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はじめに

この記事を書いた人
ペンネーム:Kosuke University of Durham在籍

父の海外転勤のため、イギリスで幼少期・小学校、日本で小・中学校、アメリカで中学校・高校に通い、19年のうち合計12年を海外で過ごす。帰国によりG11で高校を中退後、現在イギリス・Durham University で経済・国際関係を専攻。

英検1級, SAT 1510, SAT Subject Test Math 2 (800), US History (720), Chemistry (800)

アメリカの現地校に通う生徒が11年生・12年生で取ることが多いAP Calculusの授業。大学進学に有利、GPAを上げられるなどと聞く反面、普通じゃない勉強量、過大なストレスなどと聞き、取るべきか否か迷っていませんか?

数学が得意な生徒であれば、内容も非常に面白く感じると思いますが、やはり大学レベルの授業。APの授業を選択する前にまずはAP Calculus AB/BCがどのように役立ち、何を学び、ABとBCの違いを理解しましょう。また、簡単な試験形式・解く際の注意点も紹介します。

AP Calculus AB/BCとは?

数あるAPの中でも「AP Calculus AB/BC」は日本人生徒にとって非常に人気な科目の一つです。日本の中学・高校から転入した生徒は数学が得意であることが多く、最高スコアである「5」を取りやすです。

しかし、一概にアメリカの数学は日本の高校数学よりも簡単とは言えません。大学レベルの授業であるため、日本で微分・積分を習得した生徒であっても初めて習うことはたくさんあります。

そのため、現地校のHonorsレベルで数学を学習し、数学が得意である生徒におすすめします。

Kosuke先生自身の経験

実際に現地校でAP Calculus BCを11年生で履修した僕の経験を紹介したいと思います。

難易度の位置付けは通常のRegular, その上のHonorsよりさらに難しい大学レベルの授業です。僕の通っていたコネチカット州の公立高校では学年相当より1年・2年上の数学を履修している生徒のみが選択できる授業でした。

難易度は高校の他の授業と比べると難しく、宿題の量も通常各教科一日30分と設定されているのに対し、1日1・2時間かかる時もあります。

授業のテストも難しく10年生で履修したHonors Pre-Calculusと比べると三倍は時間を費やしました。しかしそれまでの数学の授業とは違い内容もチャレンジングでありながら非常に面白く感じました。

学校にもよりますが、数学最難関クラスであるAP Calculus BCを指導する先生はベテランが多く生徒数も少ないです。そのため、一人一人にあった指導をしてもらえます。

AB/BCの違いは何?難しい?

AP Calculusの中でもABとBCがあります。簡単に違いを説明すると、BCはABで一年かけて履修する内容と同じものを一学期間でカバーします。その上、さらに多くの範囲をカバーするため、BCの授業進度は、ABより格段に早いです。しかし、はじめから「AP Calculus BC」を履修すると、テストの点数に「AB Sub-score」というものが含まれ、どちらのテストの結果ももらうことができます

どんな単元を学習するの?

AP Calculasといっても、さまざまな単元があります。AP CalculasのABとBCとではどんな単元を学習するのか、紹介いたします。

AB/BCに共通する単元

Calculus AB/BCどちらにも共通して見られる単元は以下の通りです。

  • Limits and continuity(式の性質・極限)
  • Derivatives and rates of change (微分とその応用)
  • Integrals and area(積分とその応用)

一見日本の高校でも勉強するような内容に見えますが、一年をかけて微分・積分のみを勉強するため非常に難しいものになります。日本の大学理系学部で習う内容も含まれ、相当な時間をかけて勉強する必要があります。

BCで学習する単元

BCになると、上記のAB/BC共通の内容に加えて、Vector(ベクトル), Parametric and polar functions(媒介変数方程式・極座標形式), Sequences(数列), Series(級数)の内容が加わります。

  • Vector(ベクトル)
  • Parametric and polar functions(媒介変数方程式・極座標形式)
  • Sequences(数列)
  • Series(級数)

ABでは微分・積分問題の解き方を重視しますが、BCでは暗記する内容も多いです。もちろんこれらの単元はABで履修した内容を応用する必要があり、さらに難易度は上がります。

AB/BCどちらを取るべき?

一般的に、AP Calculusを取るためには、Pre-Calculusを取ることが前提条件の高校が多いです。

Pre-Calculusさえ取っていれば、BCで不足する知識はありません。しかし、BCの学習の進度はABに比べて早いので、AB/BCどちらを取るかはmPre-Calculusでの成績を基準に決めるのが最善かと思います。

もし10年生でPre-Calculusを履修し、11・12年生でAP Calculusを取るのであれば、ABを11年生、BCを12年生で取ることも可能です。

内容は多少かぶるもののBCので新しく習うことも多く、実際にそのようにしている生徒も多数います。

BCを11年生で履修することをおすすめするのは、数学が非常に得意な生徒です。12年生ではm学校によりAdvanced CalculusやAP Statisticsを提供しているところもあり、さらに数学知識を深めることができます。

AB/BCの違いは何?難しい?

AP Calculus ABとBCは内容が違っても、形式は同じものです。まずは複数選択問題があり、次に記述問題があります。それぞれ計算機あり、無しのセクションで別れており、セクション別で試験時間を区切られます。

セクション 問題形式 問題数/時間 計算機
ⅠA 複数選択 30問 / 60分 使用不可
ⅠB 15問 / 45分 使用可
ⅡA 記述 2問 / 30分
ⅡB 4問 / 60分 使用不可

複数選択セクション

複数選択の問題は、履修内容をそのまま聞かれる質問が多くあります。そして、意外にも「ひっかけ問題」は無く、知識さえあれば簡単に解ける問題です。また、回答に時間のかかる複雑な問題も少ないです。

選択肢は全ての質問で4問です。「上記のどれでもない」という選択肢はないため、正解は必ずあります。そのため、もし質問が完全に解けない場合や、解いているうちに他の選択肢全てが間違っていることに気づくこともあります。そのため、複数選択問題は「解く前に選択肢を確認する」ことをオススメします。

出題範囲の広さ以外に気をつけたほうがいいこともあります。符号の違いなどの選択肢のわずかな違いや、普通に質問を解いた答えの式を変形する必要がある問題です。

質問内容については、内容さえ理解していれば簡単なものが多いため、難しい問題や解けきれない問題はすぐに飛ばして、次の問題に取り組みましょう。

制限時間に余裕を持って解ききれる生徒も多いので、解き終わった後は「符号」や「式の形式」に特に注意して見直しすることをオススメします。

記述問題

記述問題は合計6問だけですが、問題一つずつに小問題が複数あります。制限時間に対して問題数が多いと感じるかもしれませんが、複数選択と違って、小問題ひとつひとつが積み重ねになっています。そのため、はじめの小問題から正確に解くことが非常に大切です。記述問題では焦らずに順番に問題を解きましょう。

AP Calculus AB・BCに共通している点としては、記述問題の形式が過去問題と非常に近いところです。毎年出題される質問は似ているため、「過去問を繰り返しとき問題に慣れること」が一番の試験対策です。

APの記述問題の過去問は、全てCollege Board公式のウェブサイトAP Centralに載っているため最大限に活用することをオススメします。Googleで「AP 〜 short answer」と検索すると一番目の検索結果に出てきます。採点基準まで掲載されているので、満点を取れるように細かく確認すると良いでしょう。

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