前回、「Exam対策に必須!Curriculum Guide(シラバス)の見方を徹底解説!」にて少しだけご紹介した「Command Term」。

シラバスの最終ページに記載されていることもあってあまり存在は知られていないものの、実はこれらを正しく理解しておくことはとても重要なことです。今回は、実は奥が深いCommand Termについてご紹介します!

Command termって?

Command termとは、試験問題において「問題を解く生徒に何をして欲しいか」を示す、動詞群をさします。

IBOは“Students should be familiar with the following key terms and phrases used in examination questions, which are to be understood as described below.”と説明しています。

具体例を挙げると、下記のようなものがあります。

Command termの具体例
AnalyseCalculate
CompareDescribe
DistinguishEvaluate
ShowTo what extent

日本語で言うと、「説明しなさい」「図で表しなさい」「述べなさい」といった設問の最後に登場する動詞にあたるものです。

なぜ、これらを正確に把握する必要があるのか?主に下記の2点が理由です。

なぜCommand termが大事なのか
  1. 作問者の意図を理解し、設問で求められていることをすべて満たす答案を自分で想像できる
  2. 英語ノンネイティブは特に、英単語の小さな意味の違いを事前に知っておく必要がある

つまり、Command termを知ることによって、「みんなは分かっているのに自分だけどんな答案を書けばいいかわからない!」という状況を回避できるのです。実際に筆者は、これを意識することによって、点数が上がらない記述式の問題で、確実に点数を取ることができるようになりました。

引っかかりやすいCommand term 5選!

では、IBOが設定しているCommand termにはどんなものがあるのでしょうか。科目によってその種類は異なるのですが、ここではどの教科でも頻出のものをピックアップして簡単に解説します

「調べる」シリーズ

Command termDefinition
AnalyseBreak down in order to bring out the essential elements or structure
ExamineConsider an argument or concept in a way that uncovers the assumptions and interrelationships of the issue

日本語ではどちらも「調べる」と訳されますが、IBにおいてはニュアンスが異なります。

  • Analyseは“要素分解” “構造分解”の意味合い
  • Examineは“ある問題における概念や議論の検討”の意味合い

「比べる」シリーズ

Command termDefinition
ComapreGive an account of the similarities between two (or more) items or situations, referring to both (all) of them throughout.
ContrastGive an account of the differences between two (or more) items or situations, referring to both (all) of them throughout
Compare and contrastGive an account of similarities and differences between two (or more) items or situations, referring to both (all) of them throughout
DistinguishMake clear the differences between two or more concepts or items

日本語ではどれも「比べる」「(比べて)区別する」という意味になりますが、これらもきちんと意味がわかっていないとテストで評価されないことになってしまいます。

  • Compareは“共通点”を比較・検討すること
  • Contrastは“相違点”を比較・検討すること
  • Distinguishは相違点を見つけ、記述すること

となっており、それぞれ比較するポイントや、記述の結論が異なります。

「説明する」シリーズ

Command termDefinition
DescribeGive a detailed account
ExplainGive a detailed account including reasons or causes

これは特にIBにおいて強調される違いです!

Describeは回答にその根拠や理由を述べる必要がありませんが、Explainの問いにおいては、ある事柄が起こった根拠を明確に記述しなければ減点されてしまいます。知っていましたか?

  • Describeは解答にその根拠や理由を述べる必要はなし
  • Explainはある事柄が起こった根拠を明確に記述する必要あり!

「記す」シリーズ

Command termDefinition
DefineGive the precise meaning of a word, phrase, concept or physical quantity
StateGive a specific name, value or other brief answer without explanation or calculation

明確に記すという意味合いが強い二つの単語ですが、これらも、どちらのCommand termが使われるかによって回答の内容は大きく変わります。

  • Defineは、正確に言葉の意味を定義すること
  • Stateは、特定の名前や、数量、答えを記述すること

図表シリーズ

Command termDefinition
LabelAdd labels to a diagram
AnnotateAdd brief notes to a diagram or graph
DrawRepresent by means of a labeled, accurate diagram or graph, using a pencil… (略)

この3つは図表に関連するワードです。LabelとAnnotateは「与えられた図や表、グラフにラベルや簡単な説明をつけること」、Drawは図表を自分で作成するところから始めます。

まとめ:求めてる答えを出すためにはやっぱりCommand termが大事!

上記では、IBの試験を受ける上で必要なCommand termとこれからよく皆さんが出会うであろうものを解説しました。

科目によって頻出のCommand termは異なりますが、定義はIBOで統一されていますまずは自分の履修科目のCurriculum Guideを参照し、Command Termを意識して普段の答案作成に反映させてみてください

とはいえ、ハイレベルなカリキュラムで知られるIBにて好成績を収めるのは簡単なことではありません。「この論述で実際どのくらいの点数がもらえるのか自己採点に自信がない」など、一人での学習に限界を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

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