「IBでもAPでも、SATでもなんでも点数が取れない!(泣)…」という生徒達から毎日のように相談を受けます。

特に数学に絞った話で言うと指導をしながら観察していると点数が取れない生徒達には良くあてはまる共通点があるので、その点について簡単に紹介をさせていただきます。もし自分があてはまるということであれば、それは逆に「改善すれば点数が取れるようになるチャンスが上がる」ということでもあります。是非自分の学習スタイルを見直す機会としてお役立てください。

計算力がないのに楽をしようとする

  • まず、ダントツに多いのが手を動かさない。計算をしない、書かない。
  • ズバ抜けた計算力があるわけでもないのにすぐ暗算しようとする。
  • パソコンをじっと眺めながら、答えだけ確認したり、解説動画だけ見て、できるようになった感覚だけ覚える。

このような場合は、ほぼほぼテストでは点数が取れないことが多いです。問題を解く時間感覚も備わっていないので、解くスピードも遅かったりします。見て聞いたことをそのまま実践できるというのは物凄い能力です。実際手を動かして理解につながり反復練習をすることで定着する。これが一般人です。自分が特別でもない限り一般人としての当然の努力は惜しまないようにしましょう

復習をしない・類題で練習しようとしない

次は、頭の良い子に多いのですが、一問解いたら「あ、もうわかった」ということで類似問題を解こうとしない生徒達。こういう子に多いのが、答えをどうやって出すかだけ解説してくれれば後は解いておきますー、といって解かないといったケース。

ただ、この子たちは非常に頭の回転も速く、喋るスピードもめちゃくちゃ速い。1言えば5くらい理解出来たりもする。ただ1点目に結局つながるのですが、手を動かすことを嫌う人が多いのも事実。

実際よくこういった生徒には出会いますが、問題を読んだら解き方がわかる、説明してもらっても全て正しい、なのに、「じゃあ実際に答を出してみて」というと、途中で計算ミスなどがあり正答にたどり着かない。

そう、頭は良いのに、点数が取れないといった非常に勿体ない状態です。「点数」といったつまらなく非情なものですが、それでもやはり「点数を取らないといけない時だってある」という事実もあります。悔しい思いをするのも自分ですから、点数にこだわることも人生にとっては重要な時もあり、点数にこだわる人達もいるという事実、そして点数を取ろうとすれば取れるという能力。時と場合に応じて自分の能力を発揮できるようにしておきましょう

真似ることが目的になってしまっている

三つ目は、出来る子の真似をすることが目的となってしまっている生徒達。共通点としては、出来る子たちが行く塾、教材、学習方法、などにこだわる。これで点数が取れていれば何も文句はないのですが、問題なのは中途半端にスーパーデキル子達の真似をしているのに点数が取れない、といった人達です。

要は取っている行動や手法が自分の身の丈に合っていない、という状況です。効率を求めるのは出来る人が出来ることの効率を上げていく作業であって、出来ない人が効率を最初から求めても本質的な理解も追いつかなければ、ただの面倒くさがり屋になってしまうわけです。

ついつい出来る子たちのテキパキさや聡明さに憧れ真似をしたくなってしまう気持ちはよくわかるのですが、真似をすると痛い目に合う、と言った感じでしょうか。真似をすることは実は非常に良いことです。何事も真似を上手にできる人の方が学びも速いです。ただ、出来る人達は積み上げてきたものが確実にあります。今の現在地をシンプルにまねをするのではなく、どのように積み上げてきたか、何を積み上げてきたか、これを知り真似をすることを試してみてください。そこにこそヒントが隠されています

純粋に計算が遅すぎる

4つ目は、手計算が遅い子たちです。数学で点数を取るうえで計算のスピードは致命的になります。

ものすごい速くなる必要はありません。普通の速さでいいんです。計算スピードは努力以外の何でもありません。誰でもいつからでも改善できます。練習量がものを言います。

学年相応の計算問題を、5分も10分もかかってしまっている場合は、特別な理由が無い限りは「計算練習をやってこなかったんだな」と一瞬でわかります。これはごまかしの効かないものなので、私の生徒であればすぐにでも計算練習を始めさせます。

電卓があるから何とかなると思っていたら必ず痛い目に合います。IBであればPaper1は電卓使えないですし、SATでも電卓が使えないセクションがあります。結局高校2,3年生の時点で電卓が使えない場面を強いられるのです。繰り返しになりますが、周りの人があっと驚く計算スピードは必要ありません。普通に小数、分数が混じっていても四則演算がチャッチャと手計算できる能力は備えておきましょう。

まとめ

上の挙げた4点以外にも所謂「悪い癖」のようなものは数多くありますが、やはり上記が最も多く課題として挙げられることが多いという印象です。

点数がすべてではありません。上ができなくても本質的な理解が得られる学習だって可能です。ただ、絶対にどこかで点数にこだわらなければならない場面に直面します。勉強ができることと点数を取ることは別次元の話ですが、点数だって取れるならば取れた方が良いと思いませんか?その辺の意識が変われば勉強の仕方も状況に応じて変えられるかもしれません。

ただただ盲目的に勉強をするのではなく、どんなアウトプットをしなくてはならないのか、という点を意識して日々努力を積み重ねてみてください!きっと将来の財産となります!たった少しのきっかけでいくらでも状況は変えられます。自分の目標や目的に向けて是非今の学習を見つめ直してもう一歩成長のチャンスをつかんで見てください!