2024年4月、埼玉県所沢市に新たな教育の拠点として誕生した開智所沢中等教育学校。開校初年度から多くの志願者を集め、特に帰国生や海外在住のご家庭から熱い視線を浴びています。開智学園グループが長年培ってきた探求型の教育をベースに、国際バカロレア(IB)の理念を取り入れたカリキュラムは、多様なバックグラウンドを持つ子供たちにとって理想的な環境と言えるでしょう。
帰国を控えたご家庭にとって、日本の学校選びは将来を左右する大きな決断です。お子様が海外で培った英語力や感性を、どのように維持し発展させていけるのか。また、新設校ならではの魅力や入試の具体的な仕組みはどうなっているのか。本記事では、開智所沢中等教育学校の教育の特色から、2027年度に向けた最新の入試情報まで、2,700字を超えるボリュームで徹底的に解説します。

TCK Workshop プレミアム講師。獨協高等学校を経て、早稲田大学国際教養学部(SILS)卒業。 オーストリア・ドイツへの留学経験を持つ国際派でありながら、中学・高校入試の全科目(英・国・数・社・理)を指導できる稀有な「オールラウンダー」。 SILSで培った広い教養と論理的思考力を活かし、SAT対策や大学入試の小論文・志望理由書指導において、合格を引き寄せる「書く力・考える力」を徹底的に鍛え上げる。
入試情報は変更される可能性があるため、出願前には必ず各校の公式サイトで最新の募集要項をご確認ください。
開智所沢中等教育学校の基本理念と独自の学校文化


新しい学校だからこそ、既存のルールに縛られず、生徒と先生が対等に学校文化を作り上げている雰囲気があります。自分の意見をしっかり持っている帰国生にとって、非常に居心地の良い場所になるはずです。
JR武蔵野線の東所沢駅から徒歩12分という好立地に位置する開智所沢は、東京都内からのアクセスも非常に良く、実際に生徒の半数以上が都内から通学しています。
学校に一歩足を踏み入れると、まず驚かされるのがノーチャイム制です。生徒たちは自ら時計を見て行動し、「Manners are Our Pride」というスローガンのもと、時を守り、場を清め、礼を尽くすことを大切にしています。 この「ルールではなくマナーで動く」という姿勢は、海外の学校で自主性を重んじられてきた生徒にとって馴染みやすい文化です。
校長先生が「グランパ」の愛称で親しまれ、生徒たちが気軽に校長室へ遊びに行くような風通しの良さも、同校の大きな魅力と言えるでしょう。1学年390名という規模でありながら、1クラス30名の少人数制をとることで、一人ひとりの顔が見えるきめ細やかな指導が行われています。
探求学習と哲学対話が育む一生モノの思考力

120回もの理科実験や本格的なフィールドワークは、子供たちの好奇心を刺激し続けてくれます。単に知識を覚えるのではなく、なぜだろうと自ら問いを立てる力が、入試でも問われる重要なポイントです。
開智所沢の教育の柱は、探求です。これは単なる調べ学習ではなく、疑問、仮説、検証、発信というサイクルを回す本格的な学問的アプローチです。 例えば、理科の授業では3年間で120回という圧倒的な回数の実験が行われます。生徒一人ひとりに専用の顕微鏡が用意され、本物に触れる機会が日常的に確保されています。
また、1年生の夏に行われる磯のフィールドワークでは、千葉県富浦の海岸で3日間、朝から晩まで生物の観察やサンプリングを行います。専門家の指導を受けながら、生命倫理についても深く学ぶこの経験は、生徒たちの知的好奇心を大きく広げる機会となります。
さらに、答えのない問いをクラス全員で考え抜く哲学対話の時間も重視されています。他者の考えを尊重し、心理的な安全性が保たれた中で議論を深めるこの時間は、多様な文化の中で育ってきた帰国生が、自分自身のアイデンティティを見つめ直し、他者への想像力を養うための大切な土壌となっています。
真のバイリンガルを育成する2,500時間の英語教育

開智所沢が掲げる目標の一つが、真のバイリンガルの育成です。6年間で合計2,500時間という圧倒的な英語学習時間は、一般的な中学校の学習時間を大きく上回ります。
国際クラスの4段階コース編成
国際クラスでは、生徒の英語保持やさらなる伸長のために、習熟度に応じた4つのコース(Advanced、Bridging、Core、Developing)が用意されています。海外の現地校でハイレベルな英語を身につけてきた生徒はAdvancedでその力をさらに磨き、一方でこれから英語を武器にしたいと考えている生徒も、自身のレベルから着実にステップアップできる環境が整っています。
CLILによる教科横断型の学び
同校の英語教育の特徴は、英語そのものを学ぶだけでなく、英語で他教科を学ぶCLIL(Content and Language Integrated Learning=内容言語統合型学習)にあります。理科、数学、美術、技術家庭、情報といった科目が英語で実施され、実技や実験を通じて自然な形で高度な語彙や表現を身につけていきます。2024年8月には国際バカロレア(IB)のMYP候補校となっており、世界標準のカリキュラムに基づいた学びが展開されています。
アイデンティティと母語の重要性
バイリンガル教育において、学校側は母語である日本語の確立も非常に重要視しています。どちらか一方の言語が未発達になる「ダブルリミテッド」の状態を防ぐため、日本語での思考力もしっかりと鍛えながら、高い英語力を上乗せしていくアプローチをとっています。これは、認知能力の発達に関する教育心理学的な知見にも基づいており、将来グローバルに活躍するための揺るぎない土台を作るための工夫です。
国際生入試の選考基準と合格に向けた具体的な対策


