AAとAIの違い。実は誰も解っていない。
IBディプロマを控え、数学コース選びに悩む生徒・保護者の皆様へ。「AAとAI、どっちがいいの?」この疑問は多くの生徒が抱えるものではないでしょうか。現場のインター校でも「得意不得意は違うのに、説明が難しくて選べない」「文系に進むけど、AIで十分?それともAAを選んだ方が良い?」といった声が頻出します。例えば、ある中3のAさん(仮名)は

「理科にも興味あるけど、統計や関数ってどう違うの?大学受験に影響ある?」
という状況で止まってしまい、結果、選択の判断を後回しにしたまま時間だけが過ぎている状態です。さらに口を揃えて、「AIの方がAAよりも簡単」などと言う…中身も見たこともない、解いたこともない、のにその言葉を鵜呑みにして大丈夫ですか?
まず結論から。数学が得意で好きならば無難にAAでSLかHLを。数学がとてつもなく好きでとてつもなく出来て、もはや高校数学も既に全部やってきました、って子がAI HL。いきなり何も知らないで「AIの方がAAより簡単」だと思い込んでAIを履修するのだけはやめたほうがいい。とにかくAAを履修すべきというのが結論です。
一番困る子はどういう子かご存じでしょうか…?「とにかく数学が苦手」という生徒達です。この子たちがAI SLに流れていくわけなのですが、結果AI SLで良い成績が修められず困ってしまう。なぜなんでしょう。
「知って良かった」「知らなかったら危なかった…」
Aさんのお母様は最初、自分も同じ悩みを抱えていたそうです。

「海外にいるうちは英語で勉強できれば良いと思っていました。でも、IB Mathのカリキュラム選びでは『どちらを選ぶべき?』で深く悩んでしまい…」
そんな中、体験授業でTCK Workshopと出会いました。初めてコースの違いや学習スタイルを整理できたことで、親子でやっと納得できたとおっしゃっていました。Aさん自身も、「AIは応用と言っても何をやっているかがわわからなくて結局ついていけない」「AAは対策をすれば何とかなりそうなイメージが持てた」とハッキリ分かったことで、自信を取り戻せたようです。
さらにTCK Workshopのお客様の声にも、

