はじめに
いよいよICU高校の入試直前。特に推薦入試と書類選考の面接を控えている帰国子女の皆さん、大きな不安を抱えていませんか?

面接で聞かれる質問の意図は?

どう話せば熱意が伝わる?
このような疑問は尽きないでしょう。
ICU高校の帰国生入試は、海外での経験や将来への明確な展望を自分の言葉で語れるかが合否の鍵を握ります。本記事は、TCK Workshopのウェビナー「超直前!ICU高校推薦入試・書類選考の面接|お悩み相談室」の内容を基に、受験生からよく寄せられるお悩みをQ&A形式で解決し、そしてあなたが持つ真のポテンシャルを面接官に伝えるための具体的な「話し方の極意」を徹底解説します。
ICU高校の面接を前に、帰国生が抱える3つの疑問
ICU高校の帰国生入試は、他の高校受験と一線を画すため、直前期には特有の悩みが発生します。面接で自分の力を出し切るためにも、まず、その疑問を解決しておきましょう。
1. 推薦入試と書類選考、「面接の重み」は同じではない?
ICU高校の入試には、推薦入試と書類選考の二種類がありますが、「面接で求められていることは大きく違わない」というのが専門家の見解です。しかし、推薦入試には自己PRカードの作成が加わるため、面接官が受験生の過去の頑張りや将来の夢について、より深く突っ込んだ質問を最初からする傾向にあります。これに対し、書類選考は応募しやすさから志願者が増える傾向があり、短い面接時間の中でいかに的確に自分を伝えられるかが重要となります。受験生は、この違いを理解しないまま臨むと、準備の方向性を誤ってしまう可能性があります。
2. 何を提出したか、面接官はどこまで把握している?

特に推薦入試の場合、自己PRカードや成績証明書などの提出書類を面接官がどこまで読み込んでいるのか、という不安があります。合格した生徒の事例では、自己PRカードに記載した科学者の名前について面接官が知識を共有してくれたり、ブログの内容を読んで「いいね」までしてくれていたという話もあるほどです。そのため、「書類に書いたことしか聞かれないだろう」と安易に考えていると、背景知識や具体的なプロセスを問われた際に対応できず、熱意が伝わりにくくなってしまいます。
3. 「ハキハキ」話すことよりも大切なことは何か?
多くの受験生は、面接=「ハキハキと明るく、外交的な姿勢で話すこと」だと考えがちです。しかし、ICU高校が求めているのは、表面的な明るさよりも、内面的な価値観やポリシーがどこにあるかを自分の言葉で言語化できる誠実さです。実際、過去の合格者には、必ずしも「ハキハキ」としたタイプではないものの、「自分の言葉で最後まで筋道立てて、熱意を伝えた」生徒が多くいます。「緊張で言葉に詰まってしまったらどうしよう」という不安を払拭するためには、形式的な練習ではなく、自己理解の深さを高めることが不可欠です。
ICU高校の面接は「対話」。あなたのストーリーを伝える場

ICU高校の面接を突破した生徒の多くは、面接を「試験」ではなく「対話」の場として捉え、自分のことをオープンに伝えようとしていました。
ある合格者の言葉です。
もっと突っ込んだ質問をされると思っていたけど、意外とライトな質問で終わった。きっと、書類や自己PRカードで伝えたいことが伝わっていたから、確認程度の質問だったのかもしれない
これは、提出書類で既に合格ラインに到達していた可能性を示唆しており、面接は「人柄や真摯さ」を確認する最後のステップだったと考えられます。
また、「自分の好きな言葉」や「価値観」について質問された生徒もいます。ICU高校の面接は、あなた自身について、深く掘り下げて知りたいという意図を持って行われます。海外生活での経験や、ICU高校での学びを通して「これから何をしたいか」という未来志向の情熱を、飾らない言葉で伝えられた受験生こそが、合格を掴んでいるのです。
合格を掴む話し方:ICU高校 面接で押さえるべき3つの極意
面接直前で最大限の力を発揮するために、ICU高校の求める人物像に響く「話し方」の極意を3つ解説します。
1. 質問は「過去・現在・将来」の3軸で必ず整理する
面接で聞かれる内容は、大きく分けて以下の3つの軸です。
- 過去: 海外生活で学んだこと、今まで一番頑張ったこと、課外活動の経験。
- 現在: 今興味を持っていること、帰国後の前向きな気持ち。
- 将来: ICU高校で何をしたいか、卒業後何を目指しているか。
これらの質問に対し、「自分の軸」をぶらさずに一貫したストーリーを話すことが重要です。例えば、あなたが「課題解決力」を軸にしたいなら、「過去の頑張り」も「現在の興味」も「将来の目標」も、全て課題解決に繋がるエピソードで構成してください。
エピソードを深める「プロセス」の言語化
受験生が陥りがちなのは、結果だけを伝えることです。「○○大会で優勝しました」ではなく、「優勝に至るまでの困難(例:意見の対立)を、どのように乗り越えたか(例:リーダーとして全員の意見を聴いた上で方向性を決定)」というプロセスを詳細に語れるように準備しましょう。学習の成果に至るまでの努力のプロセスを語れることは、その生徒のレジリエンス(立ち直る力)と内発的動機づけの高さを裏付ける重要な指標となります。
2. 短い時間で「意見・理由・具体例」の3段構成を徹底する
特に書類選考のように面接時間が短い場合、回答の深さと簡潔さの両立が鍵となります。質問に対して「意見(結論)→理由(なぜそう思うか)→具体例(エピソード)」という流れを徹底しましょう。
| 回答構成 | 求められる要素 | 意図 |
| 意見(結論) | まず結論から明確に述べる。 | 簡潔さと論理性を評価。 |
| 理由 | その意見を持つ背景や根拠を説明。 | 価値観や思考の深さを評価。 |
| 具体例 | 海外生活での具体的な経験を交える。 | 自己PRカードの内容との整合性や真実味を確認。 |
この3段構成を意識することで、内容が薄くなることを避け、「深い回答」を短い時間で提供することができます。質問されてからすぐにこのフレームワークで回答を構築できるよう、模擬面接で訓練することが効果的です。
3. 「ICUの生徒になった自分」を面接官に想像させる