入試では英語の点数だけでなく、活動履歴書の内容も重視されます。自分が海外生活で何を経験し、どう成長したかを自分の言葉で語れるように準備しておくのがおすすめです。
開智所沢の国際生入試は、例年11月からスタートします。早期に合格を確保できる機会があることは、帰国生にとって大きな安心材料となります。
E方式とJ方式の選択
入試には、主に英語力を重視するE方式と、日本語での基礎学力を重視するJ方式があります。
E方式は英語の筆記試験と日英両言語による面接で構成されます。英検等の外部試験スコアによる得点保証制度があり、例えば英検準1級以上の保持者は、英語の筆記試験で高い点数が保証されるため、他の科目の対策に時間を割くことが可能になります。
J方式は、日本人学校出身者や非英語圏からの帰国生を想定しており、国語と算数の試験、および面接で判定されます。どちらの方式が自分に合っているか、事前の相談会などを活用して慎重に検討するのが良いでしょう。
オンライン入試の活用
海外在住者の負担を軽減するため、第1回入試ではオンライン形式の試験も実施されています。一時帰国の必要がなく、現地から受験できるこのシステムは非常に好評です。書類審査を通過した後の2次選考として口頭試問・面接が行われますが、ここでは単なる知識だけでなく、自分の考えを論理的に説明できるかどうかが問われます。
活動履歴書と入学課題
出願時に提出する活動履歴書や、合格後に課される「好きなこと・得意なこと発表」という課題も、開智所沢らしい特徴です。ピアノや体操の動画を披露する生徒もいれば、自分の研究テーマを発表する生徒もいます。入試の段階から、一人ひとりの個性を尊重し、得意を伸ばそうとする姿勢が一貫しています。
再入学制度への柔軟な対応
急な帰国日の変更や、入学後の再赴任についても、学校側は非常に柔軟な姿勢を示しています。1ヶ月程度の遅れであれば入学枠を維持し、長期間になる場合も、再入学試験(転入試験)という形で、一度受け入れた生徒を再び迎えるスタンスを持っています。こうした安心感も、海外駐在員のご家庭に選ばれる理由の一つです。
主体性を育む豊かな学校生活と放課後の活動


生徒たちが自ら作り上げたサークル活動は、彼らの主体性を育む最高の場所になっています。部活動も本格的で、広い体育館や施設を存分に活用して活動しています。
開智所沢の魅力は授業だけではありません。放課後のサークル活動や部活動も非常に活発です。生徒たちが自分たちで作りたい活動を提案するスタイルをとっており、Eスポーツ、クイズ研究会、鉄道研究、山岳など、多種多様なグループが誕生しています。
また、学校行事の運営や校内ルールの見直しも生徒会を中心に行われており、生徒が主体となって学校を動かしている実感が、彼らの自信へとつながっています。昼食は給食と弁当を選択でき、約8割の生徒が利用する給食は、友人とのコミュニケーションを深める大切な時間となっています。こうした日々の生活の積み重ねが、国際的な視野を持ちつつも、地に足の着いた社会性を育んでいるのです。
TCK Workshopによる開智所沢 受験サポート
まとめ
開智所沢中等教育学校は、新設校ならではの活気と、開智学園の伝統的な教育ノウハウが融合した、帰国生にとって非常に魅力的な学校です。
- 2024年開校の、自由で主体性を重んじるノーチャイム制の校風
- 6年間で2,500時間の英語学習とCLIL、IB導入によるハイレベルな英語環境
- 120回の実験や本格的なフィールドワークを通じた、本物の探求学習
- オンライン受験や外部試験活用など、帰国生に配慮された多様な入試制度
- 再入学への柔軟な対応など、海外駐在家庭に寄り添った手厚いサポート
開智所沢への入学を目指すなら、英語力の向上はもちろん、自分自身の経験や強みを言語化する準備を始めていきましょう。TCK Workshopでは、お子様の状況に合わせた最適な受験対策を提供しています。
TCK Workshopでは、開智所沢中等教育学校の国際生入試に特化した指導や、英語力の維持・向上を目的とした個別レッスンを行っています。まずは無料教育相談にて、お子様の現在の状況やこれからの目標についてお聞かせください。経験豊富なプロ講師が、合格までのロードマップを一緒に作成いたします。
無料教育相談にて、お子様にぴったりの学習プランをご提案するのがおすすめです。 実際の授業を体験して、開智所沢対策への一歩を踏み出してみることをおすすめします。

