1. はじめに

「読むのは速いはずなのに、TOEFL Readingだけ点が伸びない…」
そんな帰国子女の生徒や保護者の方から、私たちはよく相談を受けます。
海外生活やインター校で鍛えられた“英語力”があるはずなのに、TOEFL Readingではなぜか時間切れや正答率の低迷に悩む。これは珍しいことではありません。
TOEFL Readingで高得点を取るには、「速読力」だけでも、「精読力」だけでも足りません。必要なのは、出題パターンに応じて“読む深さ”をコントロールする力です。
この記事では、Reading対策における「速読と精読の最適なバランス」を中心に、TOEFLの問題形式ごとの読み分け術、練習法、そして高得点を狙うための実践ステップを解説します。
2. 帰国子女がTOEFL Readingでつまずく3つの盲点
① 全文を同じ速度・精度で読もうとする
TOEFL Readingの試験時間は制限があるため、全文を“精読”しようとすると、必ず時間切れになります。逆に、“速読”一辺倒では設問に対応できない箇所が出てきます。
問題は「読む力」ではなく、「読み分ける力」。つまり、設問や段落の種類に応じて読む深さを調整する判断力が求められているのです。
② 設問の先読みができていない
TOEFL Readingでは、設問が基本的に“順番通り”に出題されます。そのため、先に設問をざっと読み、注目すべきキーワードやトピックを把握してから本文に入るだけで、読解効率は大きく変わります。
③ 構造理解ができていないため迷子になる
TOEFL Readingはアカデミック英文(論文調)が中心で、段落ごとに「主張→説明→具体例→まとめ」の構造を取ることが多くあります。構成を意識せずに読むと、途中で論点を見失い、設問に戻った時に「どこに書いてあったっけ?」となるのです。
3. 高得点を取るための4つの読解戦略
① 問題タイプに応じて「読む深さ」を変える
- Factual Information / Negative Factual:本文の事実を正確に読む必要がある → 精読
- Vocabulary / Sentence Simplification:該当文だけ丁寧に読めばOK → 部分精読
- Purpose / Inference / Reference:文脈理解がカギ → 中程度の読み+前後確認
- Insert Text / Summary:構造理解が必要 → パッセージ全体の流れを意識して速読+要点読解
設問タイプに応じて「どこを、どのくらいのスピードで読むか」を分けることで、時間配分と正答率の両方が改善します。
② 設問先読み→目的を持った読解
問題を先に読み、キーワードや聞かれている内容を頭に入れてから本文を読むことで、「読む目的」が明確になります。結果として、ただの情報収集ではなく、“設問に答えるための読解”が可能になります。
③ 段落構造の理解とメモ取り
各段落の役割(主張・展開・具体例)を意識しながら読むことで、文章全体の流れが掴みやすくなります。段落ごとに1行でメモを取ると、Summary問題やInsert Text問題でも迷わず対応できます。
④ 精読トレーニングと速読トレーニングを分けて行う
「読むスピードを上げる=浅く読む」ではありません。普段の学習では、パッセージごとに「今日は速読だけ」「今日は設問付きで精読」と目的を分けた練習を行い、どちらも意識的に鍛えていく必要があります。
4. 指導の現場から:TCK WorkshopのTOEFL Readingサポート
TCK Workshopでは、TOEFL Readingを以下のようなアプローチで指導しています:
- 設問別の読解方法トレーニング(読む深さと順序の意識)
- 読解スピード強化のための“制限時間付き演習”
- SummaryやInsert Text専用の構造把握演習
- メモ取り練習とパッセージマッピング
Readingスコア20点台前半だった生徒が、読む順序の見直しと段落構造の理解を徹底しただけで、1ヶ月後に27点まで伸びたケースもあります。
5. こんな方にこの記事は特におすすめです
- TOEFL Readingで時間が足りない、または正答率が安定しない方
- 帰国子女で英語の基礎力はあるが、試験スコアに結びつかない方
- 問題を先読みする習慣がない方、または本文とのつながりが曖昧な方
- 全文を同じペースで読んでしまい、情報の取捨選択ができていない方
こうした悩みは、「読む深さ」と「設問の理解」を明確に分けるだけで、劇的に改善します。
6. 無料教育相談・体験授業のご案内
TOEFL Readingで高得点を狙うには、「速く・正確に・必要な情報だけを拾う」力が必要です。
TCK Workshopでは、一人ひとりの課題に合わせて、速読力・精読力の両面から指導を行っています。問題タイプ別に読む深さを変えるトレーニングは、読むスピードだけでなく、正答精度の向上にもつながります。
英語力を活かして、スコアでも結果を出せるように。TOEFL Readingの壁を、私たちと一緒に越えていきましょう。