はじめに

関西圏に帰国する帰国生に圧倒的な人気を誇る「同志社国際中学校・高等学校」は、帰国生徒の受け入れを目的として設立された学校です。

全校生徒の3分の2が帰国生という生徒構成で、自由な校風の中でのびのびと学校生活を送ることができる環境が整っています。

そんな魅力的な同志社国際中学校・高等学校の方に伺ったお話を元にご紹介していきたいと思います。

同志社国際中学校・高等学校の教育テーマ

帰国生徒の受け入れを目的として設立された同志社国際中学校・高等学校として、3つの教育テーマを掲げています。

「違いという共通点からの出発」(一人ひとりは違って当然)

「自由な校風の中で、自分のいろんな可能性を見つめてほしい。」

本校の生徒たちは

  • 全校生徒の3分の2が海外で生活経験を持つ「帰国生徒」
  • 全校生徒の3分の1が国内での学習経験を中心とする「国内一般生徒」

という生徒構成になっています。このようなバックグラウンドのまったく異なる多様な生徒構成そのものが、本校の財産とも言うべき独特で自由な校風の形成に役立っています。そしてその多様性は教育テーマの具現化の基礎になっています。

Traveling together from the starting point of differences.

生徒たちには、入学後本校での3年ないし6年の学びを終えたとき、興味・関心にとことんこだわれるスペシャリストでも、守備範囲の広い総合力を持ったジェネラリストでも、自分がやりたい道を見つけてほしいと考えます。

本校は校名に掲げている国際的な視野が広がる教育、そして、生徒自身が何にでもチャレンジできる環境を整えています。自分にとって、 将来の仕事や生き方において、自分の夢はどこにあるのか、本校で見つけてほしいと願っています。

本校に集う生徒一人ひとりが、新島襄が希求した「少々角ありも可、良心溢るる若者(少しぐらい変わっていて枠に収まらなくても、温かい心と良心が溢れた若者)に育ち、未来に向かって巣立っていくことを願っています。

生徒のバックグラウンドを考慮し互いに教え合い、感化し合う環境がある

本校には600名を超える帰国生徒が在籍しています。その学習歴やバックグラウンドは様々です。ですので、帰国生徒のすべてが日本の小・中学校の知識を学習しているわけではありません。

また、それぞれが、さまざまな文化的背景を擁している場合もあります。私たちはそれらを認識したうえで、帰国・一般のへだてなく同じクラスで学ぶ「共習」を実施しています。

この空間の中で刺激しあい、相互に日本と世界を理解・認識し、グローバルな感覚を自然と身につけてほしいと考えているからです。

在籍生徒の声

育ってきた環境が違う人がほとんどなので、互いに刺激し合って成長することができます。『帰国生』という存在が他の学校とは違って特別というわけではないので、自分がこの学校でどのように『特別』な存在になるか常に意識しておくことが大切だと思うようになりました。

授業の中で能力を十分に発揮できるクラス編制

帰国生徒と国内一般生徒とでは、受けてきた教育内容が異なります。本校では、さまざまな環境で教育を受けてきた帰国生徒に対応するために、生徒一人ひとりの入学までの学習状況や入学後の習熟度合いに応じた習熟度別のクラス編成をおこなっています。

これにより、日頃のホームルームは同じクラスに属しながら、各授業ではそれぞれの習熟度に合わせたクラスで学ぶことができます。生徒たちは、それぞれの授業の中で各自の能力を十分に発揮して、知識を身につけていきます。

国語、数学、理科、社会、聖書(宗教)では、大人数のクラス(Lクラス=large)と、少人数のクラス(Mクラス=mini)に分けて授業をおこなっています。

Lクラス、Mクラスの授業内容は基本的に同じですが、未習熟分野があったり、日本語の力が十分でない生徒たちには、Mクラスでよりきめの細かい指導をおこない、生徒の状況に応じて教材等柔軟に対応できるように配慮しています。(高等学校は情報・保健も習熟度別クラスを実施)

Mクラス
経験者の声

先生方は丁寧にゆっくりと授業をすすめてくれます。自分の日本語に自信がなくても少人数クラスなので質問もたくさんできます。授業時間以外でも先生方はすべてを理解するまで、説明したり、質問に答えたりしてくれます。周りの生徒も同じような海外在住経験を持ち、一緒に励まし合いながら頑張って勉強ができます。Mクラスの授業を通して、Lクラスに上がっても授業についていける自信がつきます。

M(mini)クラスの授業風景

英語のクラス編成

生徒の幅広い英語力に対応するため、中学校で「6段階」、高校で「4段階」に分けてクラス編成をしています

中学校の英語クラス編成
高校の英語クラス編成
Oクラス
経験者の声

In English O Class, together with approachable teachers, you can maintain your English skills while advancing them even further.
We learn using the same textbooks that native speakers use and explore many complex topics relating to English.
In addition, active learning is a major part of the curriculum, and students are encouraged to join class discussions and voice their opinions freely.
It is an all-English environment, which you can only find here in O Class.

