近年、日本の教育現場では大きな変革が起きています。特に帰国生や海外志向の強いご家庭にとって注目すべきは、一条校でありながら世界標準の教育を受けられるケンブリッジ国際認定校の増加です。2025年から2026年にかけて、東京女学館、茗溪学園、芝国際といった人気校が相次いでこの認定を受け、新たなカリキュラムを導入することを発表しました。これまでの日本国内の大学進学だけでなく、世界中のトップ大学への道がより身近なものになろうとしています。

しかし、認定校になることで具体的に何が変わるのか、またお子様の進路にどのような影響があるのか、不安を感じている保護者様も多いのではないでしょうか。本記事では、これら3校の最新情報に基づき、ケンブリッジ国際教育がもたらすメリットや、それぞれの学校が目指す教育の形を詳しく紐解いていきます。

相吉先生

講師:相吉晃太朗

TCK Workshop プレミアム講師。横浜国立大学教育人間科学部卒業、University of Otago(NZ)への交換留学を経て、東京大学大学院総合文化研究科に2年在籍。 小学校および中高英語の教員免許を持つ「教育のプロフェッショナル」。教育学に基づいた科学的なアプローチで、AP Japanese日英小論文難関校受験対策まで、アカデミックな指導を専門とする。

    ケンブリッジ国際教育が日本の学校に選ばれる理由

    相吉先生

    ケンブリッジ国際教育の導入は、日本の学校教育において非常に大きな転換点です。特に帰国生の皆様にとっては、海外での学びと日本の卒業資格を両立できる素晴らしい機会になると感じています。

    ケンブリッジ国際教育は、160カ国以上、10,000校を超える学校で採用されている世界最大の国際教育プログラムです。なぜ今、日本の伝統校や新設校がこぞってこのプログラムを導入しているのでしょうか。その最大の理由は、取得できる資格のグローバルな信頼性と、日本の学習指導要領との親和性にあります。

    特に高校卒業段階で取得を目指すケンブリッジ国際Aレベルは、世界中の2,200校以上の大学で入学資格として認められています。これには英国の全大学はもちろん、米国のアイビーリーグや、カナダ、オーストラリア、アジアのトップ大学が含まれます。さらに、日本の文部科学省もこの資格を大学入学資格として認めているため、国内進学という選択肢を残しながら、海外大学へのパスポートを手にすることができるのです。

    また、ケンブリッジのカリキュラムは、単なる知識の暗記ではなく、批判的思考力(クリティカルシンキング)や論理的な記述力を重視しています。自ら考え、英語で論理的に意見を構築する力は、これからの予測不能な時代を生き抜くために不可欠なスキルであり、多くの学校が掲げる教育理念と合致していることも、導入が加速している要因といえます。

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    認定校3校の具体的な変更点とカリキュラムの特色

    相吉先生

    各校が独自の強みを活かしてケンブリッジ国際教育を取り入れています。志望校を選ぶ際は、単に認定校であることだけでなく、卒業後の進路や既存のカリキュラムとの親和性をチェックすることが大切です。

    ここでは、新たに認定を受けた3校の具体的な導入計画と、それぞれの特色について詳しく解説します。

    東京女学館:女子校(一条校)として初の快挙

    東京女学館中学校・高等学校は、2025年3月に認定を受けました。日本の女子校(一条校)としては初めてのケンブリッジ国際認定校となります。同校の国際学級は20年以上の実績がありますが、2026年度の中学1年生から、この国際学級を現在の1クラスから2クラスへと拡充し、段階的にケンブリッジ国際カリキュラムを導入します。

    最大の特徴は、日本の高等学校卒業資格と、ケンブリッジ国際Aレベル資格を同時に取得できる点です。これにより、文系・理系を問わず、また国内・海外を問わず、生徒の可能性を最大限に広げることが可能になります。同校が大切にしてきた「高い品性を備え、人と社会に貢献する女性の育成」という目標と、ケンブリッジが掲げる「自信・責任感・内省力・革新的・社会貢献」という学習者像が深く共鳴している点も、教育の質を高める大きな要因となるでしょう。

