はじめに

帰国子女高校受験生に人気のある慶應義塾湘南藤沢(SFC)高等部ですが、従来の入試では数学は一般入試と同じ問題が課されていたため、一般生徒と同じようにハイレベルな問題を解く能力が必要となります。

慶應義塾湘南藤沢(SFC)高等部 2018年の問題構成はこのようになっています。

大問1大問2大問3大問4大問5大問6
計算問題
4問
小問集合
3問
関数と図形
小問4題
確率
小問3題
平面図形
小問4題
立体図形 小問3題

SFCの問題は図形問題が非常に多く、関数の問題も結局図形問題であり、小問集合も合わせれば多いときには実に60%は図形問題となることもありました。

そんな慶應義塾湘南藤沢(SFC)高等部ですが、2022年入試から入試が変わります。

  • 数学は60分から45分へと時間が短縮されるということで、問題数が少なくなるのか…?

まだ前例がないわけですから対策に頭を悩まされているかたも多くいらっしゃるかと思います。

まず、安全策としてはこれまで同等の対策をしておくべきとするのが無難です。これまでの過去問題を演習することで十分に入試内容の変化に対応できることでしょう。

今回は慶應義塾湘南藤沢(SFC)高等部 帰国生入試 2018年の過去問から問題をピックアップして解説をしていきます。

慶應義塾湘南藤沢(SFC)高等部 帰国生入試 2018年 数学 大問2(3) 解説

円を見つけたら半径に注目!

高校入試において円は図形問題おける最重要事項です。

円にまつわる定理や公式は山ほどあるわけですが、一つ一つをしっかりと整理しておきましょう。

何をするより最初にまずは半径に注目をする、というのが大原則です。

一つの円の中では半径は常に長さが等しいわけで、この性質を利用すると何かしら大きなヒントが得られるのが図形問題のアルアルなわけです。

接線があったら90度!

これも反射的に手を動かしたいやつです。円の接線に向けて引いた半径はその接線と垂直になるという公理があります。(公理と定理の違いなど細かい話は省きます)

また、共通接線の交点と円の中心はすべて一直線上に並ぶ、といったことも覚えていますか?

こういった基礎事項を組み合わせることにより、基本的には三角形や四角形など自分たちにとってなじみ深い形に落とし込んで方程式をたてて解けば良いわけです。

特に直角がある場合は、直角三角形を見つけて三平方の定理を利用する、これは王道パターンです。

初動が肝心

とにかく初動が肝心。

問題を解ける解けないの勝敗を決める分岐点はいくつかありますが、第一関門は何といっても最初の一手。

ただし、この最初の一手は難しいようで決してそうではありません。所謂「パターン認識」です。

こうきたらこうだ、っていうセオリーがほとんどの場合決まっています。それをどれだけ瞬発力よく実践できるかが重要になってきます。

帰国生入試の数学は一般入試と一緒

多くの学校では数学の問題は一般入試と同じ問題となります。

過去問題の対策はもちろん重要ですが、同レベルの高校などの過去問題などを利用することでより多く演習を重ねることが可能になります。

傾向分析や過去問題演習は是非第三者の協力を活用しましょう。