イギリス系の教育課程(Aレベル)を履修しているお子様や保護者様にとって、日本語を科目として選択できるかどうかは非常に関心の高いトピックです。特に日本語を母語とする生徒さんの場合、外国語としての試験を受けても良いのか、大学進学で不利にならないのかといった不安を感じることもあるでしょう。

結論から申し上げますと、日本語ネイティブの生徒さんがAレベル日本語を受験することは全く問題ありません。むしろ、これまでに培ってきた日本語力を公的な資格として形にし、大学進学の際の強力な武器とするために積極的に活用すべき科目です。

TCK Workshopでは、多くの帰国生やインター生がAレベルで最高評価を獲得し、志望校合格を勝ち取るお手伝いをしてきました。お子様の現在の語学力や進路に合わせ、どのようにAレベル日本語を戦略に組み込むべきか、プロの学習アドバイザーが無料で診断いたします。

大谷先生

講師:大谷 真幸愛

 TCK Workshop プロ講師。上智大学文学部哲学科卒業。高校1年生から3年半を「アジア最後のフロンティア」と呼ばれるミャンマーで過ごす。 哲学科で培った高度な論理的思考力を指導に活かし、志望理由書、小論文、面接など、「自身の考えを言葉にする力」が問われる受験科目を専門とする。また、帰国後の国語(現代文、作文)指導にも定評がある。

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    A-level Japaneseは日本語話者も受験できるのか

    大谷先生

    結論から言うと、日本語を母語とする生徒さんも問題なく受験できます。現在は母語としての試験が廃止されているため、ネイティブも外国語枠で受験するのが一般的です。自信を持って挑戦してくださいね。

    現在のAレベル日本語(主にPearson Edexcel主催)において、受験者のバックグラウンドによる制限は一切設けられていません。かつては「母語としての日本語(Japanese as First Language)」という試験区分が存在しましたが、受験者数の減少などの理由により、ケンブリッジIGCSEを含め2018年以降に相次いで廃止されました。

    そのため、現在の仕組みでは日本語ネイティブの生徒さんも「外国語としての日本語」の枠組みで受験することになります。これは、他言語のネイティブスピーカーが自分の母国語でAレベルを取得するのと同様、ごく一般的な選択です。ただし、試験の本来のターゲットが「日本語を外国語として学ぶ生徒」であるため、日本語ができるだけで満点が取れるほど甘い試験ではありません。

    むしろ、日本語話者だからこそ、文法や漢字の正確さ、そして論理的な記述において非常に高い完成度が求められます。試験団体側もネイティブの受験は想定しており、最高評価のA*(エー・スター)を獲得するためには、全体の90%以上の得点を安定して取れるだけの準備が必要になります。

    Aレベル日本語の難易度と試験の仕組み

    大谷先生

    日本語話者なら簡単、と油断するのは禁物です。試験では文学や社会問題を深く分析する力が試されます。日本語の「運用力」だけでなく「思考力」を磨くことが、高評価への近道になります。

    Aレベル日本語は、単なる日常会話のテストではありません。2年間のカリキュラムを通じて、日本の文化、社会、歴史、そして文学や映画を深く研究することが求められます。

    試験は複数のペーパーに分かれており、読解(リーディング)、作文(ライティング)、聞き取り(リスニング)、そして口述試験(スピーキング)が行われます。特にライティングとスピーキングでは、指定された作品やテーマに基づいた高度な分析と論述が必要です。以下に、試験で扱われる具体的な課題の一部をまとめました。

    指定される作品リストは毎年同じものが指定され、リストが変わる場合は、数年前から「〇年からはこの作品が除外され、この作品が追加される」といった予告が公式(Pearson Edexcel)から出されます。

    項目具体的な課題作品・テーマ
    図書課題『窓ぎわのトットちゃん』黒柳徹子
    『キッチン』吉本ばなな(第一部のみ)
    『羅生門』芥川龍之介
    『どんどん読めるいろいろな話』
    映画課題『千と千尋の神隠し』宮崎駿監督
    『ディア・ドクター』西川美和監督
    『誰も知らない』是枝裕和監督
    現代社会テーマ変わっていく若者の生活(教育制度、いじめ、プレッシャー)
    変わっていく文化(ポピュラーカルチャー、テクノロジー、伝統)
    変わっていく人生観(労働環境の変化、不景気、外国人労働者)
    震災関連東日本大震災後の日本(避難生活、復興政策、省エネ、心のケア)

    これらの課題について、作品のテーマ、登場人物の描写、作者の意図、あるいは社会問題に対する自分の見解を、筋道の通った日本語で記述しなければなりません。日本語話者であっても、例えば「ゆとり教育以降の教育制度改革」や「終身雇用制度の崩壊」といったテーマについて、適切な語彙を用いて論じるのは決して容易なことではありません。

