はじめに
帰国生入試で日本の大学を目指すとき、多くのご家庭が悩むのが「どの大学を選ぶべきか?」という問題です。特に早慶上智や国立大学を志望する帰国子女にとって、学校選びはその後の大学生活だけでなく、将来のキャリアにも大きく影響します。この記事では、TCK WorkshopのWebinarで語られた内容をもとに、帰国生入試における学校選びのポイントを3つの視点から徹底解説します。
視点①:ネームバリューより「学びの環境」との相性を重視する

早慶上智や国立大学には確かにブランド力がありますが、ランキングや偏差値だけで判断するのは危険です。帰国子女にとって本当に重要なのは、「自分が何を学びたいのか」「どんな学び方が合うのか」です。
たとえば、慶應SFCのように自由なカリキュラムで学際的な学びが可能な大学もあれば、ICUのようにリベラルアーツ教育を軸に、幅広い教養を深められる環境もあります。
大学選びの際は、
- 学部の教育方針や履修スタイル
- 学生同士の雰囲気
- 教員との距離感
- サークルや課外活動の活発さ
といった点を、自分の価値観と照らし合わせて判断しましょう。
▶参考:「どの大学が合うか分からない…」という方はこちらの記事もおすすめ: 帰国子女に選ばれている大学は?国内大学TOP10を徹底比較!
視点②:英語学位プログラムを選ぶ目的を明確にする
帰国生に人気の高い「英語学位プログラム」ですが、英語で学べるからという理由だけで選んでしまうと、入試の際や学習の途中でつまずく可能性があります。
特に、「なぜ日本で英語で学ぶのか?」という問いに明確な答えを持つことが重要です。
これはパーソナルステートメントや面接でも問われる核心のテーマです。
また、理系の英語学位プログラムは数が限られており、
- 医学部:国際医療福祉大学など限定的
- 工学系・薬学系:選択肢が非常に少ない
- 環境情報系:SFCのGIGAプログラムやICUのアートサイエンス学科などが主流
など、希望の専攻によっては進学先が限られます。
▶関連:「理系で英語学位を狙いたいけど選択肢が少ない…」という方はこちら: 帰国子女 大学受験|SAT・TOEFLはどう対策する?
視点③:統一試験・資格要件を早めに確認し、対策を始める

帰国生入試では、大学や学部によって必要な統一試験や資格が大きく異なります。
主に出願に必要となるのは:
- 英語資格(TOEFL iBT、IELTS、英検)
- SATやACT(特に早慶上智・一部国立大)
- 理系学部でのAP、EJU、ACT Scienceなどの追加科目
例えば、TOEFLのみを受け付ける大学や、IELTSしか認めない学部などもあります。また、SATの提出が「強く推奨される(strongly recommended)」という表記がある場合、実質的には必須に近いケースもあります。
こうした情報をもとに受験スケジュールを立てることが、合格への近道です。
▶参考:「SATって本当に必要?」という方にはこちらの記事も: SATを受けるべき?帰国子女が見落としがちな3つの判断基準
また、対策の始め方に迷っている方はこちらもどうぞ: SAT対策|SAT対策ロードマップ|0から始めて1400点超を狙う方法
まとめ|早めの情報収集と自己分析がカギ
帰国生入試において「どこを受けるか」の選択は、単に偏差値やネームバリューで決めるものではありません。大学ごとの雰囲気、学びの内容、入試制度の違いまで、しっかりと比較し、自分の希望や適性に合った学校選びをすることが成功の秘訣です。
また、入試に必要な資格や試験の準備は、遅くても1年前から逆算して計画を立てることを強くおすすめします。
TCK Workshopでは、帰国子女向けの大学受験サポートを提供しています。進路相談・試験対策・出願書類の添削など、トータルで支援しています。少しでも不安がある方は、まずは無料教育相談をご利用ください。