インターナショナルスクールへの入学や編入を検討されているご家庭にとって、近年受験科目としてよく耳にするようになったのがCAT4(Cognitive Abilities Test Fourth Edition)です。イギリス系のインターナショナルスクールを中心に採用されているこのテストは、一般的な国語や算数の試験とは性質が大きく異なり、戸惑われる保護者様も少なくありません。お子様が本来持っている学びのポテンシャルを測るCAT4について、その仕組みや対策方法を専門的な視点から詳しく紐解いていきましょう。

真下先生

講師:真下 太史

 TCK Workshop プレミアム講師。英国滞在歴20年以上。小・中・高から大学(King’s College London)、大学院(University College London)に至るまで、すべての教育課程をロンドンで修了した「英国教育のスペシャリスト」。 GCSE / A-Levels などの英国カリキュラム指導はもちろん、IB DP Biology等の理数科目、さらに英国大学への出願(UK University Application)サポートまで、現地の実体験に基づいた最高レベルの指導を提供する。

    TCK Workshopでは、インターナショナルスクールの学校選びから入学後のサポートまでを一貫して行うコンサルティングパックを提供しております。志望校の入試でCAT4が必要になった際、何から準備を始めればよいか、プロの視点からお子様の状況に合わせた具体的なアドバイスを無料で提供いたします。

    学校選びから入学後までをトータルに支えます!
    国内インター受験サポートはこちら
    インター専用コンサルティングパック

    CAT4テストの基礎知識と日本での導入校

    CAT4は、GLアセスメント社によって開発されたイギリスで最も普及している認知能力テストです。このテストの最大の特徴は、学校の授業で習った知識を問うものではないという点にあります。歴史の暗記や難しい英単語の知識ではなく、新しい情報をどのように処理し、どのように論理的に考えるかという潜在的な能力(Potential)を測定します。

    学校側はこのテストの結果を用いることで、生徒一人ひとりの学習スタイルや、将来的なGCSEなどの試験でどの程度の成績を収める可能性があるかを予測することができます。日本では、特に新設の英国系インターナショナルスクールを中心に導入が進んでいます。

    日本の主な導入校(入試や編入試験での実施例)

    学校名実施のタイミング・詳細
    Harrow International School Appi Japan(ハロウ安比)オンライン入試の際に実施されます
    Rugby School Japan(ラグビースクールジャパン)一括評価プロセスの一部として見られます
    Malvern College Tokyo(マルバーンカレッジ東京)入学評価の重要な構成要素として活用されます
    The British School in Tokyo (BST)セカンダリー(中等部)の編入試験などで実施されるケースがあります

    【関連記事】マルバーンカレッジ東京についてより詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。

    4つの評価分野(バッテリー)が測定する能力

    真下先生

    言葉、図形、数字、そして空間。CAT4はこれら4つの視点から多角的に分析を行います。お子様がどの分野に強みを持ち、どの分野でサポートが必要なのかを可視化することで、その後の学習計画がぐっと立てやすくなります。

    CAT4は大きく分けて4つのセクション(バッテリー)で構成されており、それぞれ異なる認知能力を評価します。問題はパズルのような形式で出題されることが多く、子供たちが飽きずに取り組める工夫がなされています。

    言語的推論(Verbal Reasoning)

    言葉やその使い方を通して、自分の考えをどのように表現し、論理を組み立てるかを評価します。単語同士の関連性を見出したり、書かれた情報から正しく推論したりする力が求められます。語彙の分類や類推が含まれます。

    非言語的推論(Non-verbal Reasoning)

    言葉を使わずに、図形や記号を用いて問題を解く力を評価します。抽象的なデザインや形の間の規則性を見極め、共通のルールを見つけ出す能力が試されます。

    数量的推論(Quantitative Reasoning)

    数字を用いて論理的に考える能力を測ります。単なる計算力ではなく、数値の列の中に隠された規則性を見つけたり、数学的な関係性を応用したりする力が重要です。

    空間的推論(Spatial Reasoning)

    3次元の物体を頭の中でイメージし、操作する能力を評価します。図形を回転させたり、異なる角度から見たときの形を想像したりする問題が出題され、視覚的な情報処理能力が問われます。

    【関連記事】IB導入校での学びについて詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。

    CAT4のレベル設定と試験の時間構成

    CAT4は、受検するお子様の年齢に合わせて、レベルAからレベルGまでの段階が用意されています。これに加えて、「レベルX」「レベルPre-A」(そしてレベルY)も存在し、6歳〜8歳台の低年齢層に対応しています。これにより、6歳から17歳以上の幅広い年齢層に対して、発達段階に応じた適切な評価を行うことが可能となっています。

