【学校情報】「第三教育」をかかげる、市川中学校・高等学校の魅力は？

はじめに

市川中学校・高等学校は、千葉県市川市にある共学の中高一貫校です。市川学園は古賀米吉先生によって、ロンドン留学の際に英国のパブリックスクールの教育に共感したのをきっかけに、1937年に男子校として旧制市川中学校を創設しました。
2003年に共学化と校舎移転をし、市川中学校・高等学校の新たな歴史がスタートしました。

建学の精神として、人間はそれぞれが素晴らしい個性・特色・持ち味を持つ、異なった可能性を持つ「独自無双な人間観」、教師が生徒一人ひとりに光をあてて、生徒の潜在する能力を引き出し、開発し、進展させる「よく見れば精神」。
家庭で受ける親からの教育を第一教育、学校で教師による教育を第二教育と呼び、これに加え、自分で自分を教育するとし「第三教育」として、自ら生涯学び続ける力を養います。この第三教育の象徴として、図書館を第三教育センターとして約12万冊の蔵書があり、読書に力を入れています。

帰国生の学校生活は？

市川中学校・高等学校の学校生活で、以下のような帰国生としての体験を生かしてほしいと思っています。

• 海外でのさまざまな体験は大変貴重な財産
• 自己や日本を「相対化」できる視点を持っている
• 外国語（英語など）の高いコミュニケーション力
• これからの時代の教育のキー概念となるアクティブ・ラーニングを日本育ちの人以上に経験している

そうした海外での貴重な体験を、クラスメートに良い意味で広げてほしいと期待しています。日本にいなかった分、日本語による読書が足りていないことは補う必要があります。

帰国生は、一般入試で入学した生徒と同じクラスで英語以外の科目は一緒に授業を受けます。生活面・学習面共に入学当初は習慣の違いから、とまどいがありますが徐々に慣れていきます。不振科目は自助努力が原則ですが、教員はサポートを惜しみません！各種補習もあります。安心してください。基本的なスタンスとして、「出来ないのではなく、知らない」と捉えています。日本の歴史・地理や理科、国語など現地では学んでいません。出来ないのではなく、学んでいない、知らないだけです。

帰国生保護者会も実施しています。保護者の不安も共有し学校・家庭で協力して生徒たちの成長を長い目で見守ります。

帰国生英語特別授業（英語取り出し授業）

｢中学校12月帰国生入試｣での入学者を対象に、ネイティブ教員による｢選考試験合格者｣（現在学年に20～25名）は、中1～高1までは英語全科実施します。高2は3時間のみの実施となります。

高2では、外部試験(Cambridge英検、IELTS)対策を導入します。日本人とネイティブ教員2名で、英語力を伸ばす授業をします。カリキュラムはネイティブ教員が作成し、目標はCEFRにおいて中3でB2(英検準1級)、高2でC1(1級) と、高いレベルの授業を展開します。その内容は、debate、discussion、presentationに加え、帰国生が苦手とする基本的な文法・記述事項の確認も行っています。

入学後に再び海外赴任の場合は、随時編入を受け入れを行っています。ただし、国・数・英の試験を実施（当該学年の進度に合わせた問題）します。

帰国生が活躍する課外活動

学年の枠を超えて、帰国生の活躍の場が多くあります。中でも課外活動は充実しています。

The World Scholar’s Cup（WSC）参加

英語によって教養を競う総合競技です。世界約40の国と地域の中高生との交流を通じ、国際理解を深める貴重な機会で、国内大会で上位に入賞すると、世界大会に参加する権利が付与されます。学年の枠を超えて、帰国生が中心となりチームを構成し大会に参加しています。

　

「トビタテ留学JAPAN」積極的に参加！

「トビタテ留学JAPAN」は、意欲と能力ある全ての日本の若者が、海外留学に自ら一歩を踏み出す機運を醸成することを目的として、文部科学省が主体となり推し進めている取り組みの一つです。

この取り組みにも積極的に参加しており、参加実績は下記の通りとなります。

種別	留学先	テーマ
国際ボランティア	カンボジア	音楽×心理学でカンボジアkid’sに笑顔を！
国際ボランティア	ガーナ	ビジネスで子どもを救う！
アカデミック テイクオフ	USA	シアトルに学ぶ「ボードゲーム」の社会活用
国際ボランティア	USA	日本に笑顔の花をたくさん咲かせたい
国際ボランティア	ケニア	世界中の子供達にキラキラ輝いてほしいから。その扉を私が開く
国際ボランティア	ガーナ	ボランティアから学ぶ災害時の医療～in Ghana～
国際ボランティア	ガーナ	小児科医に近づけ！一歩を踏み出せ！トビタテ！
アカデミック ショート	イギリス	動物のスーパーヒーローに私はなる！
アカデミック テイクオフ	カナダ	多民族国家から学び、異文化の壁を超える

