渋幕の帰国生入試は、多くの帰国生が憧れる最難関校の一つです。英語試験は筆記・リスニングで50分、さらにエッセイが30分と、非常にタイトな時間設定の中で高いパフォーマンスが求められます。特に英語が得意な生徒さんほど、感覚で解いてしまう傾向がありますが、渋幕の試験はその感覚だけでは突破できない緻密な構成になっています。

本記事では、試験を目前に控えた時に確認しておきたい、各セクションの攻略ポイントを整理しました。

野澤先生

講師: 野澤 豪真

 TCK Workshop プレミアム講師。渋谷教育学園幕張高校(渋幕)、早稲田大学国際教養学部(SILS)卒業。 母校である渋幕の入試を知り尽くしたスペシャリストであり、昨年度だけで「8名」を渋幕合格へ導いた圧倒的な指導実績を持つ。 ボストンでの滞在経験と自身のアカデミックな英語力を武器に、最難関校の英語エッセイ・面接指導において、合格ラインを確実に超えさせる実践的な指導を行う。

    英語筆記試験の概要と時間配分の重要性

    渋幕の英語筆記試験は、リスニング、文法、語彙、そして2つの読解問題で構成されています。全問4択形式ではありますが、問題レベルは極めて高く、50分という制限時間は決して余裕のあるものではありません。

    野澤先生

    帰国生の皆さんは、英語が話せる分、文法や細かいニュアンスを軽視しがちですが、渋幕の試験ではそこが明確な差になります。最後の一押しとして、基本に立ち返る勇気を持ってくださいね。

    まず、リスニング(パート1)は長い音声が一度だけ流れる形式です。問題と選択肢はあらかじめ問題冊子に記載されているため、音声が始まる前に必ず目を通し、どのような情報が必要かを予測しておくことが重要です。

    後半になるほどアカデミックな内容が増え、細かいディテールまで聞き取る集中力が求められます。日頃からTEDトークやニュースなどを聞き、長いパッセージの要旨を掴む練習を継続することをおすすめします

    帰国生の落とし穴になりやすい文法と語彙の克服

    パート2のグラマー(文法)パート3のボキャブラリー(語彙)は、多くの帰国生が最も苦戦するセクションです。現地校での生活が長い生徒さんほど、口語表現には慣れていても、書き言葉としての正確な文法知識が不足していることが多いためです。

    野澤先生

    文法問題では、left、has left、had leftの違いを明確に説明できるかどうかが鍵です。なんとなくの響きで選ぶのではなく、時制や構造を論理的に判断する力を養うことが合格への近道と言えます。

    文法セクションでは、短い文章の誤り指摘や、長文の中での語形変化などが問われます。日本人が日本語の文法を説明するのが難しいのと同様に、英語を自然に習得した帰国生にとって、体系的な文法学習は避けて通れません。特に完了形や関係代名詞などの項目は、文法書を使い、ルールとして知識を整理し直すことが望ましいです。

    語彙については、英検準1級から1級以上のレベルが求められます。後半の問題では、一つの空欄に二つの単語を組み合わせて入れる形式も登場し、類義語の細かな使い分けが問われます。単語帳での暗記だけでなく、語根の理解を深めることで、本番で見たことのない単語に遭遇しても、意味を推測できる能力を身につけておくと良いでしょう。

    読解問題に求められる高い思考力と分析視点

    パート4と5のリーディング(読解)は、物語文と説明文の組み合わせが多く見られます。渋幕の読解問題の特徴は、英検のような形式的な質問ではなく、日本の国語の授業で問われるような文章のトーンや筆者の意図、ジャンルの特定などが聞かれる点にあります。

    単に内容を理解するだけでなく、その文章が何を目的として書かれたのか(説得なのか、描写なのかなど)、登場人物の感情がどのように変化したのかといった、深い思考力が必要です。これは現地校の英語(Language Arts)の授業で学ぶような文学的な分析視点に近いものです。問題文自体はそれほど難解ではなくても、選択肢を吟味する際に高い理解力が求められるため、過去問を通じて渋幕特有の問い方に慣れておくことが重要です。

