海外での生活経験を活かし、日本に戻ってからも国際的な環境で学び続けたいと願う帰国生やそのご家族にとって、東京学芸大学附属国際中等教育学校(以下、学芸国際)は、常に第一候補に挙がる魅力的な学校です。東京都練馬区に位置するこの国立校は、全校生徒の約半数が帰国生という多様なバックグラウンドを持つ生徒が集まる環境であり、国際バカロレア(IB)のミドル・イヤーズ・プログラム(MYP)およびディプロマ・プログラム(DP)を実践する、国内屈指の国際教育の拠点となっています。
しかし、2027年度に入試を控える現小学4・5年生の皆さまにとって、学芸国際の中学A方式は決して平坦な道のりではありません。独自の検査科目、高い倍率、そして変化する入試形式に対応するためには、早期からの戦略的な準備が必要不可欠です。本記事では、最新の入試報告を踏まえ、2027年度合格を勝ち取るための具体的なロードマップを、専門的な視点から詳しく解説します。

TCK Workshop プレミアム講師。東京学芸大学附属国際中等教育学校、上智大学国際教養学部(FLA)卒業。フィリピン・ケニアでの滞在経験を持つ。 英検1級の圧倒的な英語力に加え、生徒一人ひとりの魅力を対話を通して引き出す自己PR・面接・エッセイ指導が武器。多くの帰国生が目指すキャリアを体現するロールモデルとして、学習指導とメンタルサポートの両面で絶大な信頼を得ている。
入試情報は変更される可能性があるため、出願前には必ず各校の公式サイトで最新の募集要項をご確認ください。
学芸国際の学校概要と2027年度に向けた展望

学芸国際は、滞在経験が50カ国以上にわたる多様な背景を持つ生徒が集まる学びの場です。国立の東京学芸大学の附属校として、教育研究の最前線を走る役割も担っています。国際バカロレア機構(IBO)の公式資料によると、IBプログラムは全人的な成長と探究心の育成を重視しており、学芸国際でも中学校段階からこのMYPカリキュラムが導入されています。
また、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)や過去のスーパーグローバルハイスクール(SGH)※としての実績もあり、文理の枠を超えた探究学習が日々行われています。海外大学への進学実績やサポートも非常に手厚く、日本国内にとどまらず、世界を舞台に活躍したい生徒にとって理想的な環境と言えます。
2027年度入試においても、この多様性と探究心を重視する姿勢は変わらず、A方式では書類審査、外国語作文、日本語作文、グループディスカッションという4つの要素を通じて、受験生の総合的なリテラシーが問われます。
※学芸国際は2015年度にSGH指定を受けましたが、この事業自体が2021年度で終了しています。

学芸国際が求めているのは、与えられた問題を解く力だけではなく、自ら問いを立て、他者と協働して答えを探し続ける力です。2027年度の入試でも、その姿勢を書類や作文の端々で見せていくことが合格への第一歩になります。
近年の入試傾向と2027年度への教訓
近年のA方式入試の倍率は約4倍程度で安定していますが、その中身は年々高度化しています。
例えば2025年度の外国語作文では、小学生にとっては馴染みの薄い社会的なテーマである白川郷の集落リースに関する議論が出題されました。日本語作文においても、これまでの横書き形式から原稿用紙形式への変更があり、形式面での適応力も試されるようになっています。
2027年度入試においては、さらに一歩進んだ思考の深さが問われることが予想されます。特に英語教育の分野では、日本英語検定協会が2025年度から導入した英検準2級プラスの影響が本格化する時期です。同協会の公式情報によると、この新設級は準2級と2級の間のギャップを埋め、より高い論理的運用力を求めるものとされています。これにより、受験生全体の英語力の基準がさらに底上げされる可能性があり、より質の高い対策が必要となります。
2027年度合格を勝ち取るための具体的解決策

学芸国際A方式の合格を勝ち取るためには、各検査科目の特徴を深く理解し、長期的かつ戦略的にスキルを磨いていくことが重要です。ここでは、各科目の本質的な対策方法を詳しく解説します。
100点を占める書類審査:志望理由書と活動実績の作り込み
A方式の満点250点のうち、100点を占めるのが書類審査です。この科目は、唯一時間をかけて家庭でじっくり準備できる部分であり、ここでの完成度が合否を大きく左右します。