    さらに、自由研究(Independent Research Project)という課題もあり、自分で選んだ特定のトピック(例:高齢化社会における社会的支援など)について深くリサーチし、その成果を発表する力も試されます。このように、Aレベル日本語は非常にアカデミックな内容となっているのが特徴です。

    【関連記事】Aレベルの記述課題を攻略するには、論理構成の型を身につけることが不可欠です。小論文対策にも通じる文章作成の基本を解説しています。

    大学進学への影響とメリット

    大谷先生

    日本語のスコアを大学受験にどう活かすかは、戦略的な判断が求められます。志望校の規定を事前にチェックし、日本語を「強み」として最大限に評価してもらえるように準備しましょう。

    Aレベルで取得した日本語の成績は、イギリスをはじめとする世界各国の大学進学において正式なスコアとして認められます。UCASポイント(イギリスの大学出願用ポイント)の算出対象にもなるため、得意な日本語でA*を確保することは、全体の成績を底上げする上で非常に大きなメリットとなります。

    ただし、一部の超難関大学や特定の学部では、注意すべき点があります。それは「ネイティブ言語でのAレベルを主要な3科目の中に含めることを推奨しない」とする場合があることです。例えば、数学、物理、日本語の3科目で出願しようとした際、大学側から「よりアカデミックな厚みを出すために、日本語以外のもう1科目の成績も見たい」と言われる可能性があります。

    そのため、日本語を受験する際は、メインとなる主要3科目にプラスする「4科目目」として履修する、あるいは志望大学のポリシーを事前に確認しておくことが賢明です。一方で、日本の大学を帰国生入試や総合型選抜で受験する場合には、Aレベル日本語で高評価を得ていることは、日本語力の客観的な証明として高く評価される傾向にあります。

    【関連記事】Alevelを受験した後の進路選択について解説しています。

    TCK WorkshopによるAレベル日本語対策の強み

    大谷先生

    一人ひとりの状況に合わせて、文学の解釈から時事問題の対策まで丁寧にサポートします。日本語で自分の考えを表現する楽しさを感じながら、目標のA*を一緒に勝ち取りましょう。

    TCK Workshopでは、Aレベル日本語を受験する生徒様が、自信を持って最高評価を狙えるよう、以下のステップで徹底的なサポートを行っています。

    文学・映画課題の深い読み解きと論述指導

    『キッチン』や『羅生門』などの作品を読み込み、単なる感想ではなく「分析」として記述するスキルを養います。各作品の背景にある日本独自の死生観や倫理観、あるいは監督の演出意図などを言語化する練習を繰り返します。プロの講師による丁寧な添削指導により、減点されない正確な日本語と、加点される深い洞察力を同時に身につけることができます。

    日本の社会問題に対する背景知識の提供

    「震災復興」や「労働問題」など、海外在住の生徒様にとっては馴染みの薄いテーマについても、分かりやすく解説します。最新のニュースや統計資料を使いながら、なぜその問題が現代日本において重要なのかを理解することで、自由研究やスピーキング試験での発言に説得力を持たせます。

    英語と日本語を橋渡しするバイリンガル指導

    試験団体や会場によっては、設問が英語で書かれている場合や、英語での理解が求められる場面もあります。TCK Workshopの講師は英語・日本語の両方に精通しているため、試験の細かなルールを正確に把握し、生徒様が持っている力を100%発揮できるよう、ハイブリッドな指導が可能です。

    一人ひとりの志望校に合わせた戦略立案

    Aレベル日本語をどのように出願書類に盛り込むべきか、他の科目とのバランスをどう取るべきかなど、学習計画そのものからアドバイスします。大学側の評価基準も踏まえ、お子様にとって最も有利な形での受験戦略を共に練り上げます。

    まとめ

    Aレベル日本語は、日本語を母語とする生徒さんにとって、これまでの努力を形にし、進路を切り拓くための強力なツールです。

    • Aレベル日本語は、日本語話者も制限なく受験可能であり、最高評価を目指す価値のある科目である。
    • 試験内容は文学・映画の分析から時事問題、自由研究まで多岐にわたり、アカデミックな思考力が試される。
    • 大学によって評価の仕方が異なるため、戦略的に科目選択を行うことが重要である。
    • 記述やスピーキングの対策には、専門的な指導と客観的な添削が非常に有効である。
    • TCK Workshopでは、世界中どこからでも受講可能なオンライン個別指導で、確実にA*を獲得するための徹底サポートを提供している。

    お子様が持つ日本語という素晴らしい才能を、将来の可能性を広げる鍵へと変えていきましょう。対策の進め方や科目選択に迷われている方は、ぜひ一度、TCK Workshopの無料学習相談へお越しください。

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    参照

    Pearson Edexcel:A level Japanese (2018) Specification

    University of Cambridge:Entrance requirements: A Levels