複数回SATを受験して、それでも目標のスコアを獲得できないと、自分のしている対策の何がいけないのか、焦ると思います。そういうときは、落ち着いて課題を洗い出し、ひとつひとつ対処していく他ありません。

また、「〇週間もSATを勉強したのにスコアが上がらない」「〇冊も対策本を解いたのに結果が出ない」といった声を聞きます。しかし、SAT English ほど努力の「量」ではなく「質」が結果に顕著に反映されるテストを、筆者は他に知りません。

  • 自分の弱点をしっかり把握できていますか?
  • 答え合わせをしっかりしていますか?
  • 自分にあったレベルの教材を使えていますか?

試験対策が具体的に及ばない部分を探す前にまずは、目的意識をもって勉強できているか、自分に問いかけてみましょう。

SAT English – Writing and Language

日本人受験者は一般的に、中〜長文をもとに英文法やボキャブラリーを問う問題が中心のライティングのテストよりも、長文読解が中心のリーディングのテストで苦労する傾向があると言われています。

ライティングのテストは、リーディングに比べ、パターン化して攻略することが可能です。Englishで高得点を狙っている生徒は、まずは高得点が取りやすいライティングのテストで可能な限りミスを減らすことを意識しましょう。

ひとつひとつ、苦手を解消する

ライティングのセクションは、特に日本の学校からSATを受験する生徒にとって、学校の英語教育の学習がもっとも反映されるセクションです。SATで出題される文法の単元はかなり幅広いので、専用のテキストを使って単元ごとの習熟度を「見える化」し、問題演習が必要な点を集中的に対策するのが最も効果的な方法です。

特に、ies Prepという出版社から出ている「SAT Grammar Practice Book」という参考書が個人的にはおすすめです。

押さえるべき幅広い文法の単元を、表などを交えてわかりやすくまとめてあります。もしさらに高得点を狙っている場合は、よりハイレベルな、SAT Writing Advanced Practice Bookもおすすめです。

SAT Englishで文法を確実に押さえるべき理由

ライティングのテストで、どうしても対策が難しいのが、語彙の問題です。SAT Englishでは、リーディング、ライティングともに、最もふさわしい言い換えや、最も近い意味の言葉を選ぶなどの問題を通して、単語の意味を問う問題が出題されます。

中には、日本で学習しないようなレベルの高い内容も出題されるので、対策をする順番としては、より出題数が多い文法の分野を、まず完璧に押さえましょう。単純な時制から、コロン・セミコロンの用法などあまり重要視されないエリアまで体系的に理解し、点を落とさないように心がけましょう。

Writing and Language対策まとめ
  • 参考書を使用して自分の苦手を見極め、習熟度の低い箇所を集中的に問題演習しよう!
  • 文法は網羅的に学習しておこう!

SAT English – Reading

個人的には、SAT対策を始めてから、他のセクションは順調にスコアが向上していったにもかかわらず、リーディングのスコア向上にはかなり時間がかかったのを覚えています。

リーディングテストを受けていて、つまずいたとき、僕はいつも「文字の海に溺れる」ような感覚を覚えました。長々と同じテーマの文章を読んできて、中盤ぐらいに差し掛かると、筆者が何を言っているのか突然わからなくなってしまうのです。

そんな調子でなんとか文章を読み終えたとしても、その後に続く問題を見て、また改めて悩んで…、ということを続けていると、とてもすべての内容を時間内に終わらせることはできませんでした。

「王道の解き方」は日本人にはあまり役に立たない!?

リーディングテストの「王道の解き方」は「先にすべての文章を読み、それから読解問題を解く」という方法です。また、多くのアメリカのSAT対策教材は、時間内に試験を終えることができない生徒向けに、2つの攻略法があると紹介しています。

1つ目は、「最初に本文を時間をかけずに軽く流し読んで概ねの内容を理解し、残りは問題を解きつつ内容の理解を深める」という方法です。

そして2つ目は、「先に問題の内容を流し読んで、何を質問されるか頭に入れておいた後、文章を読み、そして問題を解く」という方法です。

筆者はどちらの方法も試してみました。最初は「すべて文章を読んでから解く」という方法より「先に問題を読んでから文章を読む方法」のほうが良いかな、という印象を持ち、問題を見てから解く練習をしていましたが、改善しませんでした。

なぜ改善しなかったのか?筆者なりに分析した結果、気づいたことがありました。それは「どちらの方法を使うのも、英語を”流し読む”という行為を苦労なくできる能力が求められる」ということです。

リーディングセクションの攻略は、それぞれ個人のリーディングのレベルによって変えるべきです。さきほど紹介した最もオーソドックスな方法も、リーディングが得意なアメリカ人の生徒などならうまくいく方法なのでしょう。また、アメリカ人の生徒でリーディングが比較的苦手な生徒のためにも、先に紹介したような方法が考えられたのです。

では、英語を母語としない生徒にとっての、最善な戦略とは何でしょうか?

大事なのは「見える化」

リーディングテストで特に苦労している生徒におすすめの解き方は「とにかくテスト用紙にメモをたくさん書き込んで読解しながら解く」ことです。読みながら吸収した情報を、余白のところに残しておくことによって、あとで拾う情報と関連させて考えるのがより簡単になるからです。

メモのとり方も十人十色で、ある筆者の友人はリーディング問題のタイプを分析し、それぞれのタイプに記号を振り当て、それを問題の横に記しておくことで「探すべき情報を見える化」していました。

また、ここではテスト用紙に書き込む戦略の延長として、参考までに筆者が個人的に編み出したリーディングの攻略法を紹介したいと思います。

筆者流リーディング
  1. 文章全体についての問題(Big Picture 問題)に印をつける。
  2. 次に抜粋された部分についての問題に取り組む。文章の左側の余白を利用し、抜粋部に印をつける。
  3. ボキャブラリーに関する問題(言い換え等)の対象の部分に線を引く。
  4. 印が全体的にが固まっているところから読み始め、対象の問題を回答する。
  5. 読んだところには文章の右側の余白に線を引き、読んだ印をつける。
  6. 右側の余白に線を参照しつつ、穴埋めをするように読み、理解を深めつつ、最終的にすべての文章に目を通す。
  7. Big Picture 問題に取り組む。

筆者がこの方法を採用したのは、「文章を読むという行為」と「問題を読むという行為」を、完全に同時に行って、自分の遅い読解スピードを埋め合わせたかったからです。この方法は自分にとっては非常に効果的でしたが、もちろんすべての人にとってやりやすい方法とは限りません。

何よりも重要なのは、問題を解くために必要な情報をスピーディーにピックアップするための工夫です。やはり、ペンを動かし、何かをメモしていかないと、できません。

見慣れない英語の情報の山を、メモを通して、なんとか「見える化」し、理解しやすい文章にする。それこそが、リーディング攻略のキーポイントです。もし普通に解いて、時間が間に合わないのであれば、なにかクリエイティブな方法を模索してみましょう。泣いても笑っても、リーディングの制限時間は65分です。

Reading対策まとめ
  • リーディングが苦手な人は、問題の解き方を工夫しよう!
  • 筆者おすすめの方法は、読んで吸収した情報をテスト用紙に書き込むことで、問題を解く際に探すべき情報を見える化する方法!