Curriculum Guideは、通称シラバスという名で親しまれているものです。

シラバスには、IB生であれば必ず知らなければならない情報が詰め込まれており、これをきっちりと読み込むことで十分高得点を狙うことができるようになります! 今回は、シラバスについて徹底的に解説をします。

IB生にとってのバイブルが「Curriculum Guide(シラバス)」

Curriculum Guideは、科目ごとにIBOが公式に出版しているもので、その科目に関して2年間で履修すべきことや最終試験の概要などが全て掲載されています。下記の画像のような青い表紙のものですね。

これを読めば、その科目におけるIBOが目指しているもの全てが分かる、まさにIB生にとってはバイブル的な存在のものです。

表紙には「First Examinations 〇〇(年号)」の文字があり、このシラバスがいつから適用されているものかが一目で分かるようになっています。シラバスは、それぞれの科目ごとに数年に1度改訂されることがあるので、常に最新版を確認することが大切です。

過去問を参照する際は、この年以降のものが同じシラバスから出題されているということになりますので、この年度を確認しておけば自分は何年以降のPast Paperを解くべきなのかも一目瞭然です。

Curriculum Guide(シラバス)でチェックすべき4つのこと

時に100ページにも及ぶCurriculum Guideですが、一体どこに注目して読むべきなのでしょうか?

もちろん一通り目を通すことを推奨しますが、中でも必見の4箇所をピックアップし、実際に私はどう使っていたのかをお伝えします。(例としてGroup 3 EconomicsのCurriculum Guideを参照したので、他の科目では若干内容が異なる可能性があります。)

Syllabus Content

このセクションは、その科目を履修する生徒が2年間のIB課程で学ぶべき内容が全て記載されています。表は大きくSLとHLに分かれていて、レベルによる履修範囲の違いも一目で分かるようになっています。

Syllabus Contentの使い方
  1. Syllabus Contentをすべて印刷する
  2. 1つの単元を履修する度に「・」で記載されている内容が理解/実践できるかを確認する
  3. 最終試験前は、このSyllabusに沿って一つ一つ、自分の理解に抜け漏れがないかを確認しながら勉強を進めていく

Assessment Outline

このセクションは、その科目において、生徒が2年間で受けなければならない試験がまとめて記載されています。

試験は、External Assessment(最終試験)Internal Assessment(学校で授業期間中に仕上げる提出課題、通称IA)に分かれています。SLとHLで受ける試験やその内容も異なるので、自分が選択しているレベルの欄を参照するように注意しましょう。

また、ここでは、最終スコアにおける試験の重み付け(Weighting)が明記されています。もちろん重み付けが低いから手を抜いていい、というわけではありませんが、重み付けの高いものを優先的に対策することも戦略としては取り得ますね。

Assessment Outlineの使い方
  1. 自分が受ける試験の内容、時間、点数配分を確認する
  2. Mock(模擬試験)前には必ず確認する
  3. Mockでの点数を実際に計算してPredicted Grade(予想される最終スコア)を概算し、どの部分をもっと伸ばすべきなのかを客観視する

Assessment Markbands / Criteria

このセクションは、それぞれのAssessmentごとに「どの内容で何点もらえるか」が記載されています。

IBの場合は、該当するLevelに応じて点数が割り振られる仕組みになっているので、課題や答案を作成する際からCriteriaを意識することで、常に満点の解答の要素を頭に入れておくことができます。

External Assessmentの場合はIBOが、Internal Assessmentの場合は学校の担当の先生が、この評価基準に沿って点数をつけることになります。

Assessment Markbands / Criteriaの使い方
  1. IAやPast Paperに取り組んだら自分の答案がどの位置にいるかを採点する。自己判断できない場合は、友人や先生に判断してもらう
  2. 答案にどの内容を足せば上のLevel に乗ることができるか・同じLevelでも高い点数を狙えるかを把握し、次回の答案作成に生かす

Glossary of Command Terms

まるで Curriculum Guide を最後まで読んだ人にだけ与えられるような特典のごとく冊子の最後に現れるCommand Termsの一覧。しかし、これが点数を左右すると言っても過言ではない、実はとても大事なものです。

そもそも、Command Termsとは、試験問題において「問題を解く生徒に何をして欲しいか」を示す、動詞群を指す言葉です。これは、英語が母国語でない日本人にとっては、特に各単語の違いがわかりにくいところでもあるので、これらの単語を正確に解釈できているかどうかは非常に重要なポイントです。

Glossary of Command Termsの使い方
  1. わからない動詞があれば、必ず辞書で意味を調べ、さらに問題を解くにあたって「どんなことをしなければならないか」を明確にしておく
  2. Past Paperなどに取り組んだあとは、自分がこのCommand Termの指示に沿って解答が書けているかを確認する

Command Termについてはこちらの記事で詳しく解説を行っているので是非参考にしてみてください!

まとめ:試験対策のためにはCurriculum Guide(シラバス)を徹底チェック!

今回はIB生にとってのバイブルとも言える、試験概要がすべてわかるCurriculum Guideについて徹底的に解説しました。

Curriculum Guideの使い方
  • Exam対策はとにかくCurriculum Guide(シラバス)を徹底チェック!
  • 「Syllabus Content」「Assessment Outline」「Assessment Markbands / Criteria」「Glossary of Command Terms」の4つを読み込む!
  • 特に「Assessment Markbands / Criteria」と「Glossary of Command Terms」は重要!
  • 第二言語が英語の場合は「Glossary of Command Terms」をきちんと理解しよう!

最終試験直前だけでなく、日々の学習からこのシラバスを参照することによって、より効率的に高得点を狙うための戦略を立てることができるはずです! 今すぐ自分の履修科目のガイドを確認してみてください!

とはいえ、IBは難易度の高いことで知られるカリキュラムです。英語ノンネイティヴにはシラバスをしっかり読み込むのも一苦労です。「これでシラバス作成者の意図をきちんと汲みとれているんだろうか」など、一人での学習に限界を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

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