はじめに

帰国子女高校受験生に人気のある早稲田大学本庄高等学院ですが、海外のカリキュラムで学習していたお子様、あるいは補習校や日本語学校に通っていてもハイレベルな試験となっています。

早稲田大学本庄高等学院 帰国生自己推薦入学試験 2019年の問題構成はこのようになっています。

大問1大問2大問3大問4
計算問題 8問小問集合 8問速さと規則性
小問2題
規則性小問2題

特に数学は、一般試験のレベルからは難易度は下がるものの、高校受験数学の対策をしていなければ合格することは難しいでしょう。

そんな早稲田大学本庄高等学院は、過去問も手に入りにくく、どのように数学対策をすれば良いかお悩みではないですか?

今回は早稲田大学本庄高等学院 帰国生自己推薦入学試験 2019年の過去問から問題の一部をピックアップして解説をしていきます。

早稲田大学本庄高等学院 帰国生自己推薦入学試験 2019年 数学問題一部解説

図形問題は知識の引き出しの整理と引き出し方の理解が肝

高校受験の図形問題は大きく分けると平面図形と立体図形に分けられます。

また、その中で円の問題と多角形の問題に分かれます。もちろんミックスもあります。

引き出しの整理とは…

円の問題と言えば!…頭の中でどんなことを思い浮かべますか?

  1. 接弦定理
  2. 方べきの定理
  3. 内接四角形
  4. トレミーの定理
  5. 円周角の定理
  6. 円と接線の関係
  7. 三角形の五心

など

このようなことが頭のなかですぐにでてきますか?

多角形であればやはり注目すべきは直角三角形、二等辺三角形、正三角形です。

なぜか?

三角形が最も簡単な多角形だからです。 問題を単純化していくというのが数学を解く上での鉄則です。

一番辺の数が少ない三角形を上手に利用することで方程式に落とし込むことができるわけです。 直角三角形であれば特別角の存在や三平方の定理、二等辺三角形であれば底辺の垂直二等分線の利用など。

数多くの定理や公理、図形の性質が存在します。 何を求められるようになり、いつ使うのか、定理や公式であればそれらの証明など、といったことを一つ一つ理解していますか?

どれをとっても問題の中でそれらを利用する場面というのは決まったパターンの中にあります。

数学が絶対上達するトレーニングとは…

問題を解かずに解法だけを口頭説明はできますか?

私はよく図形問題のトレーニングとして「実際に計算はせずにどうやって答えまでたどり着くかを説明してみる」ということを生徒にチャレンジしてもらっています。

この問題であれば、

  1. AOBの面積を出す
  2. 高さと底辺が必要
  3. 高さはOからABにおろした垂線
  4. 特別角の利用で求まる
  5. 底辺はACを求めてそれを2倍する
  6. ACは円周角の性質を利用すればACBが直角三角形でこれも同じく特別角で求まる
  7. 必要な情報が揃う

となります。

引き出し方とは…

答えから逆算していく一連の思考プロセスができるようになると数学はもっともっとできるようになります。

ここまでできると、後は鉛筆を動かして計算していくだけです。

計算力は別問題ですが、この「○○を求めるには、○○をすればよい」という考え方こそが入試問題を解く上で最も重要です。

この思考のもと何ステップで解答にたどり着くのか。

ざっくり言ってしまえば、これが問題の難易度です。

ステップが多ければそれだけ計算過程も長く、計算力と集中力が求められます。

「天才的な発想」が必要なステップはごく一部の問題を除けば皆無です。全てが基礎や原理原則に忠実に乗っかり辿り着くものとなっています。

やっぱり基礎が超重要。

数学の勉強は解法の整理が鍵

  • いつその知識を引き出すかという整理をして、パターンとして認識すること。
  • 解法ノートをまとめること。
  • それを文字として暗記するのではなく、それを理解をして何度も真似をして実践してみること。

これに尽きます。