指導を通して感じた想いやお役立ち情報を皆様にお届け致します。
父の海外転勤をきっかけに、高校2年春から渡英。初めての海外滞在で、英語もままならぬ中、無謀と思われたが、周りの方々の支えを受けながら、IB Diploma 43点を取得。TCK Workshopでオンライン学生家庭教師として主に中高生の指導に携わる。
IB Diploma 43点、英検1級、TOEFLiBT 101点
Curriculum Guideは、通称シラバスという名で親しまれているものです。
シラバスには、IB生であれば必ず知らなければならない情報が詰め込まれており、これをきっちりと読み込むことで十分高得点を狙うことができるようになります!今回は、シラバスについて徹底的に解説をします。
Curriculum Guideは、科目ごとにIBOが公式に出版しているもので、その科目に関して2年間で履修すべきことや最終試験の概要などが全て掲載されています。下記の画像のような青い表紙のものですね。
これを読めば、その科目におけるIBOが目指しているもの全てが分かる、まさにIB生にとってはバイブル的な存在のものです。
表紙には「First Examinations 〇〇(年号)」の文字があり、このシラバスがいつから適用されているものかが一目で分かるようになっています。シラバスは、それぞれの科目ごとに数年に一度改訂されることがあるので、常に最新版を確認することが大切です。
つまり、過去問を参照する際は、この年以降のものが全く同じシラバスから出題されているということになります。
時に100ページにも及ぶCurriculum Guideですが、一体どこを注目して読むべきなのでしょうか?
もちろん一通り目を通すことは大切なのですが、中でも必見の4箇所をピックアップし、実際に私はどう使っていたのかをお伝えします。(例としてGroup 3 EconomicsのCurriculum Guideを参照したので、他の科目では若干内容が異なる可能性があります。)
このセクションは、その科目を履修する生徒が2年間のIB課程で学ぶべき内容が全て記載されています。表は大きくSLとHLに分かれていて、レベルによる履修範囲の違いも一目でわかるようになっています。
このセクションは、その科目において、生徒が2年間で受けなければならない試験がまとめて記載されています。
試験は、External Assessment(最終試験)とInternal Assessment(学校で授業期間中に仕上げる提出課題、通称IA)に分かれています。SLとHLで受ける試験やその内容も異なるので、自分が選択しているレベルの欄を参照するように注意しましょう。
また、ここでは、最終スコアにおける試験の重み付け(Weighting)が明記されています。もちろん重み付けが低いから手を抜いていい、というわけではありませんが、重み付けの高いものを優先的に対策することも戦略としては取り得ますね。
このセクションは、それぞれのAssessmentごとに「どの内容で何点もらえるか」が記載されています。
IBの場合は、該当するLevelに応じて、点数が割り振られる仕組みになっているので、課題や答案を作成する際からCriteriaを意識することで、常に満点の回答の要素を頭に入れておくことができます。
External Assessmentの場合はIBOが、Internal Assessmentの場合は学校の担当の先生が、この評価基準に沿って点数をつけることになります。
まるで最後まで読んだ人にだけ与えられるような特典のようにしてあらわれるCommand Termsの一覧。しかし、これが点数を左右する、と言っても過言ではない、実はとても大事なものです。
そもそも、Command Termsとは、試験問題において「問題を解く生徒に何をして欲しいか」を示す、動詞群をさします。これは、英語が母国語でない日本人にとっては、特に各単語の違いがわかりにくいところでもあるので、きちんと解釈できていることが重要です。
今回はIB生にとってのバイブルとも言える、試験概要がすべてわかるCurriculum Guideについて徹底的に解説しました。
最終試験直前だけでなく、日々の学習からこのシラバスを参照することによって、より効率的に高得点を狙うための戦略を立てることができるはずです!これは必要だな、と思ってくれた皆さん、今すぐ自分の履修科目ガイドを見てみましょう!
皆さんのIBライフがより素敵なものになりますように。