「SLとHLの違いや、将来の進路別に丁寧な解説がありがたかった」

「体験授業の講師が『どちらでも対応できる能力と方法を持っている』と見てくださって安心した」
といった親御様の言葉が多く寄せられています。数値的な成果以上に、「分かる選択をした」という心理的な安心こそ、学びの原動力につながっているのが、私たちが感じる事実です。
違いは内容だけじゃない。学び方の違いであなたの2年先の数学力が変わる。
このセクションではAAとAIの本質的な違いを3つを簡潔に整理し、過去の研究やIB本部のガイドに基づいた正確な判断材料を提供します。特に「どちらが自分に向いているか」「将来にどう影響するか」について、解説をしていきます。
1. AA vs AI – 内容・出題の傾向で選ぶ
IB本部が提供する科目ブリーフによると、Analysis and Approaches〜AAは純素数学に力点を置き、Calculusや抽象的証明・代数領域が重視されています。一方、Applications and Interpretation〜AIは統計・確率・関数モデリングといった応用系・実生活応用学習が中心です。
AAではPure Mathで理論中心です。所謂日本やその他の国でも学ぶ高校数学に近しいものとなっています。Final examではPaper 1は電卓禁止なのである程度の計算力も求められます。これが、恐らく多くの手計算ができない生徒達の履修を敬遠させている理由でしょう。
AIは全て電卓使用可能で実用問題が中心と構成が異なります。AIでは図表分析やデータ解釈など、より実行実践的な内容が向いていると言えます。これは現代のSTEAM教育やビッグデータ時代の教育ニーズにも合致しており、その意味でもAIは「現代型の数学」とも言えるでしょう。試験の全てで電卓が使用可ということが、安易に「AIの方が簡単」だと宣伝されている理由でしょう。
AAは、IBの根本にある「真の思考力」を問うもので、純素数学を通して解像力や抽象的な思考を育むことを目的にしています。上位次の大学論文や研究に繋がる、そんな数学力を正面から学べるのがAAです。
どう選ぶか?数学のどこに「面白さ」や「自然さ」を感じるかがキーです。論理的アプローチ・証明が楽しいならAA、データ分析や実体問題に興味があるならAIが適性に合致しやすいでしょう。学校の教員によっては、本人の数学に対するアプローチを応援し、実際に両者の問題を解いてみて適性を確かめる方法を推奨する方もいます。
例えば、現実の世界問題を数学で解決したい、それを統計で表現したいという生徒にはAI。既に純素数学に対する興味や正義感がある生徒にはAA。最終的には「どちらの方向に自分の能力を育てたいか」で決めるのが良い選び方です。
2. 将来の進路との関係
IB数学を選択するうえで最も大きな影響を持つのが、将来の進路との関係です。AAとAIの選択が、大学の出願資格や評価にどのように関係してくるのかを正しく理解しておくことは、非常に重要です。
まず、理系・工学系・数学系などの学部を目指す場合は、ほぼ例外なくAA HLが推奨されます。特にイギリスの大学では、EngineeringやComputer Science、Economicsといった専攻では「AA HLが必須条件」と明記されているケースもあります(例:Imperial College London、University of Warwickなど)。CambridgeやOxfordでは、Mathematicsの専攻においてAA HLがほぼ必須であるほか、物理学・統計学系でも強く推奨されます。
一方、AIでも受け入れられる学部は、社会科学やビジネス、心理学、環境学などが挙げられます。特に米国の大学では、文理融合型のカリキュラムが多いため、AI HLやSLでも十分な評価を受けることが可能です。UCLAやUniversity of Michigan、NYUなどは、数学の分野よりも総合的な学力を重視する傾向にあります。ただし、STEM分野やQuantitative Economicsなどを志望する場合は、やはりAA HLが望ましいとされます。
加えて、日本の海外大学進学準備校や帰国枠入試でも、AAとAIの違いが徐々に認識され始めています。例えば早稲田大学や慶應義塾大学では、文系学部にAIで出願する生徒が増えている一方、理工系ではAAが望ましいとされる場合も見受けられます。
重要なのは、**「なんとなくAIが易しそうだから」「AAの方が聞こえが良さそうだから」**といった理由で選択するのではなく、志望分野と出願要件を照らし合わせて選ぶことです。大学の入試ガイドラインには科目の指定がある場合もありますので、必ず各大学の公式ウェブサイトを確認し、必要に応じて進路指導の先生やTCK Workshopの無料カウンセリングを利用して確認することをおすすめします。
3. 難易度・負担感の比較
AAとAI、どちらが難しいのか?これは非常に多くのご家庭が抱える疑問ですが、単純な「レベル差」というよりも「負担の質の違い」と理解すると分かりやすくなります。
まずAA HLは、数学の論理構築や抽象的思考、微分積分の高度な活用が中心です。証明問題や非定型的な問いも多く、演習には膨大な時間と思考力を要します。Paper 1では電卓が使えず、数式操作や導出を完全に自力で行う必要があるため、記述ミスや論理展開の抜けも減点対象になります。そのため、定期的な添削指導や問題解説がないと自学自習だけでは伸びにくい傾向があります。
対してAI HLは、電卓を用いたデータ解析、統計、関数モデリング、実社会での応用が主眼です。視覚的に理解しやすい内容も多く、生徒の興味や好奇心を引き出しやすい構成となっています。また、IB MathのIA(Internal Assessment)では、AIの方が実生活と結びつけたテーマ設定がしやすく、取り組みやすいという声もあります。
しかし「AIの方が簡単」というわけではありません。AI HLでは膨大なデータ処理やグラフの解釈、関数の活用力が必要であり、時間配分や応用力が問われる試験形式のため、「地頭」の処理スピードや計画的な学習力が鍵となります。いや…正直土台となる数学力がやはりないと応用なんてできないんです…だから、数学が出来ないからAI履修は一番組み合わせの悪い悪手とも言えます。
他科目とのバランスという観点も無視できません。例えばHLでEnglish AとBiologyを選択している生徒がAA HLまで選ぶと、週15時間を超える学習ボリュームになることもあり、精神的・肉体的な消耗が課題になることもあります。反対にAI HLであれば、同じ数学HLでも負荷がやや分散され、他教科との兼ね合いがとりやすいケースも多いです。
総じて言えるのは、AA=ハイレベルな理数能力を育てる選択肢、AI=実社会に活かせる応用力を鍛える選択肢と捉えるのが良いということです。負担感は単なる難易度だけでなく、「お子様がどのように学ぶか」「他教科とどうバランスをとるか」によって大きく変化します。そのため、実際にどちらの形式の問題に自然に取り組めるかを模試や体験授業などで体感し、適性と負荷のバランスを客観的に見極めることが非常に重要です。
en.wikipedia.org+7ibelitetutor.com+7tckwshop.com+7。
決定的に知られていない不都合な真実
上記がセオリーです。ただし、指導者または履修者にしかわからない落とし穴があります。専門的で細かいことは割愛しますが、AIは数学を「使う」科目であり、数学を学ぶ科目ではないのです。理論を紹介されても決して導出や「なぜ?」については言及しません。「どのようにこれを使ったら答えが出るか」を学ぶのです。
AIは、「数学はどう実用社会で使われるのか?」を学ぶ科目です。内容は良い。興味深い単元や数学理論が展開されている。ですが、これは数学じゃないです。むしろ社会に近い。肝心な数学の理論についてはほぼ皆無と言っていいくらい学ばないので、普通の感覚からすると、「なぜ?」っていう部分を全て度外視して「つべこべ言わず電卓叩け。それが答えだ。」となります。本来は、その裏の理論や導出などもあるにはあるのですが。それが理解できない人たちが履修するため、結局学校の先生たちも、