    茗溪学園:国際バカロレア(IB)との連続性を追求

    茗溪学園中学校高等学校では、2027年度の中学1年生より「ケンブリッジインターナショナルクラス(仮称)」を1クラス新設する予定です。これまでも帰国生受け入れやIBDP(国際バカロレア・ディプロマ・プログラム)認定校として実績を積んできましたが、今回の新設により、中学校段階から世界水準の学びをスタートさせることができます。

    具体的には、Cambridge Lower Secondary ProgrammeやCambridge IGCSEの導入を予定しており、複数の教科を英語で学ぶことで、思考力や表現力を養います。特筆すべきは、中学校でのケンブリッジプログラムが、高校段階でのIBDPへとつながる「国際的な学びの連続性」を強化する役割を担っている点です。中学から高校まで、一貫してグローバルスタンダードな教育環境に身を置けることは、生徒にとって大きな強みになるはずです。

    芝国際:スピード感のあるグローバル展開

    芝国際中学校・高等学校も、ケンブリッジ国際認定校として正式に承認されました。2026年4月より、世界水準の教育プログラムに基づく学びをスタートさせます。初年度は限定的な導入から始まりますが、新設校ならではの柔軟性とスピード感を持って、グローバル教育の新たなスタンダードを構築しようとしています。詳細なプログラム展開については順次発表される予定ですが、既存の枠にとらわれない新しい教育の形が期待されています。

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    学校別の導入計画比較表

    学校名導入予定時期対象学年・クラス主なカリキュラム・資格
    東京女学館2026年度〜国際学級(中1より段階的)Aレベル(日本の高卒資格と両立)
    茗溪学園2027年度〜ケンブリッジクラス(中1より)IGCSEからIBDPへの接続
    芝国際2026年4月〜限定的な導入より開始ケンブリッジ国際教育プログラム

    ケンブリッジ国際カリキュラムで求められる力と対策法

    ケンブリッジ国際認定校への進学を検討する場合、従来の国内向け受験対策だけでは不十分な場合があります。このカリキュラムで最も重視されるのは、英語運用能力をベースとした「思考の深さ」と「論理的な表現力」です。

    試験では、各科目の理解を自分の言葉で論理的に記述することが求められます。例えば、理科の概念を英語で説明したり、社会的な課題に対して批判的な視点から解決策を提示したりする練習が必要です。これは、英検などの資格試験で高スコアを取ることとはまた別の、アカデミックなスキルトレーニングが求められることを意味します。

    帰国生の皆様であれば、海外で培った言語感覚を活かしつつ、それをどのように論理的な文章(エッセイ)へと昇華させるかが鍵となります。また、一般生から挑戦する場合は、早期から英語で他教科を学ぶことに慣れ、専門的な語彙や概念を英語で理解する習慣をつけることをおすすめします。

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    まとめ

    1. 東京女学館、茗溪学園、芝国際の3校がケンブリッジ国際認定校となり、2026年から2027年にかけて新たな国際クラスやカリキュラムが始動する。
    2. ケンブリッジ国際教育の導入により、日本の高校卒業資格を保持しながら、海外大学入学資格であるAレベルを取得できる道が広がる。
    3. 求められるのは高い英語力だけでなく、批判的思考力や論理的な記述力であり、これらに特化した早期の対策が合格と入学後の成功の鍵となる。
    4. 各校の教育理念や既存プログラム(IBなど)とのつながりを理解し、お子様の将来のビジョンに最も適した学校選びをすることが重要である。

    TCK Workshopでは、こうしたケンブリッジ国際カリキュラムの導入を見据えた対策をサポートしています。IGCSEやAレベルの指導経験豊富な講師が、一人ひとりの志望校や現在のレベルに合わせて、思考力を磨くための個別指導を提供いたします。

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    参照

    東京女学館 公式ページ
    茗溪学園 公式ページ