お子様の英語学習で、このような悩みをお持ちではありませんか。英語でコミュニケーションは取れているけれど、難しい本が読めない。エッセイを書かせると単調な表現ばかりになってしまう。あるいは、英検やTOEFLのスコアが伸び悩んでいる。
特に海外生活が長くなってくると、日常会話に不自由しなくなる一方で、学習言語としての英語力、つまりアカデミックな場面で通用する力の不足に不安を感じる親御さんは少なくありません。
そこでおすすめしたいのが「多読(Extensive Reading)」です。多読は単なる読書ではなく、自分に合ったレベルの本を大量に読むことで、英語を英語のまま理解する力を養う学習法です。本記事では、多読がいかにお子様の英語力を底上げし、将来の受験や資格試験において大きなアドバンテージとなるのか、実体験に基づいた知見を交えて詳しく解説します。

TCK Workshop 特別講師。東京大学経済学部、ハーバード大学経営大学院(HBS/MBA)卒業。 日米の最高学府を制覇した圧倒的な知見を持ちながら、指導スタイルは「個の尊重」を最重視。 小学生のTOEFL対策から、さらにMBA仕込みの戦略的学習コーチングまで、あらゆるフェーズの「学び」を支える。究極のロールモデルとして、生徒の可能性を最大化する指導を行う。
この記事は、TCKworkshop主催のウェビナーを基に作成しています。TCKworkshop公式Youtubeチャンネルでは、指導経験豊富な講師が実際の指導を通して蓄積した帰国生の受験、英語学習などについての情報をお伝えしておりますので、ぜひご覧ください。
英語学習の壁を「多読」で乗り越える理由

多くの帰国子女やインターナショナルスクール生が直面するのが、語彙の「色の少なさ」です。日常会話は問題なくても、自分の考えを文章にしようとすると、いつも同じ単語や文法ばかりを使ってしまう。これは、インプットの質と量が偏っていることが原因の一つです。

英語ができるように見えても、自分の中にしかないハンディキャップを感じているお子様は意外と多いものです。多読は、そんなお子様が自分自身の力でその壁を突破し、バイリンガルとしての自信を取り戻すための最強のツールになります。
多読を継続すると、単語を暗記するのではなく、文脈の中で自然に言葉を習得できるようになります。これにより、例えば「緑色」を表現する際にも、単にGreenと言うだけでなく、状況に合わせて何十種類もの表現を使い分けられる豊かな語彙力が育まれます。
12色のクレヨンから50色の色鉛筆へ:多読が生んだ劇的な変化
TCK Workshopの共同創業者である水田も、かつてアメリカの小学校で多読を経験し、それがその後の学習の大きな転換点になった一人です。渡米して4年、日常会話には困らなくても、現地の親友が書くカラフルな表現のエッセイを読み、「自分は12色のクレヨンで描いているのに、彼女は50色の色鉛筆を使っている」という圧倒的な差を感じていたと言います。
そんな彼女の英語力を変えたのが、学校の授業に組み込まれていた週に一度の多読の時間でした。レベルに合ったカラフルな教材を自分のペースで読み、先生からフィードバックをもらう。このシンプルな繰り返しが、わずか1年ほどで彼女の英語力に革命をもたらしました。
多読で培った基礎体力は、帰国後の英検1級合格、さらには東京大学の入試や、ハーバード大学受験時のTOEFL一発満点という結果に直結しています。一見、遠回りに見える「読むこと」の積み重ねが、実は最も効率的な学習法であることを証明しています。
多読で英語力を劇的に向上させる具体的なステップ

ここからは、多読をどのように進めれば効果的なのか、具体的なソリューションを解説します。多読の成功の鍵は、負荷をかけすぎず、楽しみながら「量」をこなすことにあります。

