IB認定校は、多様なバックグラウンドを持つ優秀な生徒を求めています。そのため、学業成績が極めて優秀な生徒や、特定の分野で顕著な実績を持つ生徒に対し、授業料を全額または半額免除する制度を用意している学校が少なくありません。
このスカラシップを獲得するためには、単にテストの点数が高いだけでなく、IBが掲げる「学習者像(Learner Profile)」に合致する主体性や探究心が評価されます。帰国生であれば、海外での活動実績や、TOEFL iBT、SATといった国際的なテストスコアを提出することで、経済的なメリットを引き出せる可能性が高まります。早期からこれらの対策を立てることは、教育費という投資の回収率を高める戦略的な手段と言えます。
投資を成果に変える:入学後の学習サポートの必要性

せっかく納得のいく学費の学校に入学しても、IBカリキュラムの厳しさから途中で挫折してしまったり、ディプロマ(卒業資格)を取得できなかったりしては、教育投資としての効果が半減してしまいます。IBは非常に自己管理能力が問われるプログラムです。
特にDPのコア要素であるEE(課題論文)やTOK(知の理論)は、学校の授業だけではカバーしきれない深い思考力と執筆スキルが求められます。TCK Workshopでは、こうしたIB生特有の悩みに寄り添い、科目別の指導や課題の進捗管理を個別指導で行っています。プロの講師から適切なフィードバックを受けることで、学習効率が飛躍的に高まり、最終的なIBスコアの向上、ひいては第一志望の大学合格へと繋がります。学費の一部を外部サポートに充てることで、IB教育という大きな投資の成功確率を高めるという考え方も、今の時代には必要かもしれません。

学費の準備を整えることと同じくらい、お子様自身がIBの過酷な環境を楽しみ、成長し続けられるマインドセットを整えることが、結果的に最もコストパフォーマンスの良い教育につながります。2026年度からは公的な支援もさらに手厚くなっていますので、最新の情報を漏らさずチェックすることをおすすめします。
まとめ
- 国内のIB校の学費は、公立(年間約25〜40万円)、広島叡智学園のような公立全寮制(年間約140万円)、私立一条校(年間約110〜180万円)、インター校(年間約300万円〜)と幅がある。
- 2026年度からは就学支援金の所得制限撤廃や私立向け支援の拡充により、一条校を選択した場合の家計負担は以前よりも軽減されている。
- 学費以外にも、IB最終試験料やPC購入費、CAS活動費などのコストを事前に見積もっておくことが賢明である。
- 高いIBスコアを獲得することは、将来的に大学の奨学金獲得や単位認定に繋がり、長期的な教育コストの削減に寄与する可能性がある。
IB教育の費用面での不安や、お子様にぴったりの学校選び、そして入学後の学習対策について、より詳しく知りたい方はぜひ一度TCK Workshopの無料教育相談をご活用ください。海外・帰国生の教育に精通したプロの講師が、ご家庭の状況に合わせた最適なプランを一緒に考えさせていただきます。