第二外国語

英語圏以外の国からの帰国生徒も多数在籍している本校では、日常生活の中で生徒の話すさまざまな言語が飛び交っています。学習経験のある生徒には、身につけた語学力の維持伸長をめざし授業をおこなっています。

また初めて英語以外の言語を知る生徒にとっては、語学力向上の他に、その国の文化に興味や関心を持つきっかけとする目的でも授業を展開しています。本校では各言語、各学年において、経験者クラスと初めて学ぶクラスを設置しています。(高校3年生ではさらに高いレベルでの授業も開講)

設置しているクラス
  • ドイツ語
  • フランス語
  • スペイン語
  • 中国語
  • 韓国・朝鮮語

日本語のサポート

海外生活が長いため特に日本語の指導を必要とする生徒に対しては、特別なカリキュラムでサポートします。入学決定後に経歴等に応じてプレースメントテスト(英数国)を実施し、担当者と面談の上スタートするクラスを決定します。

帰国生徒入試に関して

では、同志社国際中学校・高等学校に入学するための帰国生入試について、ご紹介していきます。

帰国生徒の認定条件

「帰国生徒入試」を受験する場合は、「帰国生徒」としての条件を満たしていることが必要となります。出願前に必ず以下の認定条件をご確認ください。

帰国生徒の認定

つぎの①〜③のいずれかに該当する者。

  1. 日本国籍を有する者。
  2. 特別永住者の資格を有する者。
  3. 日本の法律に定める「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」に該当する者。

〈注〉 上記のいずれにも該当しない場合は、帰国生徒入試を受験することはできない。


かつ、つぎの①〜③のいずれかに該当する者。

  1. 海外在住期間が1年6ヶ月以上の者で、帰国後の期間が海外在住期間を越えない者。帰国後の期間とは、最終帰国の日から当該入学試験の日までとする。
  2. 小学校課程における海外在住期間が4年6ヶ月以上の者。(高等学校受験の場合)
  3. 海外在住期間が5年6ヶ月以上の者。

〈注1〉海外在住期間は、3ヵ月以上連続した、保護者に帯同した全海外在住期間を加算す
る。
〈注2〉A選考に出願する場合、正規の学校に3ヵ月以上連続して在籍し、1回以上の正式な
成績表が発行された本人の留学期間は、海外在住期間に加算する。
〈注3〉B選考に出願する場合、海外在住期間に本人の留学期間は含まない。


留学生(外国籍で日本での永住権を有しない者)の受験については、アドミッションズセンターまで別途お問い合わせください。

入試形態と科目

得意分野を生かせる各種入試制度を実施しています。

A選考海外で習得した言語を用いた試験
小論文、作文
B選考日本の教科試験
中学:国、算、英
高校:国、数、英

その他、それぞれ取得資格(語学資格、成績資格)等に応じて推薦入試がございます。それぞれ条件などあるため、下記よりご確認ください。

編入学試験

中学1年生~高校2年生まで毎年若干名を募集しています。

入学時期は春(4月)入学と夏(9月)入学の2回しており、試験内容は、上記のA選考およびB選考をそれぞれ実施しております。

詳しくは募集要項をご覧ください。(各学年出願条件など条件があります。)

過去問について

各入試、過去問を入学願書巻末に添付しています。A選考に関しては過去数年間分の問題をお渡しできますので、アドミッションズセンターまでお問い合わせ下さい。

大学進学実績について

卒業生のほぼ100%が大学進学をしています。そのうち約90%が同志社大学・同志社女子大学へ内部推薦制度を利用し進学しています。またこの中には、指定校推薦等で国内の他大学へ進学している生徒も含まれています。

残りの約10%は国内の他大学(国立、公立大学、私立大学)や海外の大学に進学しています。海外大学進学に際しては担当部署がサポートをおこないます。

本校では入試の時点で帰国生徒・国内一般生徒の別はありますが、帰国生徒のクラスを別にしているわけではないので、「帰国生徒の進路」というものを算出はしておりません。

本校においては「帰国生徒だから…」「国内一般生徒だから…」などということはなく、実際の進路に偏りがあるわけでもありません。卒業するときは、帰国・国内一般の別なく皆が同志社国際の生徒ですので、そのようにお考え下さい。