イギリスに留学をしたり、イギリスの大学へ進学を希望する際、避けて通れないのがパーソナルステートメント(Personal Statement) です。イギリスの大学受験では、学校の成績や特別な試験のスコアだけでなく、こちらのパーソナルステートメントも合格を左右する大切な書類となっています。

似たような成績の受験生が2人いたとしたら、合否の分かれ目はパーソナルステートメントにかかっていると言っても過言ではないくらい、受験、入試課程にとって大切なものなので、しっかりと書くべきポイントを抑えていきましょう

今回この記事では、以下の3点についてご紹介します!

パーソナルステートメントについての紹介
  • パーソナルステートメントとは?
  • パーソナルステートメントに書くべきポイント
  • 実際にパーソナルステートメントを書く時のアドバイス

パーソナルステートメントとは?

パーソナルステートメントはイギリスなどの大学に出願する際に提出する書類のひとつです。

主にUCASという大学受験システムを通じて用意するものですが、イギリスの大学に留学する際に、パーソナルステートメントを用意しなければならないというケースもあります。

パーソナルステートメントでは、以下の3つを軸に4,000 wordsほどの文章を作成します。

パーソナルステートメントの3つの軸
  1. イギリスの大学で何を学びたいかなぜそれを学びたいのか
  2. 学んでからその知識と経験をどのように活用していきたいのか
  3. (単願で書いているなら)なぜその大学でないといけない

パーソナルステートメントは、自分がどのような候補生で、どのような経験をしてきて、どのような学びを求めているのかをアピールすることが目的です。無駄な話はできるだけ削って、「自分を知ってもらう」ことに特化した文章にしていくのがベストです!

とはいえ、ノンネイティヴにとって4000語の英語エッセイは簡単なものではありません。書くべき内容は分かっていても実際どう書き始めたらいいのか分からない、あるいは、書いてはみたものの本当にこれで大丈夫かどうか自信がないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

弊社TCK Workshopでは、経験豊富な講師が皆さまの学校選びから試験対策、パーソナルステートメントの添削までしっかりとサポートさせていただきます。まずは無料学習相談から、是非お気軽にお問い合わせください!

パーソナルステートメントに書くべきポイント

次に、パーソナルステートメントを書く際に、絶対に抑えておきたいポイントを紹介します!

学びたい学問に興味をもったきっかけについて

まず書くべきことは、自分が志望する学部・学科に興味を持ったきっかけや、その勉強に対して感じているモチベーションなどについてです。

自分がどのような理由でその学部に入りたいのか、何故その分野について勉強したいのかをしっかりと書き、学びに対して意欲的であることをアピールしましょう

志望している学校で、どのようにその学びが叶うのか、具体的な授業・コースの名前などを挙げながら説明するのもいいでしょう

すでにある知識や、独学で学んだことなどを話に盛り込んで「この知識をさらに深めたいんだ」というアプローチも、自分から勉強を進めていることをアピールできるので、オススメです。

学校で今楽しいと感じている学びについて

大学、もしくは留学先でこれから学びたいことと合わせて、今、学校で楽しいと感じている勉強について書くこともオススメします。

この先学んでいきたいと思っている分野に繋がる勉強を、どのように取り組んでいるのか、どのように進めているかを説明し、そこでどのような気付きを得たかまで書けると良いでしょう。

ここで自分の分析力、クリティカル・シンキング能力をアピールすることで、ただ学ぶだけではなく、そこから自分の経験値に繋げることができていることが証明できます。

学校での学びも楽しいけれど、もっと学問や経験を深めたい、という意欲的な態度をアピールできると、なお良いでしょう!

この先どんな仕事がしたいかについて

大学進学、もしくは留学の期間を終えてから、どのような学びを続けたいか、どのような仕事に繋げたいか、という将来への展望について述べることも、とても重要です。

明確な目標があったり、将来のために○○の勉強を今進めていて、それをもっと深めるためにこの留学プランに参加したいです!といった、読み手の心を掴む具体的な内容をしっかりと抑えておくことがカギとなってきます。

しかし、嘘は絶対にいけないので、もしこのような目標などがなくても、無理に作り上げないようにしてください!!

それっぽい話を作ったとしても、面接などがある場合、その話について聞かれた時にしどろもどろになってしまっては逆効果です。

明確な目標がなくても、例えば「もっと視野を広げて、さまざまなことを感じたい」、「憧れや理想に惹かれて大きなことに挑戦したい」など、自分の性格や「らしさ」が滲み出るような理由があれば大丈夫です!とにかく誠実に、真っ直ぐに理由や希望などを書くことを意識してください

学生生活の中で一貫して取り組んできたことについて

最後に、今いる環境で取り組んでいること――部活動、同好会、趣味、習い事などがあれば、是非それについても書いてみてください。

注意点として、ひとつ以上の習い事がある場合は、話に一貫性を持たせるように注意しましょう!