    合格を左右するエッセイ・面接・プリエッセイの徹底攻略

    渋幕の入試において、筆記試験以上に重視されていると言っても過言ではないのが、30分間のエッセイライティングと、事前の提出書類であるプリエッセイを基にした面接です。このセクションでいかに自分をアピールできるかが、合否を分ける大きな要因となります。

    野澤先生

    エッセイは書けることと時間内に完成させることは別物です。30分という極めて短い時間で自分の考えを論理的にまとめる訓練を、本番直前まで繰り返すことをおすすめします。

    30分で400から500単語を書くスピードと構成力

    エッセイのトピック自体は、あなたにとって一年で最も大切な日はいつですか?やあなたを動物に例えると何ですか?といった、受験生自身の経験や価値観を問う親しみやすいものが多い傾向にあります。しかし、最大の特徴はそのボリュームと時間の短さです。

    30分という時間の中で、400単語から500単語程度を書き切るには、トピックを見てから構成を考えている余裕はほとんどありません。あらかじめ自分の中の得意なエピソードや、論理構成のテンプレート(導入・本論1・本論2・結論)を確立しておくことが不可欠です。迷わずにペンを動かし続けられる状態を作るために、時間を計った練習を毎日行うことをおすすめします

    プリエッセイの質が面接の合否を分ける

    渋幕の面接は、出願時に提出するプリエッセイという書類の内容に基づいて行われます。今年のトピックがあなたの人生の物語を象徴する物(Object)であれば、それを選んだ理由や、そこから学んだ経験をいかに具体的に、かつ熱意を持って伝えられるかが重要です。

    野澤先生

    面接では自分のプリエッセイの内容を完璧に把握していることが前提です。嘘偽りのない、自分の心からの言葉を準備できているかが、面接官の心に響くかどうかの分かれ目です。

    プリエッセイは事前に準備ができるため、文法間違いや単語のミスがないよう、必ず第三者の添削を受けるようにしましょう。また、書いた内容について、どのような角度から質問されても答えられるように、深掘りした面接練習を重ねることが望ましいです。

    グループ面接での立ち振る舞いと瞬発力

    面接は通常、4人程度の受験生によるグループ形式で行われます。ディスカッション形式ではありませんが、他の受験生の回答を聞きながら、自分の番を待つ緊張感があります。周りのレベルに圧倒されず、簡潔かつ魅力的に自分の意見を述べる必要があります。

    よく聞かれる質問として、海外での思い出や最近読んだ本、中学校で頑張りたいことなどがあります。これらの定番質問に対しては、2分半程度の回答時間を意識して、論理的に話す準備をしておくことが大切です。小学校の形式的な練習だけでは不十分な場合が多いため、塾や家庭で模擬面接を行い、予想外の質問にも対応できる瞬発力を養うことをおすすめします

    まとめ

    渋谷教育学園幕張中学校の帰国生入試を突破するためのポイントは、以下の通りです。

    • 時間配分の徹底:筆記50分、エッセイ30分という短時間で、全ての設問を解き終えるスピード感を身につけることが重要です。
    • 文法と語彙の再確認:感覚に頼らず、完了形や時制、英検1級レベルの語彙を論理的に理解し、正確な知識を蓄えることをおすすめします。
    • 思考力を問う読解:文章の構成や筆者のトーンを分析する、文学的な視点を持った読解練習を重ねることが望ましいです。
    • エッセイと面接の連動:プリエッセイの内容を深掘りし、エッセイでは30分で500単語を書き切る瞬発力を鍛えましょう。

    最後に、渋幕の試験は非常に難易度が高いですが、これまで海外で培ってきた経験や思考力を存分に発揮できる場でもあります。自信を持って試験に臨めるよう、残りの期間でしっかりと準備を進めてくださいね。

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    TCK Workshopでは、渋幕をはじめとする難関帰国入試に精通した講師が、個別の学習状況に合わせた直前対策を行っています。

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    まずは無料教育相談で、現在の課題を明確にしてみることをおすすめします。 体験授業を通して、渋幕対策に特化したプロの指導を実感してみてください。

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