これまで3回にわたってお話ししてきた、帰国子女大学入試向け、小論文を始める前に知っておきたいことシリーズですが、今回が最終回、勉強法(アウトプット編)になります。

前回お話ししたインプットと同じかそれ以上に大切なアウトプットの学習ですが、意外と多くの学生がおろそかにしがちな部分でもあります。

「理解できる」「知っている」ことと「出来る」ことには大きな隔たりがあります。理解して満足せずに、自分の手できちんと答案作成が出来るかどうか確認するところまで取り組んでみましょう

どのように勉強すれば良い?〜アウトプット編〜

今回は小論文のアウトプット学習について、覚えておいて欲しい点をいくつかご紹介します。

アウトプットのコツ!
  • 小論文は構成が命!序論→本論→結論」の型を守ってしっかりと論展開を整理しよう
  • アウトプットは量より質!第3者に客観的なアドバイスをもらいながら推敲を繰り返し、完成答案を作成しよう

小論文の出来の9割は「構成」で決まる

小論文を書く際に、まずは知っておいて欲しいことは構成の重要性です。

「小論文の良し悪しの9割は構成段階で決まる」と言っても過言ではありません。日常的に文章を書くことに慣れていない限り、原稿用紙に向かっていきなり文章を書き出して、1000字近い字数の文章を理路整然と書くことは難しいです。

そのためにもテストが始まったら、まずは文章や設問を正確に理解することに時間を使い、その後、どのような構成で小論文を展開するかを考えることに十分に時間を使いましょう

「序論→本論→結論」という基本の小論文の型を守れているだけでも、それだけで小論文らしくなります。もちろんそれだけでは「良い」小論文とは言えないのですが、実際に生徒様の答案をみていると、そもそも小論文の形をなしておらず、この構成を守れていないがために作文や感想文のようになってしまっているケースも多く見受けられます。

構成については、日本語の小論文も英語のエッセイも基本の「型」は同じです。詳しくは、以下の記事に解説がありますので是非こちらもご一読ください!

まずは小論文の「型」を知り、その型通りの答案を作れるようになることが第一歩です。まずは「型」通りに書くことにしっかりと慣れ、そうして論理展開が分かりやすく書けるようになってようやく、自分なりの意見や独創性が評価されます。

「型」が守れていない小論文はそれだけで読みづらく、せっかく頭の中に素晴らしい内容があったとしても、アウトプットの段階で台無しになってしまいます。

「小論文は構成が9割」とはよく生徒さん達にお伝えすることですが、まずは構成のメモを作る段階で、自分自身の論展開を整理し、出来上がったメモだけでも自分の主張内容がわかりやすいかどうか、ということを常に意識しておきましょう。

練習でもきちんと完成答案に仕上げよう

次に大切なことが、「完成答案を仕上げること」です。

冒頭でも伝えたように、学習のどこかの段階で満足してしまって、最後まで答案を仕上げない生徒さんが多くいます。

先ほど構成が9割とはお伝えしましたが、小論文試験とは、日本語の正確性、表現力、時間配分などすべての能力が問われる試験です。きちんと時間制限の中で、自分の考えをまとめ、答案を作成し、自分で見直しをする、というところまで普段の学習でできているかどうかが大切です

また小論文の学習をする中で困るのが、実際に作った答案の評価です。「書いてみたはいいけれど、果たしてこれは合格答案になっているのだろうか……」という判断は、中々つきづらいと思います。こればかりは自分では如何ともしがたい部分ですので、信頼できる第3者にサポートをお願いするようにしましょう

自分ではわかりやすいと思って書いていることが他の人が読むとわかりにくい、というのは往々にしてあることです。先生やご両親などとにかく自分で書いたものを客観的に評価してもらい、改善点を知ること、そしてその改善点を実際に改善してみることを何度も繰り返しながら、「合格答案」を作成していきましょう。

書き直しを怠る生徒さんも多いですが、10枚の答案を書きっぱなしにするよりも、何度も推敲・修正を加えた「完成答案」を3枚作成する方が、次に活きる学習になります

いきなり「改善点なし!」という小論文をかける人は滅多にいません。まずは書いたものを客観的に評価してくれる信頼できる第3者を見つけ、そしてそのあとは「完成答案」を作成するプロセスを繰り返していきましょう

まとめ

さて4回にわたって、小論文学習を始める前に知っておいて欲しいことをお話ししてきました。今回ご紹介したのはごくごく基本的な内容ではありますが、これから学習を始める人は絶対に意識しておいて欲しい(意識しておくだけで学習の効果が大きく変わってくる)ポイントばかりです。

小論文学習は大学以降の学びにも活かせることの多い分野です。皆様が大学受験小論文を通して、実り多い学びができることを祈っております。

弊社TCK Workshopでは、入試向け小論文の対策も行っております。お悩みの方は、是非弊社の講師陣にお任せください!みなさんが「合格答案」を書けるようになるまで、しっかりとサポートいたします。

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