はじめにー頌栄女子学院中学について

地下鉄「高輪台」の駅からすぐの便利な立地にある、頌栄女子学院中学校(以後、頌栄女子学院中学)は、キリスト教の聖書の教えと徳育を基礎に置き、明治時代の設立以来、多くの帰国生を受け入れてきた歴史ある中高一貫校の女子校です。

頌栄女子学院中学は、キリスト教の学校らしい聖書の時間を設けていることや、英語や数学の授業時数が標準よりも多いことが特徴です。

1982年には、英国ウィンチェスターのUniversity of Winchesterと合弁で2年生カレッジ、Winchester Shoei Collegeを設立するなど、英語教育国際的に活躍できる人材育成に長く力を入れてきました。

今回は、この頌栄女子学院中学

  1. 英語教育
  2. 大学進学実績
  3. 入試情報

についてまとめてご紹介していきたいと思います!

頌栄女子学院中学の英語教育

頌栄女子学院中学では、設立以来英語教育を重視した教育を行っています。まずは、頌栄女子学院中学の様々な取り組みをみてみましょう。

クラス編成

頌栄女子学院中学では、一般生と帰国生の交わりを大切にしています。中学1年から高校1年までの4年間、ホームルームは1学年5クラスのうち3クラスが帰国生との混合クラスとなっています。

異文化を背景に言語能力を獲得した帰国生と一般生が交わることで、一般生も英語に関心を持つ大きなきっかけとなり、また、クラスの3分の1が帰国生という絶妙な割合が、お互いにいい影響を与えて合っているとされています。頌栄女子学院では、海外から取り入れた考え方や、日本人らしい考え方、その双方を互いに認め合い励まし高め合うことを大切にしています。

頌栄女子学院中学では、この15年ほど、常に在学生の2割前後を帰国生が占めています。多数の帰国生を受け入れてきた歴史ある学校ですので、帰国生のニーズに対する理解や、帰国生に適した授業内容が期待できるのではないでしょうか。

英語授業

頌栄女子学院中学では、英語科目を週に6時間設けており、帰国生は帰国生向けのカリキュラムを受けることが出来ます。

中学1年は、少人数制の日本人教師とネイティブ教師によるTeam Teachingが行われます。帰国生は、週6時間の英語授業のうち、4時間はネイティブの先生とOral授業を行い、ディベートディスカッションの力を磨きます。残りの2時間は日本人の教師から文法や読解などを学びます。会話だけでなく、帰国生が苦手としがちな文法についてもしっかりと学べる点は魅力的です!

なお、英語に限らず、頌栄女子学院中学では、必要に応じて、各科目の放課後補習を実施しています。特に数学や国語などの学習で一般生との差を感じにくくするサポートもありますので、英語以外の科目が不安な帰国生にとっては心強い制度ですね。

高校2年・3年になると、一般生・帰国生関係なく習熟度別に合わせて3段階7クラスに分類されるので、実力にあった授業を受けることができます。習熟度別編成のクラス変更は、年度途中でも行われ、生徒一人一人の到達度に応じて効果的な学習指導をしています。

英検

英語力を測る基準として、頌栄女子学院中学では英検の取得を推奨しています。

頌栄女子学院中学英検1級の合格者数中学1年の帰国生で9人準1級合格者は40人と中学1年次時点で非常に高い級の合格者が在籍しています。一般生でも中学生の間に準2級以上の合格を目標に、英語力を高める指導を行っています。 

以下が2021年に頌栄女子学院中学の帰国生で1級と準1級に合格した合格者数です。

英検の級中学1年中学2年中学3年
1級9名14名18名
準1級40名21名31名

帰国生については、最終的に1級の取得を目標としており、中学2年の時点で既に多くの帰国生が準1級を取得していることが分かります。一般生を含めると、中学卒業後は、高校1年生で2級取得が平均とされているので、その点からも、頌栄女子学院中学の英語力の高さがわかります。

あらためて帰国生の中だけで見ると、中学1年の1級合格者は13人もいるため、中学入学前から高い英語力を持っていることが予想できます。

英検は、その後の英語学習にも、帰国生入試にも役立つ内容です。入学前から周りとの差をつけたいと感じていたら、事前に英検など使用して英語力を高めて準備し対策したいところです。

TCK Workshopでは、英検1級までのオンライン個別指導が可能な元帰国生・バイリンガルの講師が多数在籍しています。下記の無料相談フォームから、お気軽にご相談ください!

