はじめに
帰国子女の高校受験と聞くと「英語ができれば大丈夫」と思われがちですが、実際には英語だけでは合格できない学校が少なくありません。特に「英語・数学・国語」の3科目型入試を採用する学校では、数学が合否を大きく左右する科目になります。
この記事では、帰国子女高校受験における数学の位置づけと難易度の実態を解説し、安心して対策を進めるための具体的な学習法をご紹介します。
帰国子女高校受験における「3科目型」とは?

帰国生の高校受験では、大きく分けて2つのタイプがあります。
- 英語重視型:英語+作文や資格で評価
- 3科目型:英語・数学・国語の総合点で評価
特に首都圏や関西圏の人気校では、3科目型の比率が高く、「英語だけで勝負できる学校はごく一部」 です。
実際に多くの学校では、一般入試と同じ数学の問題を帰国子女にも課すことが一般的です。そのため、英語力に自信がある帰国生でも、数学や国語の準備不足が合否を分ける大きなポイントになっています。
「帰国子女枠で合格するための全体像」を知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
帰国子女枠で合格するための3つのポイント:首都圏・関西圏の高校受験対策
【体験談】「英語が得意でも数学で差がついた」

ある受講生のお母さまはこう話してくださいました。
「英語には自信があり、英検準1級も持っていたので安心していたのですが…実際の入試では、数学で思うように点が取れず、合格が遠のきました。英語だけではダメだと痛感しました。」
このように「英語は強いけれど、数学は苦手」という声は非常に多いです。帰国子女受験は英語で有利に戦える反面、日本式の数学で差がつくのが実態です。
「帰国後すぐの高校受験ってどう準備すれば?」と感じた方はこちらの記事がおすすめです。
「帰国後の高校受験、何から始めればいいの?」不安を解消する完全ガイド
数学の難易度は「一般入試レベル」と同じ
3科目型の数学は 「一般入試と同レベル」 が基本です。
- 中学受験算数のような日本特有の特殊なスキルを必要とされる問題は出ない
- 出題範囲は教科書レベルが中心
- ただし難関校では「教科書+応用」レベルが必須
つまり「日本の中学生が普通に解く問題を、そのまま解けるか」が問われます。海外で学んできた帰国生にとっては、日本語での数学用語や出題形式の違いに慣れることが最大のハードルです。
数学と同じく「国語」の対策に悩む方は、こちらも参考にどうぞ。
どれほどの国語力が必要?広尾・かえつ・茗渓など日本語作文が必要な学校の対策!
数学攻略のポイント

1. 用語と出題形式に慣れる
海外で学んできた「Math」と、日本の「数学」は用語や解法の表現が異なります。
- 「factorization(因数分解)」
- 「quadratic equation(二次方程式)」
- 「congruent triangles(三角形の合同)」
まずは日本の教科書や過去問に触れ、「日本語で出された数学を解く練習」 を積みましょう。
2. 教科書レベルを完璧に
中学受験算数のように特殊な技術は不要です。重要なのは 「教科書内容の徹底理解」。
教科書の使い方
- 基本問題はすぐ解けるレベルに
- 応用問題では時間配分を意識
- 間違えた問題は「なぜ間違えたか」を必ず分析
👉 教科書+αを効率よくカバーするならこちらの記事も参考にしてください。
帰国子女が高校受験で失敗しないための5つのポイント
3. 過去問で形式に慣れる
帰国生入試用に「特別問題」を作る学校は少なく、一般入試の過去問で十分対応可能です。
過去問の使い方
- 志望校の過去問を3〜5年分解く
- 模試や一般問題集で時間感覚を鍛える
- 記述式・選択式の違いを確認
4. 海外Mathとの「差分」を埋める
帰国生は「海外Mathに強い」一方で「日本数学の出題形式」に弱いケースが多いです。
- 海外Math:論理重視、英語表記、グラフ・データ活用
- 日本Math:記述中心、日本語用語、教科書準拠、特殊算の利用
この差分を意識して埋めることが、合格への最短ルートです。
5. 模試・演習のサイクル
模試を受け、必ず復習・改善を繰り返すことで実力が安定します。
サイクルの作り方
- 週1回は演習テスト形式で解く
- 復習ノートを作り、解法を「日本語」で書く
- 苦手単元は集中的に補強
TCK Workshopのサポート

TCK Workshopでは、帰国子女特有の弱点を把握した上で、英語で日本の数学を教える指導を行っています。
- 海外Mathと日本数学の差分を埋める個別指導
- 日本語用語を丁寧に解説
- 志望校別の過去問演習サポート
「英語だけじゃ不安…」「数学の勉強をどこから始めればいいかわからない」という方に、最適な学習プランをご提案します。
TCKがどんなサポートをしているか詳しく知りたい方はこちら。
TCK Workshopの中学受験サポート|帰国子女指導に強い理由
まとめ
帰国子女の高校受験では、英語だけで合格するのは難しいのが現実です。特に3科目型入試では、数学と国語が合否を大きく左右します。
- 数学は「一般入試レベル」が基本
- 教科書内容を徹底し、過去問で形式に慣れる
- 日本語の用語や解法に対応できる力をつける
- 苦手な部分は専門的なサポートを受ける
一歩ずつ準備を進めれば、帰国生でも十分に合格を勝ち取ることができます。
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