はじめに

前回の記事では、帰国生入試の日本語作文で高得点を取るために、意見文型ならOREO、課題文型ならY-OREOという「型」の習得が最重要であることを解説しました。型を身につけることで、論理の筋道が明確な「外さない文章」を書けるようになります。
この記事では、その「型」を土台として、限られた直前期に得点力を最大化するための、さらに具体的な2つのステップと、TCK Workshopの専門的なサポートをご紹介します。
OREO/Y-OREOを使いこなす!「型」の実践的活用法
「O→R→E→O」や「Y→O→R→E→O」の型は、構成力を保証しますが、実際に点数を伸ばすためには、それぞれの要素、特に「E(具体例)」と「R(理由)」の質を高める必要があります。
「引き出し」を整理し、海外経験をE(具体例)に活かす
型を身につけても、記述する内容(引き出し)がなければ作文は書けません。直前期に新しい知識を増やすのは難しいですが、これまでの海外経験を整理し、いつでも使える状態にしておくことはすぐにできます。
海外経験というオリジナリティ溢れる背景は、他の受験生に差をつける高評価に繋がります。しかし、「海外での生活」という曖昧な経験を、論理的な具体例として昇華させるには、準備が必要です。
海外経験の整理に役立つ「STAR記述法」
作文や面接対策において、自分の経験を論理的に整理する手法として、「STAR記述法」があります。これは、アメリカの有名大学のキャリアセンターなどでも推奨されている方法で、あなたの経験を「作文の具体例(E)」として活かすための優れたフレームワークです。
- Situation(状況):どんな状況だったか(例:学校の異文化交流イベントで)
- Task(課題):その状況でどんな課題があったか(例:言語の壁があり、自分の意見が伝えられなかった)
- Action(行動):その課題に対し、自分がどのような行動を取ったか(例:通訳アプリとジェスチャーを使い、相手の意見を尊重しながら伝えた)
- Result(結果):その行動によってどのような結果が得られたか、何を学んだか(例:意見が通り、コミュニケーションの困難さを乗り越える重要性を学んだ)
この「STAR記述法」で自分の海外経験を整理しておけば、どのようなテーマの作文が出題されても、具体的な行動と結果、そこから得られた教訓を「E(具体例)」として論理的に組み込むことが可能になります。
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質の高い「フィードバック」で自己流の壁を打破する

作文対策において最も効率的に点数を上げる方法は、「質の高いフィードバックを受けること」です。
作文対策は、「分かること」と「できること」が大きく異なります。型を理解しても、実際に書いた文章には「論理の飛躍」や「具体例が主張からずれている」といった、自分では気づきにくい減点箇所が必ず生じます。
プロの視点から作文を分析してもらい、最短距離で修正すべきポイントを的確に指摘してもらうことが非常に重要です。
- 自己流の練習の危険性:自分で書いて終わり、あるいは保護者がチェックするだけでは、採点官の視点が抜け落ちてしまうため、減点ポイントに気づかず、同じミスを繰り返して時間を浪費してしまうリスクがあります。
- プロの指導の優位性:私たちTCK Workshopの講師は、帰国生入試の日本語作文指導における豊富な合格実績に基づき、「どこを直せば合格点に最短で到達するか」を個別最適化してフィードバックします。これは、残された時間を最も有効活用する方法です。
自己流の練習を続けるのは、残り時間のロスに繋がります。「できないところ」を効率よく修正し、本番で通用するレベルまで引き上げることが、直前期の必勝戦略です。
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作文対策の課題を克服するTCK Workshopの特別講座

直前期に「型」の習得と実践的な練習を重ねたい受験生のために、TCK Workshopでは、日本語作文の短期集中特別講座を提供しています。
日本語作文 短期集中特別講座(対象:小学6年生)
この講座は、入試本番に向けた最後の追い込みをかけたい受験生のために、課題文型作文の対策に特化した短期集中プログラムです。
- 個別フィードバック:講師がその場で記述内容を分析し、論理構成の崩れや、読解のズレなど、個々のお子様の弱点に合わせた具体的な指導を行います。
- 得点力アップに直結:「なんとなく書けた」を「確実に点数を取る構成」へと変えるための実践的な指導で、短期間で得点力を高めます。
この特別講座は、個別指導と並行しての受講はもちろん、「作文対策は一通りやったが、過去問の演習量とフィードバックが足りない」と感じている受験生にも最適な機会です。
まとめ
直前期に日本語作文の点数を最大化するためには、以下の3つのステップを実践しましょう。
- 「型」の徹底習得:意見文型ならOREO、課題文型ならY-OREOの型で、論理の筋道を外さない。
- 海外経験の整理:STAR記述法を用いて、海外経験をいつでも使える具体的な具体例としてストックする。
- プロのフィードバック:自己流の練習は避け、専門家による質の高いフィードバックで、最短距離での得点アップを目指す。
今この瞬間も、受験本番は刻一刻と近づいています。帰国生としての素晴らしい経験を、入試の場で高い評価へと繋げるためには、作文の書き方(型)と実践的な修正を学ぶことが不可欠です。自己流で時間を浪費する前に、ぜひ一度TCK Workshopの無料学習相談や体験授業をご利用ください。お子様の状況に合わせた最適な学習プランで、合格までの最短ルートをご提案します。
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