アメリカの大学進学において標準的な試験であるSATは、実は日本の大学入試においても非常に強力な武器になります。特に帰国生入試や、すべての授業を英語で行う英語学位プログラムでは、SATのスコアが出願の必須条件となっているケースが少なくありません。

日本の大学でも、グローバル化が進む中で多様なバックグラウンドを持つ生徒を受け入れるため、SATのような国際的な統一試験を評価に加える動きが定着しています。本記事では、SATを利用して出願できる日本の主要大学と、それぞれの入試制度におけるSATの重要度、そして合格を勝ち取るためのポイントを詳しくお伝えします。

松竹先生
学習相談員

講師:松竹 桃太郎

TCK Workshopプレミアム講師
。高校2年生2学期まで日本で育ち、その後はカナダのバンクーバーに6ヶ月間語学学校に通い、第二言語として英語を習得しました。
その後、アメリカのコミカレ(短期大学)で2年間勉強し、3年次にUCLAに転入してBusiness Economicsを専攻しました!
先生として日本の中学~大学受験の英語や数学の試験対策を帰国子女や国際生の生徒様へ行った経験や、自らの大学受験準備や語学資格の習得経験、海外での学習経験を活かして、
あなただけの目標達成に向けて、現状を踏まえた提案を丁寧に行わせていただきます。

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    SATを利用して出願できる日本の主要大学リスト

    松竹先生

    SATは一度の受験で終わりではなく、複数回受験してベストスコアを提出できる点が大きなメリットです。日本の大学入試においても、この制度をうまく活用して、納得のいくスコアを確保することが第一歩になります。

    SATを評価対象としている大学は、大きく分けて「帰国生入試(主に4月入学)」「英語学位プログラム(主に9月入学)」の2つの枠組みで募集を行っています。ここでは、特に人気の高い難関大学を中心に、それぞれの特徴とSATの重要度をまとめました。

    大学名募集学部・プログラムSAT重要度主な選考内容
    慶應義塾大学帰国生入試(法・経済・理工・医・など)5.0書類選考(SAT/TOEFL等)、小論文、面接
    慶應義塾大学PEARL入試(経済学部)5.0書類選考(SAT/ACT/IB、英語資格、志望理由書等)
    早稲田大学英語学位プログラム(政治経済・国際教養・理工など)4.0書類選考、一部面接や筆記試験
    上智大学国際教養学部・SPSF・理工英語コース5.0書類選考のみ(理工はAP/IBの指定科目あり)
    東京大学外国学校卒業学生入試(教養学部)4.0書類選考
    第1種(私費留学生)第2次選考:小論文及び面接。
    第2種(帰国生徒)第2次選考:小論文、学力試験及び面接。
    京都大学外国学校出身者選考(法・経済学部)3.0書類選考、個別学力検査(国語)、面接
    一橋大学外国学校出身者入試(商・経済・法・社会)あまり参考にしない書類選考、外国語筆記、小論文、面接
    立命館大学グローバル教養学部(GLA)推奨書類選考(ANUとのデュアルディグリー)

    慶應義塾大学は、2025年度より文学部・商学部・看護医療学部・薬学部の帰国生入試の募集を停止しました。

    主要私立大学のSAT入試詳細と対策のポイント

    慶應義塾大学:書類の完成度が合否を分ける

    松竹先生

    慶應義塾大学の帰国生入試では、2025年度より一部の学部で募集停止や内容変更が行われています。最新情報を常にチェックし、早い段階から書類の準備を進めることが重要です。

    慶應義塾大学の「帰国生対象入試」では、多くの学部でSATなどの統一試験スコアが必須です。特に経済学部のPEARL入試は、当日の試験がなく書類選考のみで判定されるため、SATのスコアが非常に大きな意味を持ちます。大学側が行う本番の試験よりも、これまでの積み重ねである提出書類を重視する傾向にあるため、本番の緊張に弱いタイプのお子様でも力を発揮しやすいと言えます。

    ただし、提出期限から逆算して、デジタルSATのベストスコアをいつまでに取得すべきか、計画的に取り組む必要があります。文学部や商学部など、募集停止が発表されている学部もあるため、志望学部の動向には細心の注意を払いましょう。

    早稲田大学と上智大学:多様なバックグラウンドを歓迎

    松竹先生

    早稲田や上智の英語学位プログラムは、海外校出身者だけでなくインター校出身者も対象となるため、競争相手の幅が広いのが特徴です。SATの点数に加え、自分の背景をどうアピールするかが鍵になります。

    早稲田大学の英語学位プログラムの国外選考・9月入学では、SATスコアの提出が原則必須です。これらは「帰国生入試」という枠組みとは別に設置されていることが多いため、出願資格を広く設けています。入学後、ハイレベルな英語の講義についていくための基礎力として、SATのReading/Writingセクションで培った力は直接的に役立ちます。

    国内選考では筆記試験(Critical Writing)が課され、SATは必須ではありません。国内選考では独自の筆記試験がSATの代わりに機能しています。

    一方、上智大学の国際教養学部やSPSFは、書類選考のみで合否が決まるスタイルを貫いています。ほかにも、ACT単体、IB Diploma単体、EJU、A-LevelなどSATなしでも出願できる選択肢が複数あります。

    【関連記事】早稲田大学の帰国入試対策についてはこちらもご覧ください。

    難関国立大学におけるSATの役割と注意点

    東京大学・京都大学・一橋大学:SATは一次の壁

    松竹先生

    国立大学を目指す場合、SATはあくまで「第一関門」と捉えるべきです。合格の決め手は、その後の日本語小論文や大学独自の記述試験にあることを忘れないでください。

    東京大学の帰国生入試では、統一試験のスコア提出が推奨されており、実際には高いSATスコアが期待されています。一次選考を突破するための強力な証明書となりますが、二次選考では日本語と外国語の小論文、さらに理系なら数学や理科の筆記試験が課されます(第二種帰国生徒の場合)。

