世界で注目されるIGCSEとは?
IGCSE(International General Certificate of Secondary Education)は、14〜16歳を対象とした、イギリス発の国際的な中等教育課程修了資格です。英語・数学・理科から経済・演劇まで、幅広い科目を選択できるのが特徴で、国際的に通用する学力証明として、世界中のインターナショナルスクールや現地校で導入されています。
近年、IGCSEは数多くある国際的な学習評価制度の中でも特に注目を集めています。日本でも導入する学校が増えつつあり、その関心はインターナショナルスクール在学生や海外大進学を目指す生徒を中心に広がる一方です。
本記事では、そんな国際的に知名度の高いIGCSEの成績評価制度と、日本の中学・高校における評価制度を比較し、その違いや特徴についてまとめます。
1.日本の中高の成績評価制度とは?
1.試験と日常生活の総合的な評価
日本の中学・高校では、主に5段階(または10段階)評価が採用されており、各教科の定期テストに加えて、日常的な提出物や授業態度などが総合的に判断されます。成績は教師が個別に付けるもので、高校や大学への進学時には内申点として重要な役割を果たします。特に推薦入試を目指す生徒にとっては、日々の授業への取り組みや課題の提出が合否を左右する大きな要素となるでしょう。
2.相対評価によるデメリット
一方で、評価基準は学年や学校によって異なり、相対評価が用いられるケースも多いため、全国的な統一性には欠けるのが実情です。たとえ同じ「5」という評価を取ったとしても、学校ごとの方針や基準によってその重みや意味が異なる場合があるのが、日本の成績評価制度の特徴です。
2.評価の目的と方法がこんなにも違う!
IGCSEと日本の成績評価制度の最も大きな違いは、「評価方法」とその「目的」にあります。
IGCSEでは、外部試験を通して得られる客観的評価が中心であり、公平性が高く、世界中の受験者を同一の基準で比較できるように設計されています。これは、国際的な進学や就職を見据えた「世界で通用する評価」を実現するための制度といえるでしょう。
一方で、日本の成績評価制度は、教師と生徒の関係性の中で積み重ねられる「継続的な評価」が重視されており、学習過程そのものに対する姿勢や努力が成績に反映されやすい傾向があります。
また、IGCSEでは最終試験の結果が評価の大部分を占めるため、試験に向けた集中的な学習や自己管理能力が求められますが、日本では日々の学習態度や課題の提出が評価に直結しやすい点も大きな違いといえるでしょう。
3.自分の進路に合わせて選べるIGCSE
IGCSEのもう一つの大きな特徴は、科目選択の柔軟性です。日本の中学校や高校では、学年やコースによって履修する科目がほとんど固定されています。しかしIGCSEでは、多くの選択肢の中から生徒自身が興味・関心を持つ分野や、目指したい将来の進路に応じて科目を選ぶことができます。
たとえば、理系志望の生徒は生物・化学・物理などを中心に選び、文系志望の生徒は地理・歴史・外国語を中心に履修することが可能です。このような選択の自由度が高い点は、生徒の主体性や学習へのモチベーションを引き出す要因となっています。
4.進学するにはどっちが有利?
1.海外を目指す場合
IGCSEの成績は、発祥国であるイギリスをはじめ、オーストラリアやカナダ、シンガポールなど、多くの国の大学で学力証明として認められています。したがって、IGCSEを受験することは、海外大学への進学を目指す生徒にとっては非常に有利といえるでしょう。
2.国内で進学する場合
対して、日本の成績は主に国内での進学を前提とした評価であり、国際的な学力証明としては使いづらい側面があるのが事実です。
この違いは、教育制度そのものが国内志向か国際志向かという点にもつながります。グローバルな進路を目指す場合、IGCSEのような国際標準の資格を取得することで、進学や就職の際の選択肢が大きく広がるでしょう。
5.どちらが良いではなく、どう選ぶか
IGCSEは、自主的に学びたい生徒や、将来海外での進学・就職を視野に入れている生徒に向いています。自ら科目を選び、国際基準の試験に挑戦することで、学力だけでなく、計画性や自己管理能力も自然と育まれるのが魅力です。
一方で、日本の成績評価制度は、日々の努力や協調性を重視する環境で力を発揮したい生徒に適しており、教師とのコミュニケーションを通して学ぶことを重視する、日本独自の教育文化に根ざしています。
このように、それぞれの成績評価制度には長所と課題があり、一概にどちらが優れているとはいえません。大切なのは、生徒一人ひとりの目指す方向性や学び方のスタイルに合った制度を選ぶことです。グローバル化が進む現代において、教育制度の多様性を理解し、自分に最適な選択をする力が、これからの社会を生き抜くうえでますます重要になってくるでしょう。
TCK WorkshopのIGCSE対策サポート
TCK Workshopでは、帰国子女・海外子女専門の講師陣によるIGCSE対策講座を提供しています。オンライン個別指導を通じて、以下のようなサポートを行っています:
- 科目別の弱点分析と克服(数学、理科、英語など)
- 英語での論述練習・過去問指導
- スケジュール管理と試験直前対策
- A-LevelやIBなど次のステージへの橋渡し指導
また、志望進路に合わせた戦略的学習プランの設計が可能です。海外にいながらも、日本帰国後を見据えた準備ができるのがTCK Workshopの強みです。
まとめ
IGCSEは、将来の進学やキャリアにおいて強力な武器となる国際資格です。特に、英語による学術的思考力が求められる現代においては、その価値はますます高まっています。
TCK Workshopでは、IGCSEを単なる「試験」ではなく、学びの土台として活用するサポートを行っています。進学準備でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
📍無料体験レッスン受付中
IGCSE対策に関する無料カウンセリング&体験授業を実施中です。