「導出なんてやっても意味が無い。どうせわからないし時間の無駄。本人たちも意味がわからない、と叫び続けるだけ。」
ということで、「このボタンを押したら答えがでるよ。すごいでしょ?」という授業展開になるわけです。2年間も。生徒達も捨て科目でAI SLを取っているような感覚ですから、そもそも数学がまず苦手、計算もままならない、ような生徒が多いんです。
これを2年続けると何が起こるか想像できるでしょうか?
高校3年生になる頃には、計算力が著しく落ち、簡単な計算すらできなくなります。そして数学的に考える力も相当に落ちます。
「問題を読んでも、何をするかわからない。電卓は使えるけど、電卓に何を入れればいいかがわからない。」「電卓を正しく使えば答えは出せるけど、正直何なのかは全くわかってはいない。」「つまらない。」
数学ができる子が履修すれば知的好奇心をくすぐるような、そして腹落ちするような内容なのですが…数学が苦手で、嫌いで、計算力も欠落している生徒からすると、「意味がわからない」ままとにかく進みます。
2年ですよ。…
これは2年数学をやらないことと同義です。
17,18歳で英語2年間全く使わなかったらどうなりますか?まあまあ英語できなくなりますよね。数学も全く同じです。
できなくなって当然です。数学が嫌いだから「ラク単」感覚で、易しくて成績が取りやすい捨て科目としてMath AI SLを履修した生徒の末路は、大体は最終成績が3-5です。これは、IBの出すオフィシャルな統計からわかる事実です。(7を取る生徒は5%を切っている!)
IBが恐らく期待していたのは「実用的、応用的であれば興味関心が刺激され、数学を改めて学び直し数学力が伸びる!」だったのではないかと予想しますが、これが大きく外れました。
TCK Workshopが選ばれる理由と成果のご紹介
当塾では、IB Math AA/AIどちらにも対応できる指導体制を整えています。講師は学生のアルバイトの講師からプロ講師まで、現行カリキュラムに精通した先生を紹介します。 youtube.com+7tckwshop.com+7tckwshop.com+7。皆様のお子様に対しては、まず学習相談→トライアルレッスン→個別カリキュラム提案→定期授業とレビューという流れを丁寧に設計しています。
例えばAさん(中2)は、最初AI SLを検討していましたが、体験授業と模試の結果「AA SL向き」と判明。春に学校と交渉して履修科目をギリギリで訂正。夏休みの予習を経て、秋からは安定して学校の成績も6をキープ。さらに保護者からは「弱点をとことん掘り下げる指導スタイルが安心」「自信がついたうえで方向性を決められた」とのお声をいただいています。
また、別の国際高校生Bさんは「AA HL」で進学を目指し、苦手だった微分方程式や行列の理解を深めた結果、トップ校の物理・数学系学部に進学成功しました。これらはTCK Workshopのお客様の声ページにも詳細掲載されていますが、いずれも「選択と指導内容のマッチング」と「専任講師による継続サポート」が好結果につながっている証です。
当塾独自の特徴として、定期的な進路面談と心理サポートも評価されています。「ただ数学を教える」のではなく、お子様と保護者双方に寄り添いながら、「なぜそのコースを選ぶのか」を共に腹落ちしていただく体制を重視しています。こうした姿勢が、ご家庭からの信頼につながっていると確信しています。
特におすすめなのはこんなお子様です
このブログ記事やTCK Workshopのサービスは、
- Mathどっちを取るべきか悩んでいる。というあなた。
- 履修が既に始まっていて、学校のやり方・進み方に漠然とした不安を抱えているあなた。
- 履修が既に始まっていて、既に後れを取り始めているが、何をどう対策をしたら良いかがわからない、というあなた。
その他科目も、TOEFL/IELTSの準備、大学出願の準備、IA/EEなどの準備。色々なものがIBは降りかかります。2年間の間に何が待ち構えているのか、をしっかりと整理したうえで、では今Mathはどんなことに集中すべきか、ということを知ることから始めてみませんか。お気軽にご相談ください。
まずはここから始めましょう
① 無料教育相談:親御様とお子様でじっくりお話を伺い、適性や志望進路について整理しましょう。もし既にG11でコースが始まっている場合は、具体的な対策について状況整理から始めます。
② 体験授業:大事なこととしては、特別な事情が無い限りは、数学は対策をすれば遅れは確実に取り戻せます。今現在の勉強方法、これまでの学習履歴(mathがどれくらいわかっているか)、そして普段使われている教材、など全てを確認させてください。
③ カリキュラム設計サポート:ご相談と体験授業の結果から、目標スコア、大学進路・家庭環境にあわせた最適プランをご提案します。「ここなら一歩踏み出せそう」と感じていただけるよう、できるだけ具体的に今後の進め方についてお話をいたします。
「まずは無料相談だけからでも良いでしょうか?」…それでも大丈夫です。何かしら解決の糸口が見つけられればと思います。
お気軽にお問い合わせください。