はじめに

三田国際学園ICコース帰国生入試はここ数年で難易度が上がり、「英語が得意だから安心」では通用しない試験になっています。今年度はSTEM分野を扱う出題や、ライティングの完成度によって大きく合否が分かれました。

この記事では、TCK Workshopが持つ指導の経験から2025年度入試を振り返り、出題傾向や特徴を徹底分析します。具体的な対策については次の記事で詳しくまとめますので、あわせてご覧ください。


2025年度 三田国際ICコース帰国生入試の概要

まず、試験全体の枠組みを整理しておきましょう。

  • 試験時間:60分(非常にタイト)
  • 出題構成
    1. Reasoning(算数の文章題・ロジック問題)
    2. Listening(科学や社会テーマを扱うリスニング)
    3. Reading(長文2題、記述含む)
    4. Writing(抽象的テーマに対するエッセイ)

短時間で多くの課題を解かなければならず時間管理と総合力が試される入試です。

全体的に化学やコンピューターサイエンスなどSTEM関連のトピックが多めになった傾向があります。これは三田国際の校名が「三田国際科学学園」に名前が変わったことで、学校の方針が反映された結果の可能性があります。

関連記事:試験全体の準備スケジュールはこちら
帰国子女の中学受験スケジュール|いつ何をすべきか?


Reasoning:算数+ロジック問題の比重増加

これまでのICコース入試では、一般的な小学校算数レベルの知識でも対応できる出題が目立ちました。
しかし2025年度は、受験算数に近い知識や思考力を求める問題が増えました。さらに、「数理パズル」「ロジック問題」といったパターンも出題され、単純な計算力では差がつかなくなっています。

👉 参考:算数力が求められる帰国生入試の傾向については
どれほどの国語力が必要?広尾・かえつ・茗渓など日本語作文が必要な学校の対策!


Listening:STEM分野のトピックが増加

リスニングでは、「化学反応」「ウラン元素」など科学分野のテーマが登場しました。
難易度は英検準1級を超える水準で、TOEFLに近いアカデミックな内容だったと分析されています。単語の意味だけでなく、背景知識の理解がないと正答が難しい問題でした。

👉 関連記事:科学系英語リスニングの準備に役立つ学習法は
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Reading:抽象的で学術的な長文読解

リーディングでは、コンピューターチップに関する長文など、科学・技術系の内容が出題されました。
選択肢だけでなく記述式の回答もあり、読み取った情報を自分の言葉で整理できる力が必要です。背景知識の有無で理解度に大きな差がついたと考えられます。

👉 関連記事:海外大学進学を見据えた読解力の育成法
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Writing:合否を左右した最大の要素

今年度の入試で最も大きな影響を与えたのがライティングです。
抽象的なテーマに対して、論理的に主張を展開し、具体例を盛り込めた受験生は合格率が高く、一方で「なんとなく」で終わった受験生は結果を残せませんでした。

実際、講師からの分析でも「ライティングの完成度が合否を決めた」と強調されており、ICコース受験では避けて通れない最重要セクションであることが改めて明らかになりました。

👉 関連記事:ライティングで点数を伸ばすための考え方は
「英語は話せるのに書けない…」TCK Workshopが教える4つの得点アップ戦略


今年度試験から読み取れる特徴まとめ

2025年度の三田国際ICコース帰国生入試を振り返ると、次のような傾向が見えてきます。

Reasoning:算数の難化+ロジック問題の導入
Listening:科学・技術分野などSTEM系トピックが増加
Reading:抽象度の高い長文+記述回答
Writing:合否を大きく左右した最重要セクション

つまり、「英語力」だけでなく「論理力・背景知識・表現力」を兼ね備えているかが問われる試験に進化しています。

次回の記事では、ここで明らかになった傾向を踏まえ、2026年度に向けた具体的な対策ポイントを詳しく解説します。


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