2021年は東京大学へ67名、医学部へ86名、また海外大学へも多数の合格者を輩出した国内有数の進学校として知られる渋谷教育学園幕張中学校・高校ですが、その帰国子女受験は国内でもトップクラスの難易度と言われています。
帰国生にとっても魅力的なこの学校、帰国子女受験をお考えになる多くのご家庭で、一度は視野に入れられることも多いのではないでしょうか。
- 最難関の渋幕だけど、本当に英語教育に力をいれているの?
- 英語だけの試験で入って、他の科目の勉強のサポートはきちんとしてくれるの?
- 帰国生として入学したら、ほとんど海外大学に進学するの?
などの不安や疑問があると思いますが、今回の記事では主に、「帰国生は入学後、一般生についていけるのか」というところについて、帰国子女として渋谷幕張で6年間を過ごした私が、詳しくお答えしていきます!
渋幕については、実際に行われている英語教育や帰国生入試の難易度などについて以下の記事で解説しておりますので、是非こちらの記事も併せてご覧いただければと思います!
渋幕では帰国生と一般生にどれくらいの差があるの? 帰国生へのサポートは?
帰国子女受験において親御さまが悩まれる点の一つとして「入学後の日本での学習」が挙げられると思います。
特に渋幕の帰国生は「英語のみ」の受験で入学してくるため、数・国・社・理においては国内トップレベルの実力を誇る一般受験入学の生徒たち(一般生)とは大きな差があります。
では、渋幕の帰国生は四教科で一般生に追いつくことはできないのか?
答えは「入学後数年はサポートはあるものの、結局は自分自身の努力・計画次第」です。
当たり前のように思えるかもしれませんが、カリキュラム進度の速い渋幕では特に「自分でどれだけ勉強するか」によって大学受験時に大きな差が生まれます。
私が目の当たりにした一般生と帰国生の一番大きな差は、各教科ごとの差ではなく、「勉強する方法が備わっているか否か」でした。今回の記事ではその差を埋めるために
- 渋幕が提供してくれるサポート
- 生徒自身がやらなければいけないこと
の2つに分けて、詳しくお話ししていきます。
渋幕が提供してくれるサポートその①:取り出し授業
英語のみで入った帰国生の中には日本語の学校に通ったことがない生徒もいます。そのため、渋幕では、数学と国語の2科目のみ、帰国生向けの取り出しの授業が行われます。
はじめは、帰国入試で入った生徒全員がこちらの取り出し授業に参加します。先生2人に対し生徒10人ほどが参加しますので、少人数制のクラスでしっかりと学習を進めることが出来ます。
内容に関しては基礎から始め丁寧に教えてくれるものの、定期テストは一般生と同じのものを受けるため、ペースは非常に早いです。
取り出し授業に参加している生徒も、定期テストなどを参考に一般生に充分追いついたと先生が判断すれば、一般生と合流し授業を受けることになります。 最終的には、中3で全帰国生が一般生と合流します。
渋幕が提供してくれるサポートその②:補習授業
渋幕の定期試験は全体的に非常に難易度が高く、帰国生・一般生関係なく同じ試験を課されます。特に入学序盤は定期試験で点数が取れないことに悩まされる帰国生が多いです。
そのような生徒のために行われるのが補習授業です。
補習授業は基本的に定期テストにおいて数学の点数が低い者が呼ばれます。ルールは追試・練習プリントを解いて合格すれば晴れて脱・補習授業となるといったものです。
しかし、補習で学力が爆発的に伸びたり、しっかり点数が取れるようになるわけではないことは注意が必要です。やはりカリキュラムの進度が早いので、限られた補習時間だけではどうしてもカバーしきれない部分が出てきます。絶対に自分自身でテストの復習をし、弱点を克服していく必要があるということは心に留めておく必要があるでしょう。
とはいえ、ペースの早い授業に一人でついていくのは自信がない……という方も多いのではないかと思います。弊社TCK Workshopでは、指導経験豊富な講師陣が、皆様と一緒に学習計画を立てて学校の勉強をしっかりサポートさせていただきます。まずは無料学習相談から、是非お気軽にお問い合わせください。
渋幕に帰国生として入ったらしなくてはいけないこと
渋幕の帰国生は、部活動などと両立しながら「より効率的に」勉強を進めていく必要があります。
では、「勉強の仕方がわからない」帰国生は何をしたらいいのか?
私は、渋幕での生活を通して、「目標(定期テスト)から逆算した毎日の計画を立てること」の重要性を実感しました。
これも当然と言えば当然のように思われますが、このことをしっかりと意識して中学1年生からできる人はあまりいません。途中で息切れしてしまうような勉強漬けの日々を過ごすのではなく、毎日少しずつ実力を伸ばすことが大切なのです。取り出しでは基礎からしっかりと教えてくれますが、ペースは一般と同じです。ということは、自分で復習する「習慣」をつけていかないと、絶対に遅れを取り返すことはできません。
特に帰国生は定期試験前に試験よりも評価点の大きいエッセイが課されます。これにかなり時間を取られてしまうため、試験が間近にない日頃から復習を徹底することが、定期試験、そして最終的には大学受験にも多大な影響を及ぼします。
まとめ
- 国語と数学は少人数制の取り出し授業あり!但し進度は非常に速いため復習は不可欠
- 数学は補習授業があり!定期試験後は、補習と自分での復習の双方にしっかり取り組もう
- 大切なのは「自分で計画を立てながら毎日コツコツと勉強する」こと
「渋幕に帰国生で入ったら一般生についていけるのか?」という疑問に答えてまいりましたが、結局は、やはり「サポートは充実しているが、基本的には自分で勉強法を模索しつつ、しっかりと復習をしていかなければならない」ということです。
渋幕は最高の環境は提供してくれます。学校側からは取り出し授業と補習授業の2つが帰国生のために用意されており、どちらも高レベルで質の高いサポートとなっています。しかし、最終的にどこまで上り詰めていけるかは、やはり自分の努力と計画次第なのです。
また、生徒によっては帰国子女でも一般生の実力を超えるような人も何人もいます。レベルの高い環境で試行錯誤することは大変ですが、得るものは非常に大きいため、渋幕は自分をより高みにおきたい帰国生に強く薦めたい学校です。
- 英語の授業の質
- 課外活動の選択肢の多さ
という点は他のどんな学校よりも優れているので、英語力を維持・向上しやすい環境が整っています。決して楽な学生生活ではありませんが、渋幕に興味があるという方は、是非、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
弊社TCK Workshopでは、帰国子女中学受験対策や、入試で重要となる英検対策も行っております。渋幕合格のため、一体どんな勉強をしたら良いのか、指導経験の豊富な講師との無料学習相談も行っておりますので、是非一度ご活用ください!