英語学習環境や研修プログラム

頌栄女子学院中学では、英語に触れる機会を増やすため、学内での英語に触れる環境や、研修プログラムが充実しています。

  • 図書館に設置されているEnglish Library(洋書蔵書数6,000冊以上)
  • 軽井沢での英会話研修(中学校)
  • カナダ語学研修(中学校)
  • イギリス語学研修(高校)

などの活動が設けられています。

図書館に設置されているEnglish Libraryでは、学校生活の中で英語の図書を読むことが義務付けられており、沢山の英語の文章に触れる機会がつくられています。軽井沢(中学1年)、カナダ(中学2年)、イギリス(高校)での英語研修は、希望者が長期休暇期間中に体験できるようなプログラムとなっています。

頌栄女子学院中学の大学進学実績

それでは、頌栄女子学院中学大学進学実績をみていきます。

以下が一部抜粋した帰国生の2021年度の合格実績です。

  • 東京大学 3名
  • 東京外国語大学 9名
  • 一橋大学 6名
  • 青山学院大学 47名
  • 慶應義塾大学 107名
  • 国際基督教大学 3名
  • 上智大学 138名
  • 早稲田大学 115名
  • 東京女子大学 75名

卒業生の約6割、59.2%の学生が国公立・早慶上智に進学しています!

頌栄女子学院中学では、大学受験への長期対策として、中学校3年から大学受験への意識を高め、理解を深める進路指導を行っています。学年ごとの説明会卒業生受験体験談を聞く会などを開き、より身近に感じる機会を積極的に設けています。

高校3年は年4回、高校2年は年3回の学力テストを行い学力把握することでより適切な指導を行います。

また、英国のウィンチェスター大学には、合弁で設立された2年制のウィンチェスター頌栄カレッジ(Winchester Shoei College)があり、そのカレッジへは入学試験はあるものの、頌栄女子学院から在校生特典として優先入学も可能です。

難関大学と併せ、語学力を利用して海外大学も検討したいですね!

頌栄女子学院中学の受験情報

最後に、頌栄女子学院中学帰国生向け受験情報を確認しておきましょう。

頌栄女子学院中学の帰国生の受験は12月と2月、2回実施されます。一般生入試とは日程が違うので注意が必要です。

受験資格

頌栄女子学院中学の受験資格です。(12月、2月、どちらの実施日も以下の条件通りです。)

  1. 保護者の転勤に伴い海外に在住し、2年以上英語圏の現地校に在籍した者(英語圏でない場合には、2年以上現地のインターナショナル・アメリカン・ブリティッシュスクール等、英語で授業が行われる学校に在籍した者)
  2. 原則として帰国後3年以内(受験日から起算)である者。

受験科目

頌栄女子学院中学の受験科目は、以下の通りです。(12月/2月共通)

受験科目

試験科目英語(筆記・英会話)
面接(保護者同伴)
筆記試験は2種類:Ⅰ:Writing Task、Ⅱ:Reading Comprehension + Grammar & Vocabulary:各40分100点満点

ポイントは、

  • 筆記試験:ライティング、読解と文法、語彙力(writing task, reading comprehension and grammar, vocabulary)を問う問題が出題される
  • 英会話:個別に一般会話だけでなく英語力を問う内容

頌栄女子学院中学の入試は、英検の準1級レベルの内容とされ、物語(フィクションライティング)が課されるなど、一筋縄ではいかない試験となっています。英語の4技能がすべてカバーされた入試内容なので、バランスよく対策をする必要がありますね。

海外にお住まいの場合、日本の学校受験に詳しい学習塾などに通って面接や英会話試験の対策をするのは難しいですよね。TCK Workshopでは、面接指導が可能な元帰国生・バイリンガルの講師が多数在籍しています。頌栄女子学院中学の受験対策を検討されているのであれば、ぜひ下記の無料相談フォームからお気軽にお問い合わせください!

頌栄女子学院中学のまとめ

頌栄女子学院中学のポイント
  • 帰国子女と一般生の絶妙なバランスのクラス編成
  • 帰国生はネイティヴ教員が中心となって教鞭をとる英語の取り出し授業を受けられる!日本人講師による文法授業もあるので、しっかりした英語の知識を身につけられる
  • 6000冊以上の洋書や、様々な語学研修の機会が用意されている
  • 帰国子女受験は英検準1級程度が目安4技能バランスよく身につけておく必要がある

帰国子女として培った実力と得た価値観を活かし、社会で活躍できる人材の育成を目指す頌栄女子学院中学はとても魅力的です。一般生と分け隔てなく学校で過ごし、共に個性を大切にし、全体で英語力を高めていく環境として素晴らしい学校です。

また、帰国生にとって、必要に応じて、英語以外の各科目の放課後補習を実施し学習面での一般生との差を感じにくくするなど、長年の帰国生サポートをしてきた工夫が沢山うかがえます。

帰国生入試のポイントは、

  • ライティング、読解力、文法と語彙力のバランスの取れた対策
  • 英会話は一般会話だけではなくアカデミックな混み入った会話をこなす英語力が問われる

でした。

帰国生入試では、高いレベルの受験英語と面接の対策をすることが合格への鍵となってくるでしょう。