    CAT4のレベルと対象年齢一覧

    対象年齢層CAT4レベルイングランド&ウェールズスコットランド北アイルランド
    6歳0か月 – 7歳11か月XYear 2Primary 3Year 3 (Primary 3)
    7歳1か月 – 8歳11か月YYear 3Primary 4Year 4 (Primary 4)
    6歳6か月 – 8歳11か月Pre-AYear 3Primary 4Year 4 (Primary 4)
    7歳6か月 – 9歳11か月AYear 4Primary 5Year 5 (Primary 5)
    8歳6か月 – 10歳11か月BYear 5Primary 6Year 6 (Primary 6)
    9歳6か月 – 11歳11か月CYear 6Primary 7Year 7 (Primary 7)
    10歳6か月 – 12歳11か月DYear 7Secondary 1Year 8 (Forms 1)
    11歳6か月 – 13歳11か月EYear 8Secondary 2Year 9 (Forms 2)
    12歳6か月 – 15歳11か月FYear 9 & Year 10Secondary 3 & Secondary 4Year 10 & Year 11 (Forms 3 & Forms 4)
    14歳6か月 – 17歳0か月以上GYear 11以上Secondary 5 & Secondary 6Year 12以上 (Forms 5以上)

    試験全体の時間は約2時間15分で、通常は45分間のセッションを3回に分けて行います。集中力を維持することが求められるため、低学年のお子様にとっては少しタフな経験になるかもしれません。形式はデジタル(オンライン)とペーパーの2種類がありますが、多くのインターナショナルスクールではデジタル形式を採用しています。

    スコアの仕組みと標準化年齢得点(SAS)

    CAT4の採点結果は、単純な正答数(生得点)だけで判断されるわけではありません。最も重要な指標は、標準化年齢得点(Standardised Age Score, SAS)と呼ばれるものです。これは、受検した時点のお子様の正確な年齢(○歳○ヶ月)を考慮し、同じ年齢層の中でどの位置にいるかを統計的に算出した数値です。

    この仕組みがあることで、例えば同じ学年であっても、誕生月による発達の差を公平に補正して評価することができます。SASは平均を100として算出され、多くの学校ではこの数値を元に生徒の潜在能力を把握しています。

    真下先生

    スコアの結果に一喜一憂する必要はありません。大切なのは、この結果をお子様の学習スタイルを理解するためのヒントにすることです。得意な分野を伸ばし、苦手な分野をどう補うかという視点で結果を見守ってあげましょう。

    合格に向けて家庭でできる準備とアドバイス

    CAT4を運営するGLアセスメント社は、このテストは本来の能力を測るものであるため、特別な練習や対策は必要ないとしています。公式の過去問なども公開されていません。しかし、初めて経験する形式のテストに戸惑い、実力を出し切れないお子様がいるのも事実です。

    まずは、テストの形式に慣れることから始めましょう。以下のようなステップで準備を進めてみることをおすすめします。

    問題形式の理解

    言語推論や非言語推論といった、各セクションでどのような「パズル」が出るのかを知っておくだけでも、当日の緊張を和らげることができます。例題をいくつか解いてみて、解き方のコツを掴んでおきましょう。

    GL Assesmentが公表しているガイドに例題が載っています。本番前にぜひこちらを確認して解いてみることをお勧めします。

    時間配分の意識

    CAT4は制限時間があるテストです。一つの問題に悩みすぎず、テンポよく解き進める感覚を養っておくことが大切です。特にデジタル形式の場合、画面上での操作にも慣れておく必要があります。

    語彙力の強化(言語推論対策)

    知識を問わないとはいえ、言語推論セクションでは一定の語彙力が必要になります。日頃から英語の本を読んだり、言葉の関連性を考えるクイズを楽しんだりすることは、間接的ながら非常に有効な対策となります。

    リラックスした環境作り

    CAT4で最も大切なのは、お子様がリラックスして、パズルを楽しむような感覚で取り組めることです。「失敗できない試験」とプレッシャーを与えるのではなく、「あなたの得意なことを見つけるテストだよ」と前向きに伝えてあげましょう。

    まとめ

    ・CAT4は習った知識ではなく、本来の潜在能力や学習のポテンシャルを測るテストです。

    ・言語、非言語、数量、空間の4つの分野から多角的に評価が行われます。

    ・年齢に応じたレベル設定があり、SAS(標準化年齢得点)によって公平な評価がなされます。

    ・特別な知識の詰め込みは不要ですが、問題形式に慣れておくことで実力を発揮しやすくなります。

    ・日本の主要な英国系インター校で導入されており、入試において重要な役割を果たしています。

    インターナショナルスクールへの挑戦は、お子様にとってもご家庭にとっても大きな一歩です。CAT4という新しい形式のテストに不安を感じることもあるかと思いますが、正しく理解し準備を進めれば、決して恐れるものではありません。お子様の可能性を最大限に引き出すために、まずは専門家と一緒に第一歩を踏み出してみませんか。

    TCK Workshopでは、CAT4対策からインター校受験全般に関する無料学習相談を随時承っております。お子様の現在の学習状況や志望校に合わせ、今何をすべきかをプロのアドバイザーが親身にお答えいたします。

    学校選びから入学後までをトータルに支えます!
    国内インター受験サポートはこちら
    インター専用コンサルティングパック
    \ 海外からも24時間受付中・1分で入力完了 /
    インター進学をプロに無料相談する

    参照

     GL Education サポートページ

    GL Assessment 公式製品ページ FAQ

    GL Assessment 公式製品ページ

     Harrow Appi 公式 Admissions FAQs

    Rugby School Japan 公式 Admissions