2019年の秋から新IB DP生徒らはMath HL/SLではなく、Application and Interpretation(以降AI)とAnalysis and Approaches(以降AA)に分かれてから6カ月が経過しました。

「一体どっちを履修をすればいいんだ?」

という沢山のご相談を頂きました。IB Mathsの変更については別の記事でも書きました。

今回は、まずは新カリキュラムが始まり

実際勉強はどうなった?
来年の試験の対策で気を付けるべきこと

という2点をお伝えした後に、来年IBが始まる生徒達のためのMathの準備について、少しお話をしようと思います。

IB Mathsの新カリキュラムは実際にどう変わった?

正直(今のところ)ほとんど何も変わっていません。ほとんどの学校が古い教科書をそのまま使って進んでいます。「シラバスの順番が変わっただけ」という印象です。

とりあえず、今のところ大きく変わったことはありませんので、安心して勉強を進めてください。恐らく、今年の後期そして2年目に新参トピックの演習が集中すると予想されます。

実際のテストは2021年の5月から。Final Paperは本部のチームにより作成されるため、このテストに対してどのように対策を取るか、学校側の指導が気になるところです。

新しいカリキュラムに対してPast papersがないため、教科書やワークブック、学校でカバーしていないものがないか、チェックすると良いです。新しい教科書のContentsを確認しましょう。また、新しいトピックについては学校の先生が用意する教材を重点的に学ぶ必要があります。

となると、Mathの先生が”はずれ”の場合はかなり心配です…学校にあまり頼らずに、すぐに外にヘルプを求めることをお勧めします。

我々Tutorという存在は、特定の学校に雇用されている先生とは違う分、様々な学校でどんな指導が進んでいるのか、ということを生徒を介して知ることができます

ペースが早いのか、遅いのか、レベルの高いことをやっているのか、

  • いつも扱う問題が難しい
  • ペースがとにかく早い
  • 基本的に教えてくれない。He/She doesn’t teach anything…

こういった感想を驚くほどよく聞くんですが、生徒 to 先生への決まり文句なんでしょうか。話を聞くと生徒の責任が大きいこともありますが、一部は生徒の言い分が確からしいということも。

実際の授業を見ていないので何ともコメントできませんが、そもそもIBが「自主性や自律性を生徒に求めているので、ゴリゴリのレクチャー形式で一つ一つ丁寧に指導をすることをせずに生徒自身が考え、自分で探求させることを前提としている」なんて言うけれど、何が問題かいうと、「何も教えていない」と生徒には映っていることですよね。

「先生が嫌いでその科目を嫌いになった。」

これは私自身も経験があります。ほとんどの場合は生徒に罪はない。生徒は結構鋭く厳しく先生を見ています。

これからIBの履修を控えている子供がすべきこととは?

少し話が反れましたが、10年生の生徒様が今からできること、今すべきことは予習です。

10年生で学んでいる内容が既に予習となっているケースが多いのですが、改めてIBで取り組むトピックや問題を覗いてみて、苦手なトピックや忘れてしまったトピックについて取り組んでみましょう。

もし、10年生からIBプログラムへの移行を検討しているという生徒様は、例えば、以下のテキストブックを利用して準備を進めると、カリキュラムからの大きな逸脱も無駄もなくIBカリキュラムに移行できます。

  • Haese Mathematics 10E
  • IGCSE Edexcel Mathematics A
  • (HLの履修を望む場合は)IGCSE Edexcel Mathematics B

基礎がしっかりとしていて数学に自信がある生徒様は最初からIBのテキスト利用して予習をするのも良い手ですね。

日本の学校からの転校の場合、「数学IA・IIBをチャート式などで練習しておく意味はありますか?」という相談が時々あります。

意味はなくはないですよ。ただ、無駄が多すぎます。ここでは「大は小を兼ねる」は通用しません。

日本の大学受験(私立~国立、医大まで)もIGCSE,AP,IB,NCEAなど、すべての対策をこれまでしてきている私の個人的な意見ですが、日本の参考書で学習を進めることは個人的にはNGとしています。(これについては別記事で書こうと思います。)

予習とは未来の時間を買うこと

時間を見つけて数学の予習に取り組むことで、始まった後に余裕ができて他の科目へ時間を分配することが可能になります。例えば以下のような可能性を増やすことができます。

  • 単純にMathのスコアを上げる
  • 他の科目にもっと時間を割けられるようになる
  • SAT / SAT Subject Testが必要な人はそれらの対策に手が回せる
  • TOEFLや英語の勉強時間を増やすことができる

11年生の場合次年度の予習を済ませて、IAに十分な時間が充てられるようにしておくことをお勧めいたします。いずれにせよ、連続した小さな目標を立て計画的に学習を進めることが結果的にいろいろなことがプラスになる秘訣です。

数学は短期間での対策もしやすいのですが、やはり時間をかけながら少しずつ、復習する時間と反復練習をする時間を作ることで計算力も飛躍的に上がり、より本質的な理解に至り数学的思考力も上がっていきます。

今の勉強が精一杯な場合は焦る必要はありません。今の勉強に集中して一つ一つ目の前の課題に取り組んでいきましょう