はじめに

帰国子女高校受験生に人気のある市川高等学校ですが、海外のカリキュラムで学習していたお子様、あるいは補習校や日本語学校に通っていてもハイレベルな試験となっています。

市川高等学校 2011年の問題構成はこのようになっています。

大問1大問2大問3大問4大問5大問6
小問集合
5問
確率 8問関数と図形 小問3題方程式関数と図形 小問3題平面図形

特に数学は一般試験のレベルとさほど変わらないので、高校受験数学の対策をしていなければ合格することは難しいでしょう。

そんな市川高等学校について、どのように数学対策をすれば良いかお悩みではないですか?

今回は市川高等学校 2011年の過去問から問題をピックアップして解説をしていきます。

市川高等学校 2011年 前期 数学大問4を解説

文章題は終着地点は連立一次方程式または二次方程式

文字と方程式の文章題。

高校入試であれば連立方程式か二次方程式のどちらかになります。もちろん例外もありますが、これはもう決まっている事実です。

高校で習う数学ではこの範囲でしか問題が作成できないんです。文章題を見つけたら問題を読まなくても

  • 「どうせ二次方程式になるんだろう。そうでなかったら連立方程式になるだろう。」

と思えばOKです。

これがわかっていれば、立式のために必要な情報を探そうと頭が切り替わっているはずです。

文章題は文字を数式に変換する翻訳作業

英語を日本語に英訳した経験はありますか?その時に必要なことはなんですか?

英文法と語彙ですよね。

これとまったく同じことが数学の文章題です。数学の翻訳にも文法のようなものが存在します。そして語彙はいわゆる数のルールや公式。

「ある数よりも12多い数はある数の2倍と等しい」なんていう文章を読んだときは、

  • 「ある数」は
  • 「よりも12多い」は「+12」
  • 「ある数の2倍」は「2x」
  • 「等しい」は「=」

となるわけです。

決まった言い回しは決まった数式にしかなりません。

今回は売上と個数と売上金額についてですが、まず大前提として「売上×個数=売上金額」という「ルール」が存在します。

まずこれがわかっていないと立式はできません。あとは言われたことを漏れなく数式に落とし込んでいけば勝手に式は立っていきます。

文章題が苦手なら中1の「文字と方程式」と中2の「連立方程式」をすぐに復習しよう!

これらを練習するには中学1年の「文字と方程式」から復習してください。

そこでは日本語を数式に直すということが練習できます。簡単で単純な問題が多いですが、日本語が数式に直っていくという感覚と理屈(文法にあたる部分です)をもう一度やり直してみましょう。

入試で出題されるものはもっと高度なものとなりますが、この基礎の理解が欠けていると式を立てることができません。

また、連立方程式では2つの式を立てることになります。中1の文章題ができていればそれが2個になるだけです。中2の連立方程式の文章題の範囲で復習ができます。

これらの範囲からできるだけ多くの問題を解いてみてください。

帰国生入試の数学は一般入試と一緒

多くの学校では数学の問題は一般入試と同じ問題となります。

過去問題の対策はもちろん重要ですが、同レベルの高校などの過去問題などを利用することでより多く演習を重ねることが可能になります。傾向分析や過去問題演習は是非第三者の協力を活用しましょう。