グローバルサイエンスキャンパス参加（帰国生の参加例）

【東京大学】
＜磁気分離による紙と印刷インクの分離についての研究＞
微小重力下にて、真空密閉した磁場空間のある1点に印刷物を設置し、磁場効果を用いて印刷インクと紙を分離させることを試みる実験。

＜電子メディアにおける異なる操作方法が文章の空間認識に与える影響＞
文章読解を電子メディアにおける異なる操作方法を用いることによって、文章の空間認識に差ができるのかを検証し、その差が文章の理解力に影響を及ぼすかを考察することによって電子メディアのユーザーエクスペリエンスを向上する。

神田外語大学との高大連携プログラム

土曜日の放課後を利用して、大学へ通い「グローバルイシュー探究講座」を受講します。SDG’sのアジェンダを英文で読み、課題について調べたことを、英語でプレゼンテーションします。

帰国生の卒業後の進路

過去の大学合格実績（2015年～2021年）

東京大学	25名（推薦合格 5名） 東大推薦合格者全体の8名中5名が帰国生！
一橋大学	8名
北海道大学	3名
千葉大学	13名(内医学部 2名)
東京外国語大学	9名
東京海洋大学	1名
山梨大学	1名(医学部)
神戸大学	1名
防衛医科大学	1名
東邦大学	1名(医学部)
慶應義塾大学	31名
京都大学	2名
東京工業大学	2名
東北大学	3名
筑波大学	9名
お茶の水大学	1名
東京農工大学	1名(獣医学部)
大阪大学	3名
九州大学	1名
順天堂大学	2名(医学部)
早稲田大学	38名

海外大学合格実績

部活動

部活動もとても盛んです！市川中学校・高等学校の生徒は、勉強と部活動の両立をしています。

2023年度帰国生入試について

中学・高校ともに帰国生を対象とした試験を実施しています。

中学 帰国生入試

4科の帰国生入試は一般入試と同じ問題になります。合否の判定は帰国生のみで総合的に判定をします。12月帰国生入試は英語が試験科目になります。

英語の出題傾向は以下の通りです。400点満点中200点が英語なので英語重視の入試と言えます。

• 英語Ⅰ　Listening＋Writing　5分程度の英文を聞き、要点をまとめる
• 英語Ⅱ　長文記述問題　論説文と小説
• 国語・算数 帰国生用に作成された問題（第1回入試よりは基本的な内容が多い）

出願資格【中学入試】

・12月帰国生入試
次の①、②を共に満たしていること。
① 2023年3月に小学校卒業見込みの者。もしくはこれに準ずる学校に在籍し、日本の学齢で小学校6年生に該当する者。
② 海外滞在期間1年以上の者。もしくはこれに準ずる者。
※海外経験のない国内インターナショナルスクール生は英語受験では、帰国生とみなします。

・1月帰国生入試（4科帰国生入試）
次の①、②を共に満たしていること。
① 2023年3月に小学校卒業見込みの者。もしくはこれに準ずる学校に在籍し、日本の学齢で小学校6年生に該当する者。
② 2017年4月から受験日までに海外滞在期間1年以上の者。もしくはこれに準ずる者。
※海外経験のない国内インターナショナルスクール生は英語受験では、帰国生とみなしますが、4科帰国入試は不可。

高校 帰国生入試

出願資格【高校入試】

次の①、②を共に満たしていること。
① 2023年3月中学校卒業見込。もしくはこれに準ずる学校に在籍し、日本の学齢で中学校3年生。または、卒業した者。
② 海外滞在期間1年以上で、帰国時期は2019年12月以降。
※1年以上の海外滞在経験があり、帰国時期が小学6年の12月以降
※帰国生が一般入試を受験する場合は、特段の配慮はありません

帰国生編入試験

実施時期	学年
7月実施試験 ※9月編入	中学1・2・3年 高校1年
3月実施試験 ※4月編入	中学1・2年

出願資格

(1) 日本の学齢で入学を希望する学年に該当する者。
(2) 次に①、②いずれかの条件を満たす者　
①海外の現地校・日本人学校・国際学級等に在籍し、入学に合わせて日本に帰国する者。
②海外滞在期間が1年以上で、帰国後受験まで1年以内の者。

試験科目

国語・数学・英語（対象学年の進度に合わせた出題）と面接（受験生のみ日本語）
＊詳しい日程・出題範囲等は本校HPにてご確認ください。

さいごに

市川中学校・高等学校の帰国生に対する取り組についてご理解いただけましたでしょうか？生徒の持っている可能性を十分に伸ばし、帰国生の活躍の場も多くあります。

自分で自分を教育する「第三教育」の実践のもと、学び会う仲間がいるのが特徴です。それぞれの生徒一人ひとりストーリーをサポートしていきます！