海外での生活を経て、日本での高校進学を控えているご家庭にとって、志望校選びは将来を左右する大きな決断です。せっかく身につけた英語力をどう維持し発展させるか、また日本の学習カリキュラムにどう適応していくか、悩みは尽きないことでしょう。帰国生入試を実施している高校は数多くありますが、学校によって受け入れ体制や英語教育の質、そして卒業後の進路は驚くほど多様です。

本記事では、海外・帰国生の学習支援を専門とするTCK Workshopの視点から、多くの受験生に支持されている人気の高い高校をランキング形式で紹介します。単なる偏差値だけでなく、お子様の将来の目標や現在の英語保持状況にぴったりの学び舎を見つけるための参考にしてください。

相吉先生

講師:相吉晃太朗

TCK Workshop プレミアム講師。横浜国立大学教育人間科学部卒業、University of Otago(NZ)への交換留学を経て、東京大学大学院総合文化研究科に2年在籍。 小学校および中高英語の教員免許を持つ「教育のプロフェッショナル」。教育学に基づいた科学的なアプローチで、AP Japanese日英小論文難関校受験対策まで、アカデミックな指導を専門とする。

    入試情報は変更される可能性があるため、出願前には必ず各校の公式サイトで最新の募集要項をご確認ください。

    帰国生高校受験で注目の人気校ランキングTOP10

    相吉先生

    帰国生入試は、皆さんが海外で培ってきた価値観や経験をどう言葉にするかが問われる場です。自分に合った環境を見極めることが、合格とその後の充実した高校生活への第一歩となります。単なる学力だけでなく、学校ごとのカラーを理解することが大切です。

    帰国生入試を実施している学校の中でも、特に教育内容や進学実績、英語環境のバランスが取れた上位10校を詳しく解説します。

    第1位:国際基督教大学高等学校(ICU高校)

    帰国生から絶大な支持を得ているのが、東京都小金井市にある国際基督教大学高等学校です。全校生徒の約3分の2が帰国生という環境は、日本でもトップクラスの受け入れ実績を誇ります。世界中から集まる多様なバックグラウンドを持つ生徒たちが、お互いの価値観を尊重し合えるグローバルな校風が最大の魅力です。

    学習面では、英語・国語・数学の3教科において、個々の習熟度や学習歴に合わせたレベル別少人数クラスを導入しています。特に英語教育は非常に手厚く、1年次には週6時間のオールイングリッシュ授業が行われるなど、日本の教育と英語の維持が両立できる学びが可能です。

    項目内容
    都道府県東京都
    学校区分共学校
    偏差値73
    試験内容(4月入学)推薦:書類審査、面接 /
    書類選考:書類審査、面接
    学力:英・国・数、調査書
    試験内容(9月編入)書類審査、面接

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    第2位:広尾学園高等学校

    広尾学園のインターナショナルスクールコースは、授業の大部分を英語で行うスタイルを採用しており、日本にいながらにしてインターナショナルスクールに近い環境に身を置くことができます。このコースの大きな特徴は、英語力の維持だけでなく、さらに高度なアカデミック英語を習得できる点にあります。また、海外大学への進学指導も非常に充実しており、世界の名門校へ毎年多くの合格者を輩出しています。

    項目内容
    都道府県東京都
    学校区分共学校
    偏差値71
    試験内容(国際生)インター:English, Math, Japanese(英/日出題)、面接 (4月入学、編入ともに) 本科:英・国・数、面接
    特徴海外大学合格者数が全国トップクラス

    第3位:東京都立国際高等学校

    公立校の中で圧倒的な英語教育の質を誇るのが、都立国際高等学校です。国際バカロレア(IB)コースも設置され、世界基準のディプロマ取得を目指すことができるようになりました。英語の授業は完全レベル別で実施され、センター試験から現在の共通テストに至るまでの英語の平均点は毎年なんと全国一位か二位をキープしています。公立ながら早慶上智へのAO入試合格率が高く、海外大学進学実績も豊富です。

    項目内容
    都道府県東京都
    学校区分共学校
    偏差値68
    試験内容(4月)一般帰国:国・数・英・面接→2026年度より現地校・インター校出身者も日本人学校出身者と同様に
    IBコース:英語運用能力検査、数学活用能力検査、小論文、面接
    試験内容(9月)出願書類、作文(日/英)、面接

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    第4位:慶應義塾湘南藤沢高等部(SFC)

    相吉先生

    SFCの入試では、英語のスコアはもちろんのこと、日本語での課題型小論文が大きな鍵を握ります。自分の考えを論理的に、かつ説得力を持って記述する訓練が必要です。慶應大学への推薦枠があるため、入学後はより専門的な探究活動に注力できる環境です。

    慶應義塾湘南藤沢高等部は、高い英語力と情報教育の両立を目指す生徒様に選ばれています。ネイティブ教員による少人数クラスが充実しており、週6時間の高度な英語授業が展開されます。最大のメリットは、ほとんどの生徒が慶應義塾大学へ推薦で進学できる点にあり、受験勉強にとらわれず自分の興味関心を深めることができます。