「ICU高校の授業に興味を持ちました」という受け身の姿勢ではなく、「その授業を利用して、こんなことを達成したい」「ICU高校のブログ記事を見て感銘を受け、自分もポスターを作って発信したい」という、能動的かつ前向きな姿勢を伝えることが、面接官へ熱意を伝えるためには重要です。
面接官は、あなたがICU高校に入学した時、「学校生活を豊かにしてくれるか」「入学後も努力を継続してくれるか」を見ています。今まで頑張ってきたからこれからも頑張れるという「継続的な努力の証明」と、ICU高校という環境を最大限に活かして「こんな貢献をしたい」という未来への展望を具体的に言語化することで、「この子に入学してほしい」と思わせる説得力が生まれます。
自分の「価値観」を支える言葉を準備する
自分の好きな「言葉」や「ポリシー」といった、自分自身の価値観について質問されるケースも過去にありました。これは、あなたが何を判断基準とし、どのような人間であろうとしているのかを問う、核心的な質問です。一つ、自分の人生の指針となる言葉を準備しておき、その言葉を選んだ理由と、それにまつわる海外での具体的なエピソードを話せるようにしておきましょう。
まとめ
入試の違い:
推薦入試は自己PRカードを基に「深掘り」対策を、書類選考は短い時間で「意見・理由・具体例」を簡潔に伝える練習が重要です。
ストーリーの軸:
質問は「過去・現在・将来」の3軸で整理し、「自分の軸」を定めて一貫したメッセージを伝えましょう。結果よりも努力のプロセスの言語化が鍵です。
話し方:
ハキハキさよりも、自分の言葉で誠実に伝え切る姿勢が最も重要です。面接を「楽しむ」オープンな姿勢を心がけましょう。
事前準備:
ICU高校のカリキュラムをどう「利用して何をしたいか」という能動的・未来志向の姿勢を伝えられるように具体的に準備しておくことが、合格を掴むための極意です。
ICU高校の合格を掴む!TCK Workshopの個別指導特別講座
ICU高校の合格は、戦略的な対策なしには掴めません。TCK Workshopでは、帰国子女の特性を熟知した専門チューターによる個別指導で、推薦入試・書類選考の直前対策を徹底的にサポートしています。
TCK WorkshopのICU高校直前対策プログラム
- 自己PRカードの徹底分析: 提出書類を基に、面接官が質問するであろう「過去の深掘り」と「将来への展望」を共に考え、回答を構築します。
- 面接シミュレーション: ICU高校の過去の質問傾向に基づき、緊張感のある模擬面接を繰り返し実施。あなたの「軸」がブレていないか、フィードバックで修正します。
- 「自分の言葉」での言語化トレーニング: 自分のエピソードを「意見・理由・具体例」の3段構成で論理的に、かつ熱意をもって伝える訓練を行います。
「この時期からでも間に合うだろうか」「書類の内容について相談したい」という方は、ぜひ一度無料教育相談をご利用ください。あなたに合った形で、合格への道をサポートします。