例えば、楽器とスポーツの習い事に取り組んでいた場合の悪い書き方と良い書き方を、下にまとめてみました。

悪い書き方

「ピアノをやっていました。サッカーも最近始めてみました。」

良い書き方

「5年間習い続けていたピアノのレッスンを通して、集中力と、課題曲を繰り返し練習する忍耐力を身につけることができました。高校に入ってからはサッカーを始め、一見この新しい活動はピアノとなんの関係もないように見えますが、取り組む時の姿勢や、本質は変わらないということに気付くことができました。」

話の流れを上手く作ることで、自分がさまざまな知識を幅広いジャンルで活用し、応用することができる姿をアピールしましょう。

国際バカロレアの生徒だったら、ここでLearner Profileにもある”Reflective”の特徴を発揮できますね!自分のやってきたことを振り返ってみて、「そういえばあの経験はここにも生かされているな」「この経験とあの経験って案外似てるのかも…?」と気付くことがあれば、それをぜひパーソナルステートメントにも盛り込んでみてください!

パーソナルステートメントに書くべき内容のポイント
  • 志望する学科や勉強したい分野に興味を持ったきっかけのエピソード志望校の具体的なコース名などを挙げるのも◎
  • 現在勉強しているものの中でどのような分野に興味を持っているかなど、勉強に対する意欲をアピール
  • 今後大学を卒業して、どのような仕事がしたいかなど将来についての展望
  • 学生生活の中で取り組んできたことについて、一貫性を保ちながら素直に書こう

実際にパーソナルステートメントを書く時のアドバイス

さて、以上がパーソナルステートメントの文章で書くべきことになります。

ここからは、実際に書く時のコツやアドバイスを紹介します!

時間をかけて書く!

まず大事なことは、書く時に焦らないということです。

短い時間で慌てて書いた文章は、ミスも多くなりますし思い出せないことや書きもらしも多くなってしまいます

時間をかけてゆっくりと執筆し、家族や友達とも話し合いをして、「あの時のことを書いてみたら?」「あなたはこういうところが長所だと思うよ!」など、アピールできそうなポイントを人に聞きながら書くオススメです!

イギリスへの留学用のパーソナルステートメントであれば、学校の先生にも見てもらうなどしながら、なるべく早めに準備をしましょう!

ポジティブなことを書く!

これも大事なポイントです!

せっかく受験・留学用のパーソナルステートメントを書くのなら、わざわざマイナスなイメージを与えるような言葉、表現は避けましょう

特に狭い合格枠を争っているのであれば、パーソナルステートメントを読んで「この人の方が魅力的だな」と思ってもらえるようなものを書くように意識しましょう

英語のフレーズだったら、”achieved”, “developed”, “learned”, “discovered”, “fascinated”, “enthusiasm”など、ポジティブな印象を与える言葉を意識して織り込むのがオススメです!

素直に書く!

先ほども少しだけ話題に挙げましたが、素直に書くことがやはり一番です。

「少し話を盛りたいな…」「本当はもっと地味なことだったんだけどな…」となることもあると思いますが、そこはグッと堪えて素直に、ありのまま書くことを意識しましょう。

実際に起こったこと、体験したことの話を派手にするよりも、そこからreflect、振り返って考えてみて、どういう感想や考察ができるかを考える方が、良いパーソナルステートメントになるでしょう。

例えば、「生徒会には入ってみたけど、会長や副会長のような目立つ立場ではなくずっと下っ端だった……」という経験でも、「リーダーの人柄を間近で見ながら、役職がないからこそさまざまなイベントにバランスよく参加することができ、総合的に見て良い経験になった」と書けば、そこから具体的な経験談や得られた能力などに話題を繋げていくことができます

自分が「下っ端」と感じていても、見方次第ではいろいろな仕事に幅広く携わることができる立場であったとも考えられます。【ポジティブなことを書く】のアドバイスにも通じることですが、パーソナルステートメントに書くエピソードはできるだけ素直に、ありのままを書いてみましょう!

何度か音読をしてみる!

「書く」ことに集中していると、それを初めて読む人がどう受け止めるか、読み進めにくくないだろうか、ということが見えづらくなってきてしまうこともよくあります。

そんな時にオススメなのが、一度書き上げたものを音読してみるということです!

声に出して読んでみることで、誤字脱字はもちろん、文章と文章、段落と段落のつなぎや流れ (flow) の悪さなどに気付くことができます。

ずっと書いていると自分の頭で勝手に間違えたところを補完していたりするので、提出する前に一晩置いて、まず音読をしてみてください!

書くときに意識すべきこと・おすすめ
  • アピールできそうなポイントを人に聞きながら書いてみよう!
  • ポジティブな印象を与える言葉を、意識して織り込むようにしよう!
  • できるだけありのままのこと書くように意識しよう!
  • 書き上げたものは一度音読してみよう!

まとめ

パーソナルステートメントの文字・ページ・行数制限は、大学入学用・留学用とで異なることもままあります。まずは学校側にしっかりと確認を取り、時間に余裕を持って取り組んでいきましょう!

さて、パーソナルステートメントについて、書くべき内容やコツなど紹介させていただきましたが、英語に自信がなかったり、どこから書き出せばいいのか分からなかったり、重要な書類だからこそ、パーソナルステートメント作りに不安は尽きないという方も多いのではないかと思います。

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