    項目内容
    都道府県神奈川県
    学校区分共学校
    偏差値76
    試験内容(帰国生)出願書類(英語スコア提出)、国語(課題型小論文)、数学、面接(日・英)

    第5位:渋谷教育学園幕張高等学校(渋幕)

    全国屈指の進学校として知られる渋幕は、国内外の難関大学を目指す帰国生にとって憧れの存在です。英語の授業は3年間一般生とは別枠で行われ、難関の英語試験をくぐり抜けた帰考生同士で切磋琢磨できます。自学自習の精神を重んじる自由な校風も、海外生活が長い生徒様には馴染みやすいポイントです。

    項目内容
    都道府県千葉県
    学校区分共学校
    偏差値76
    試験内容(選抜)書類(帰国生カード・プリエッセイ)、英語(筆記・リスニング・エッセイ)、面接(英・日)

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    第6位:東京学芸大学附属高等学校

    国立の名門校である学芸大附属は、難関大学への高い合格実績に加え、帰国生のサポート体制が整っているのが特徴です。入学前後に帰国生対象のオリエンテーションや、苦手になりがちな理科・社会の質問タイムを設けるなど、国立ならではの丁寧なサポートがなされています。行事にも非常に熱心な学校で、文武両道の充実した生活が期待できます。またこの学校は高校入試という形での受け入れは実施しておらず、第4学年から第6学年(高校1年生から高校2年生)の編入試験を実施しています。

    項目内容
    都道府県東京都
    学校区分共学校
    偏差値77
    試験内容(高校編入)外国語作文、基礎日本語作文、グループディスカッション

    【グループディスカッションを対策できる講座が開講中!】

    第7位:神奈川県立横浜国際高等学校

    国際科を持つ県内唯一公立校として、徹底した英語教育を行っています。IBコースも設置されており、1年次から3年次にかけて「基礎」→「発展」→「探究」と段階的に英語力を高めるカリキュラムが魅力です。第二外国語としてドイツ語や中国語、アラビア語など6ヶ国語から選べるのも、多様な文化に触れたい生徒様にとって大きなメリットとなります。

    項目内容
    都道府県神奈川県
    学校区分共学校
    偏差値64
    試験内容(海外帰国生徒特別募集)国際科(国際バカロレアコースを除く):学力検査(英・国・数)、面接、作文
    国際科国際バカロレアコース:学力検査、特色検査、面接、作文

    第8位:市川高等学校

    千葉県有数の進学校である市川高校は、大学受験に向けた徹底した補習プログラムが評価されています。早い段階からの先取り学習により、主要教科の時間を十分に確保しています。部活動も盛んで、文武両道を実践しながら国内難関大学を目指したいというモチベーションの高い生徒様に適した環境です。

    項目内容
    都道府県千葉県
    学校区分共学校
    偏差値75
    試験内容(帰国生入学試験)学力検査(国・数・英)、提出書類
    試験内容(帰国生編入試験)7月・3月実施:学力検査(国・数・英 ※英検準1級程度)、面接

    第9位:早稲田大学本庄高等学院

    早稲田大学への推薦枠がほぼ100パーセントという、非常に魅力的な附属校です。大学受験の負担がない分、行事や課外活動に全力を注ぐことができます。帰国生入試に加えて本庄高等学院を第一志望とするI選抜(自己推薦)も実施されており、海外での実績や活動を評価してほしい生徒様にとってチャンスが広がっています。

    項目内容
    都道府県埼玉県
    学校区分共学校
    偏差値73
    試験内容(帰国生)学力試験(国・数・英)
    試験内容(I選抜)書類選考、基礎学力試験(数・国)、面接

    第10位:青山学院高等部

    長年の帰国生受け入れ実績があり、多様な滞在先からの生徒が集まります。全学年で3グレードの習熟度別クラスを設け、ネイティブ教員による授業も充実しています。アドバイザー制度によって教員が学習や生活の相談に乗る体制があり、日本の学校生活に不安を感じている生徒様でも安心してスタートを切ることが可能です。

    項目内容
    都道府県東京都
    学校区分共学校
    偏差値72
    試験内容(帰国生)適性検査(国・数・英)、面接、書類審査

    理想の学校を見つけるための志望校選びと合格戦略

    相吉先生

    志望校を選ぶ際は、今の英語力だけでなく、入学後にどのような環境で過ごしたいかを具体的にイメージすることが大切です。国内大学、海外大学、あるいはその両方を視野に入れるのかなど、お子様の将来の可能性を広げるための準備を一緒に考えていきましょう。

    帰国生高校受験において、志望校選びと対策は密接に関係しています。合格を確実にするために、また入学後に後悔しないために押さえておくべきポイントを整理しました。

    大学進学ルートから逆算する環境選び

    将来的に日本の難関大学を目指すのか、あるいは海外の大学を目指すのかによって、適した高校は大きく変わります。慶應SFCや早稲田本庄のような大学附属校は、内部進学が確保されているため、高校時代に受験勉強以外の活動に打ち込めるのが最大の利点です。