    京都大学や一橋大学でもSATの提出が求められますが、こちらは足切りや参考程度に使われることが多いと言われています。特に京都大学は現代文を中心とした国語の試験や日本語面接があり、高い英語力だけでなく、高度な日本語運用能力も評価の対象となります。SAT対策で培った論理的思考力を、いかに日本語の記述に変換できるかが勝負の分かれ目です。

    海外大学との併願戦略:SATを最大限に活用するために

    松竹先生

    国立大学を目指す場合、SATはあくまで「第一関門」と捉えるべきです。合格の決め手は、その後の日本語小論文や大学独自の記述試験にあることを忘れないでください。

    SATを利用して日本の大学を目指す受験生の多くは、アメリカやイギリスなどの海外大学との併願を検討されています。SATは元々アメリカの大学進学のための試験ですから、一つのスコアで世界中のトップ校と、日本の難関校の両方に出願できるという、最大のメリットがあります。

    併願戦略を成功させるためのポイントは以下の3点です。

    共通テストとしてのSATの活用

    アメリカの大学に出願するためのCommon App(コモン・アップ)の準備を進めながら、そのスコアをそのまま日本の大学の書類選考に利用します。これにより、試験対策の負担を大幅に軽減できます。

    出願時期のズレを利用したスケジュール管理

    日本の帰国生入試や英語学位プログラムの出願は、早いところでは高校3年生(Grade 12)の夏から秋に始まります。海外大学の早期出願(Early Decision/Action)と時期が重なるため、パーソナルステートメント(志望理由書)のテーマを共通化しつつ、各大学の教育理念に合わせて微調整していく作業が必要です。

    スコアメイクのデッドライン把握

    日本の大学は「指定された期間内に実施された試験結果」のみを有効とする場合があります。特にデジタルSATへの移行に伴い、結果の送付期間が厳密に定められている大学もあるため、募集要項を読み込み、逆算した受験計画を立てることが不可欠です。

      海外大学向けのホリスティック(総合的)な評価を求めるエッセイ対策と、日本の大学が求めるアカデミックな実績の証明を両立させることは容易ではありませんが、早期から準備を始めることで、選択肢を世界規模で広げることが可能になります。

      【関連記事】SATで1400点を取る勉強法についてはこちらもご覧ください。

      TCK WorkshopによるSAT・帰国生大学受験対策ソリューション

      SATのスコアアップ、そしてその先の第一志望校合格を確実にするためには、海外での学習環境を深く理解した専門的なサポートが不可欠です。TCK Workshopでは、世界各地の受験生を対象に、オンラインで完結する高品質な個別指導を提供しています。

      デジタルSAT特化型の読解・論理指導

      デジタルSATでは、以前よりも短い文章で高い論理的思考力が求められます。TCK Workshopの講師は、カレッジボードの公式ガイドラインに基づき、短い時間で正解を導き出すための戦略を徹底的に指導します。

      英語学位プログラムと海外大学併願のコーチング

      単に科目を教えるだけでなく、お子様の進路に合わせたトータルアドバイスを行います。「慶應PEARLとアメリカの私立大学を併願するなら、この時期までにこのスコアを出そう」といった、具体的なアクションプランを提案します。

      説得力のある志望理由書(エッセイ)の添削

      特に書類選考が重視される大学では、エッセイの内容が合否を左右します。海外でのユニークな経験を、日本の大学が求める人物像にどのように結びつけるか、プロの視点から丁寧にブラッシュアップします。

      日本語・英語のバイリンガル指導

      帰国生の中には、英語は流暢でも、日本語での小論文や概念理解に不安がある方も多くいらっしゃいます。私たちは、日本語と英語の両方で概念を解説し、お子様の中に揺るぎない「知の芯」を作ります。

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        まとめ

        SATを利用して日本の大学へ進学し、海外併願も視野に入れた準備を進めるためのポイントは以下の通りです。

        ・慶應や上智などの書類選考型入試では、SATのスコアが合否に直結する。

        ・早稲田などの英語学位プログラムは、海外校・インター校を問わず広く門戸が開かれている。

        ・難関国立大学では、SATで基礎学力を証明した後の日本語試験が本番となる。

        ・SATは海外大学との併願において、最強の共通武器になる。

        ・出願校ごとの締め切りや指定スコアの有効期間を把握し、逆算したスケジュールを立てることが成功の秘訣。

        ・エッセイとスコアの一貫性を保ち、プロのアドバイスを仰ぐことで合格率を飛躍的に高められる。

        お子様の海外での貴重な経験を、日本の最高学府での学びに繋げるために、SATは最高の架け橋となります。TCK Workshopは、世界中のどこからでも、自信を持って受験に臨めるよう全力でサポートいたします。

        まずは現在の学習状況や志望校についてお聞かせください。無料の学習相談にて、お子様にぴったりの受験戦略をご提案させていただきます。

        参照

         Keio University PEARL Admissions (公式)

        上智大学 国際教養学部入学試験(公式)

         上智大学 SPSF入学試験(公式)

        東京大学外国学校卒業学生特別選考募集要項(公式PDF)

        立命館大学 ANUとのデュアル・ディグリー・プログラム(公式)

        慶應義塾大学 2025年度以降の変更点(公式PDF)

         早稲田大学国際教養学部 入試情報(公式)

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