志望理由書は、単なる活動報告書ではありません。自分という人間がいかに学芸国際というフィールドで輝けるか、そして自分の経験が学校にどう貢献できるかという、双方向のメリットを言語化することをおすすめします。
志望理由書では、単に英語ができる、海外経験があると述べるだけでは不十分です。海外でのボランティア活動や部活動、あるいは日々の些細な出来事から何を学び、それが学芸国際のIBプログラムの中でどう活かされるのかを、具体的なエピソードとともに記述することが求められます。
将来の夢についても、現時点で職業が明確である必要はありませんが、どのような社会課題に関心があり、どのような立場で貢献したいかという方向性を示すことが、2027年度の受験生には期待されています。ご家庭で何度も話し合いを重ね、受験生本人の言葉で情熱を伝える書類を作成することをおすすめします。
外国語作文:英検準1級レベルと新時代の英語力
外国語作文(主に英語)では、2ページにわたる論理的なエッセイを作成します。2027年度の受験生におすすめしたい目標は、英検準1級レベルの安定した保持です。日本英語検定協会のガイドラインによれば、準1級は社会生活での幅広い話題を理解し、活用できるレベルとされており、学芸国際で出題される社会的なトピックに対応するための必須条件と言えます。
エッセイ対策では、パラグラフ・ライティングの基本を徹底しましょう。一つの段落には一つのアイデアを盛り込み、それを具体的な根拠(Evidence)で支える構造です。例えば和食の良さを主張する場合、単に健康に良いと述べるだけでなく、野菜の多さ、出汁の栄養価、彩りといった具体的な情報を盛り込み、再び結論に戻るという、抽象と具体を往復する論理構成を意識することをおすすめします。
また、2025年から実施されている英検準2級プラスを早めに通過し、論理構成力を磨く段階に早期に移行することも、2027年度受験においては有効な戦略となります。
日本語作文:論理の明快さと形式への適応
日本語作文は15点という配点ですが、侮ることはできません。ここで見られているのは、日本語での思考の深さです。2025年度からの形式変更により、原稿用紙の正しい使い方はもちろん、600字という限られた文字数の中で序論、本論、結論を構成する技術が必須となりました。
教育心理学の研究によると、言語化するプロセスは思考を整理する最も有効な手段とされています。日本語での表現に不安がある生徒さんでも、まずは自分の考えをシンプルに伝えることから始めてみましょう。難しい言葉を並べるよりも、主語と述語の関係を明確にすることをおすすめします。
対策としては、身近なニュースや学校生活での出来事に対し、なぜそう思うのかという理由を2つ以上添えて書く練習を週に一度は行うことをおすすめします。読み手が一度で理解できる、透明度の高い文章を目指しましょう。
グループディスカッション:メタ認知能力と協調性
グループディスカッションは、対策が最も難しいとされる科目ですが、本質は他者貢献にあります。教育学におけるメタ認知、つまり自分の振る舞いを客観的に捉える能力が試されています。自分が目立つことではなく、グループ全体の議論を前に進めるために、今自分がどのポジションに座るべきかを瞬時に判断する力が必要です。

ディスカッションでは、いないポジションを見つけることが成功の鍵です。発言が少ない人に話を振る、議論の軌道修正をする、といった役割を意識することで、チームに貢献する姿勢を評価してもらえるようになります。
2027年度版の対策としては、大人の議論に加わってみることや、年齢の異なる生徒とのオンライン討論会に参加することをおすすめします。録画して自分の表情や相槌をチェックし、他者の立場に立って考える訓練を積むことが、本番での成功に繋がります。
なぜTCK Workshopで学芸国際対策をするべきか

まとめ
2027年度の東京学芸大学附属国際中等教育学校(中学A方式)合格に向けた重要ポイントは以下の通りです。
- 書類審査の重要性:250点中100点を占める書類選考に、早い時期から着手し、家族で対話を重ねることが不可欠です。
- 英語力の質的向上:英検準2級プラスや準1級レベルの語彙力を土台に、論理的なエッセイ構成力を徹底的に鍛えることをおすすめします。
- 日本語表現の基礎:原稿用紙のルールを守りつつ、論理的で明快な日本語を書く習慣をつけましょう。
- 多角的な視点の育成:日頃から社会問題に目を向け、他者の立場に立って考える訓練を積むことが、ディスカッションの成功に繋がります。
2027年度という未来の入試に向けて、TCK Workshopでは常に最新の教育動向を反映したカリキュラムを提供しています。
- 英検準2級プラスから準1級への戦略的ステップ:新形式の英検に完全対応し、基礎から応用までをシームレスに繋げます。
- 実践的なグループ討論講座:国内外の生徒とオンラインで繋がり、多様な価値観に触れながらディスカッションスキルを磨きます。
- プロ講師による志望理由書添削:100点の配点を最大限に活かすため、生徒の内面を深く掘り下げ、唯一無二の書類を作り上げます。
- バイリンガル講師による思考の橋渡し:日本語と英語、どちらの言語が優位であっても、その子の強みを引き出すハイブリッドな指導が可能です。
学芸国際の入試対策は、単なる受験勉強ではありません。それは、自分自身のルーツを見つめ直し、グローバル社会で生き抜くための考える力を養うプロセスそのものです。
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