男子校の帰国生入試が、2027年度に向けて変化しています。英語と算数を組み合わせた方式を新設したり、従来の試験内容を変更したりする男子校が出てきています。特に注目したいのが、サレジオ学院の「英語+算数試験」の導入です。攻玉社では作文を廃止し、海城では国語・算数に英語を加えたB方式を設けています。

TCK Workshop プレミアム講師。横浜国立大学教育人間科学部卒業、University of Otago(NZ)への交換留学を経て、東京大学大学院総合文化研究科に2年在籍。 小学校および中高英語の教員免許を持つ「教育のプロフェッショナル」。教育学に基づいた科学的なアプローチで、AP Japaneseや日英小論文、難関校受験対策まで、アカデミックな指導を専門とする。
2027年度の男子校帰国生入試で何が変わる?
2027年度に注目したい3校を比較しましょう。
| 学校 | 2027年度の主な特徴 | 注目ポイント |
| 攻玉社 | 国語・算数 または 英語 | 作文を廃止。国語・算数受験者にも英語αクラスへの所属機会 |
| サレジオ学院 | 国語・算数・作文 または 英語・算数・面接 | 新たに「英語+算数」を導入 |
| 海城 | A方式:国語・算数/B方式:国語・算数・英語 | 英語を加えたB方式を選択可能 |
3校を見るだけでも、帰国生入試の選択肢が多様化しています。試験科目や面接、出願資格は学校ごとに異なるため、最新の公式情報を確認しましょう。

男子校の帰国生入試は、「英語ができれば英語型」「日本の受験勉強をしていれば国算型」と単純に考えるのではなく、お子さんの得意科目をどのように入試で活かすか、という視点が重要になっています。
サレジオ学院が「英語+算数」を導入
2027年度入試で特に注目されるのがサレジオ学院です。2027年度から帰国生入試に「英語+算数試験」が新設されます。
従来の「国語・算数・作文」に加えて、「英語・算数・面接」を選択できるようになります。算数は共通問題、英語は学校独自問題で、語彙力・読解力・表現力を総合的に測る内容です。英語の難易度はCEFR B1〜B2、実用英語技能検定2級から準1級相当が予定されています。
また、英語+算数試験の合格者には、中学1年から高校1年まで週2コマのAll Englishによる取り出し授業が予定されています。
英語を得意とし、日本語の長文読解や作文に不安がある海外在住生にとって、検討しやすい方式です。ただし、英語にも一定の力が求められるため、読解や表現まで準備しましょう。

攻玉社では作文を廃止
攻玉社中学校の国際学級では、2027年1月実施の入試から日程と試験内容が変更されます。
試験日は1月5日に変更され、作文は廃止。受験科目は「国語・算数」または「英語」から選択します。さらに、これまで英語受験者のみを対象としていた英語αクラスについて、国語・算数受験者にも所属の機会が設けられました。
希望者は試験終了後の英語資格試験を受験し、基準を満たした場合、入学後から英語αクラスで学ぶことができます。
| 項目 | 2027年度 |
| 試験日 | 2027年1月5日 |
| 受験方式 | 国語・算数 または 英語 |
| 国語・算数 | 各50分・各100点 |
| 英語 | 60分・100点 |
| 作文 | 廃止 |
| 面接 | 英語受験者・英語α資格試験受験者 |
海城では「英語を加える」B方式を設定
海城中学校の2027年度帰国生入試では、A方式とB方式が設定されています。A方式は国語・算数、B方式は国語・算数・英語です。B方式の英語では、自由記述の作文問題と長文読解問題が出題されます。
海城は、海外での教育環境や帰国後の学習状況を考慮してA・B方式を設定しています。B方式は、英語圏の現地校やインターナショナルスクールに通う受験生を対象とした科目設定です。
このように、海外で受けてきた教育や現在の得意科目によって、受験方式を選べる学校もあります。

「帰国生だから英語型」と決めつける必要はありません。英語を活かしながら算数を組み合わせる方法、国語・算数を中心にして英語教育を受ける方法など、複数の方向から学校を比較してみましょう。
「英語+算数」が注目される理由
英語+算数型が注目される背景には、海外在住生の学習環境の多様化があります。
現地校やインターナショナルスクールで英語を使って学んできた生徒は、英語の読解や表現に慣れていても、日本の中学受験で求められる国語の読解や記述には不慣れな場合があります。一方、算数は海外在住中から日本式の問題に取り組むことで力を伸ばせます。
そのため、英語力と算数力を組み合わせて受験できる方式は、海外在住生の強みを活かす一つの方法になります。
ただし、「英語+算数型なら対策が少なくて済む」という意味ではありません。学校ごとの出題形式を確認して準備しましょう。
【関連記事】帰国生受験を行っている首都圏の男子校についてはこちらもご覧ください。

これからの帰国生入試対策で意識したいこと
男子校の帰国生入試を検討する際は、まず次の点を確認しましょう。
・英語を使った受験方式があるか
・英語+算数型が設定されているか
・国語・算数と英語のどちらを選べるか
・英語の読解・作文・面接があるか
・入学後に英語の取り出し授業などがあるか
帰国生入試は、学校によって出願資格や試験科目、面接の扱いが異なります。前年の情報だけで判断せず、最新の募集要項や入試情報を確認しましょう。

学校を先に絞り込んでから勉強を始めるのではなく、「今の自分の強みを活かせる学校には、どんな入試方式があるか」と考えると、学校選びの幅を広げやすくなります。
TCK Workshopの帰国生入試対策
受験対策も「英語だけ」「国語・算数だけ」と分けず、志望校の入試方式から逆算することが重要です。
TCK Workshopでは、海外在住生や帰国生の学習環境を踏まえ、英語資格、英語入試、国語、算数などを組み合わせた学習相談を行っています。
海外にいる段階から算数を日本式の問題に慣らしておけば、英語+算数型の学校も選択肢に入れやすくなります。
最初から受験方式を一つに決めず、現在の英語・国語・算数の力と、各校の入試方式を比較することが大切です。
TCK Workshopの無料学習相談では、お子様の現在の学習状況や海外経験を踏まえ、帰国生入試に向けた学習方針について個別にご相談いただけます。
【関連記事】男子校だけでなく女子校についても知りたい方はこちらもご覧ください。
まとめ
2027年度の男子校帰国生入試では、英語・算数を組み合わせた方式や、従来の試験内容を見直す動きが見られます。
・サレジオ学院では「英語+算数試験」を導入
・攻玉社では作文を廃止し、「国語・算数」または「英語」を選択
・海城では「国語・算数」のA方式に加え、「国語・算数・英語」のB方式を設定
・英語だけでなく、英語・国語・算数の組み合わせから受験方式を考えることが重要
男子校の帰国生入試は、学校によって求められる力が異なります。「帰国生だから英語型」と決めつけず、お子さんの得意分野と志望校の入試方式を照らし合わせながら、早めに準備を進めていきましょう。