    一方で、海外大学への直接進学を視野に入れるなら、広尾学園や都立国際、横浜国際などのIBコースやインターナショナルコースが設置されている学校が有力な選択肢となります。国際バカロレア機構の資料によると、IBディプロマは世界中の多くの大学で入学資格として認められており、海外進学を目指す上で非常に有利な武器となります。お子様のキャリアプランを家族で話し合い、どのルートが最も可能性を広げられるかを検討することがスムーズな進路決定に繋がります。

    英語教育の質と取り出し授業の有無

    帰国生といっても、滞在国や通っていた学校の種類によって英語力は千差万別です。志望校を選ぶ際には、その学校の英語の授業が一般生と同じなのか、それとも帰国生向けの取り出し授業があるのかを必ず確認することが求められます。

    例えば、ランキング1位のICU高校や2位の広尾学園などは、非常に高度なレベル別授業を行っています。英検準1級以上の力を維持、発展させたい場合は、週に何時間ネイティブ講師の授業があるか、また、英語以外の科目を英語で教えるイマージョン教育が行われているかといった点に注目して選ぶのが良いでしょう。一方で、帰国生が少ない学校では一般生と同じ授業を受けることになり、英語力の保持が難しくなるケースがあることも理解しておく必要があります。

    入試形式と対策の優先順位

    帰国生入試は学校ごとに形式が大きく異なります。大きく分けて以下の3つのパターンに分類されます。

    3教科(英・国・数)の学力試験型

    日本の一般入試に近い形式です。数学や国語の難易度が一般入試と同等の場合もあり、海外在住期間中の日本語学習のキャッチアップが合否を分けます。

    英語1教科プラス小論文・面接型

    高い英語運用能力と、日本語または英語での論理的思考力が問われます。渋幕がこの傾向にあります。特にエッセイライティングでは、具体的な根拠に基づいた意見展開が不可欠です。

    書類選考・自己推薦型

    英検やTOEFLのスコア、現地校での成績、活動実績が重視されます。早稲田本庄のI選抜や慶應SFCなどが該当します。TOEFLなどの公式スコアは、ETSのガイドラインに沿った正確な対策を行うことで、より確実に高得点を狙うことができます。

    お子様の強みがどこにあるのかを把握し、その強みを最大限に活かせる試験形式を採用している学校を選ぶことが合格への最短距離となります。特に小論文や面接は、自己分析と志望理由の言語化に時間がかかるため、早期の準備を開始することをおすすめします。

    【関連記事】話せる英語でも書けない?帰国子女が直面するTOEFLライティングの盲点

    TCK Workshopによる帰国高校受験サポート

    TCK Workshopでは、今回ご紹介したランキング上位校を含む、あらゆる帰国生入試に対応した個別指導を提供しています。

    難関高校別 英語・エッセイ対策講座

    ICU高校や広尾学園、都立国際などの過去問を徹底分析し、高得点を狙えるエッセイの書き方を指導します。単に文法を修正するだけでなく、内容の深さと論理構成をプロの視点で磨き上げることが可能です。

    数学・国語 キャッチアッププログラム

    日本の教科書レベルから入試レベルまで、帰国生がつまずきやすいポイントを重点的にカバーします。オンライン学習関連の知見を活かし、海外にいながら日本の塾と同じ、あるいはそれ以上の質の高い指導を受けていただくことができます。

    面接・願書作成シミュレーション

    志望理由書の添削から、模擬面接までをトータルでサポートします。自己分析を深め、自分の強みを自信を持って伝えられるように準備を進めます。

    合格への近道は、現在の実力と志望校が求めるレベルとのギャップを正しく知ることです。不安な点や具体的な対策方法について詳しく知りたい方は、ぜひ一度無料学習相談をご活用いただくことをおすすめします。

    どんなことでもOK!まずはお悩みをお聞かせください。
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    まとめ

    • 帰国生に人気の高校は、英語教育の質だけでなく、内部進学の有無やIBコースの設置など、進路の多様性が大きな特徴。
    • ICU高校や広尾学園などは帰国生の割合が高く、多様な価値観の中で学べる環境が整っている。
    • 志望校選びは、将来の進路(国内・海外大学)から逆算し、英語取り出し授業の有無や入試形式を考慮するのがスムーズ。
    • 合格のためには、高い英語スコアの取得に加え、各校の傾向に合わせたエッセイ、数学、国語のキャッチアップが不可欠。
    • 早期からプロの指導を受けることで、海外にいながら戦略的かつ効果的な受験準備を進めることが可能。

    さらに詳しい学校ごとの対策や、お子様に合った併願戦略について知りたい方は、TCK Workshopの教育相談でプロの講師がお答えいたします。一歩踏み出して、納得のいく高校選びを始めましょう。

    参照