多読はスポーツで言うところの「基礎体力作り」や「ウォーキング」に似ています。息が切れるような激しい運動(精読)も大切ですが、まずは毎日続けられる負荷で、英語の回路を太くしていくことが重要です。
ステップ1:レベルに合った「ウォーキング」のような一冊を選ぶ
多読で最も大切なルールは、わからない単語がほとんどない、自分にとって「簡単すぎる」と感じるレベルから始めることです。辞書を引かずにスラスラ読めることが条件です。
教育学の研究においても、学習者が内容の98%以上の単語を理解できるレベルの素材を読むことが、最も語彙の習得効率を高めることが示されています。難しい本に背伸びをして挑むと、文脈を追うことが苦痛になり、多読の最大のメリットである「予測しながら読む力」が働きません。
最初は絵本や薄いリーダーから始めましょう。内容が100%理解できるものを大量に読むことで、英語の語順のまま理解する脳の回路が作られます。お子様が「これなら簡単だ」と思えるところからスタートすることをおすすめします。
ステップ2:習慣化のコツとフィードバックの重要性
多読は継続してこそ意味があります。まずは2ヶ月間、週に数回のペースで続けてみましょう。この際、保護者様や先生ができる最大のサポートは「称賛とフィードバック」です。
読んだ量を見える化するために、読書記録をつけるのも良い方法です。読んだ本のタイトル、語数、簡単な感想を記録し、それに対して「こんなに読めたね」「このストーリー面白そうだね」とポジティブなコメントを返してあげてください。
人は自分の成長を実感できた時に、最もモチベーションが高まります。昔読んでいた本を読み返して「あんなに難しかったのに、今はすごく簡単に感じる!」という体験をさせてあげることで、学習に対する意欲、いわゆる「グロースマインドセット」が育まれます。
ステップ3:多読がもたらす「推測力」と「背景知識」の習得
多読の真の価値は、単語力だけではありません。大量の文章に触れることで、英語特有の「文章の型」や「展開のパターン」が無意識のうちに身につきます。
「この表現が使われたということは、次はきっと反対意見が来るだろう」「この章のタイトルからして、結論はこうなるはずだ」といった能動的な読み方ができるようになると、読解スピードは飛躍的に向上します。
また、多読を通じて得られる背景知識も無視できません。歴史、自然科学、社会問題など、様々なジャンルの本を読むことで、英検やTOEFLの長文読解で頻出するテーマの知識が自然と蓄積されます。例えば、アメリカの南北戦争や進化論、天文学の基礎知識など、わざわざ勉強するのは大変なトピックも、多読の中であれば楽しみながら学ぶことができます。
ステップ4:アウトプット(エッセイ・面接)へのつなげ方
多読でインプットが満たされてくると、次はそれを「出す力」に繋げる必要があります。多読で身につけた豊かな語彙や文章構成のパターンは、ライティング(エッセイ)やスピーキングにおいて強力な武器になります。
説得力のあるエッセイを書くためには、読み手が納得する論理の展開を知っておく必要があります。多読を通じて「プロの書き手」の論理構成を大量に浴びているお子様は、自分が書く際にも「まず結論を言い、次に3つの理由を挙げ、最後に反対意見に触れる」といった構成を、意識せずとも真似できるようになります。
リスニングにおいても同様です。次に何が語られるかを予測しながら聞く力がつくため、一回しか流れない英語の音声でも、大事なポイントを逃さずにキャッチできるようになります。
帰国生の中学・高校受験を考えている方や、将来的に海外大学を目指す方にとって、この「予測する力」と「論理を組み立てる力」は、試験合格のための必須スキルと言えるでしょう。
多読を始めるタイミングと継続のポイント

多読を始めるのに「早すぎる」ことも「遅すぎる」こともありません。しかし、特におすすめしたいのは、基礎的な英語力がつき始め、学習に対する自信をつけさせたい時期です。

「どれくらいやれば効果が出ますか?」という質問をよくいただきますが、まずは半年を目安に取り組んでみてください。最初の2ヶ月で読みのスピードや正確性が変わり、半年経つ頃には「間違えることを恐れず、難しい内容にも自分なりに挑戦する姿勢」が見えてくるはずです。
多読を継続するためには、完璧主義を捨てることも大切です。すべての単語を理解しようとしたり、読解問題に正解することばかりを気にしたりすると、読書そのものの楽しさが損なわれてしまいます。
もし、お子様が「この本はつまらない」と言ったら、無理に最後まで読ませる必要はありません。別の本に変えても良いのです。「英語の本を読むことは楽しい」というポジティブな感情を維持することが、長期的な英語力の向上に最も寄与します。
TCKの多読講座
TCK Workshopでは、お子様一人ひとりのリーディングレベルを正確に把握するためのレベルチェックと、それに基づいた多読指導を行っています。どのような本を読めばいいのかわからない、自分たちだけでは継続が難しいと感じる場合は、ぜひ専門家のサポートを活用することをおすすめします。
まとめ
英語の多読は、単なるスキル習得を超えて、お子様の学習姿勢そのものを変える大きな可能性を秘めています。
・自分に合った「簡単すぎる」レベルから始め、成功体験を積むこと
・読んだ量や成長を可視化し、周囲がポジティブなフィードバックをすること
・多読を通じて「文章の型」や「背景知識」を無意識に習得すること
・インプットが溜まれば、エッセイや面接などのアウトプットにも劇的な変化が現れること
TCK Workshopでは、お子様の状況に合わせた無料教育相談を行っています。現在の英語力の悩みをお伺いし、最適な学習プランをご提案します。まずは無料体験授業で、多読がどのようにお子様の可能性を広げるのか、実際に体験してみることをおすすめします。




