帰国生中学受験において近年圧倒的な人気を誇るのが、三田国際学園とサレジアン国際学園(世田谷・赤羽)です。特に2027年度入試を目指すご家庭にとって、現時点からの戦略的な準備が合格への分かれ道となります。
帰国生入試は一般入試と異なり、滞在国の教育カリキュラム、帰国時期、そして保持している英語資格によって一人ひとりのスタートラインが異なります。本記事では、何を、いつまでに、どのように対策すべきかを網羅した「合格へのチェックリスト」を紹介します。

講師:ジョイス リアム
TCK Workshopトッププロ講師のジョイス リアムです。
小5から3年半のニュージーランド滞在で培った生きた英語を、帰国後の学習で資格に通用する論理的な英語へと昇華させてきた経験があります。
入社後は中学・高校受験対策をメインに、英検やTOEFL、SATのスコアアップにおいて多くの生徒を合格へと導いてきました。
私自身が実践した感覚をルールで締め直す指導で、なんとなく解いている英語を確実な武器に変えますので、英語全般にお悩みの方はぜひご相談ください。
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三田国際とサレジアン国際の入試構造を徹底解剖する


三田国際やサレジアンの入試は、単なる「英語のテスト」ではありません。英語を使って、いかに論理的に考え、自分の意見を構築できるかという「思考の深さ」が試されます。
まずは、ターゲットとなる学校の入試科目と、それぞれの「合否の決め手」を正確に整理することから始めましょう。
三田国際学園:ICとISCの明確な違い
三田国際学園にはインターナショナルコース(IC)とインターナショナルサイエンスコース(ISC)の2つがあり、試験内容が大きく異なります。
IC(インターナショナルコース)は、英語1科目(60分、100点満点)で勝負する潔い試験です。最大の特徴は、英語資格による免除措置が一切ないことです。英検1級保持者であっても、当日配布される試験問題で高得点を叩き出さなければなりません。まさに「真の英語力」が試されるシビアな戦いです。
一方、ISC(インターナショナルサイエンスコース)は、英語、算数、国語の3科目(英語60分、国算合わせて50分)が課されます。こちらは英検準1級以上、またはCEFR B2以上を保持していれば、英語試験が100点換算で免除されます。この免除を勝ち取れるかどうかが、ISC合格への最大の鍵となります。
【関連記事】三田国際ICコース ライティング対策についてはこちらもご覧ください。
サレジアン国際学園:2026年度からの変更点に注意
サレジアン国際(世田谷・赤羽)も、英語資格の活用が戦略の軸となります。英検準1級、またはTOEFL iBT 72点以上を保持していれば、英語筆記試験が100点換算で免除されます。
ここで注意したいのが、2026年度入試からの評価基準の変更です。以前は英検2級でも80点の得点保障がありましたが、現在は「10点の加点のみ」へと変更されました。これは学校側が、より高いレベルの英語力を備えた生徒を求めていることの表れです。2027年度受験生は、この傾向を前提とした準備が必要不可欠です。
| 学校・コース名 | 試験科目 | 英語免除・換算条件 | エッセイの特徴 |
| 三田国際 IC | 英語(60分) | 免除なし(全員受験) | 15〜20分の短時間、抽象度の高いテーマ |
| 三田国際 ISC | 英語、算数、国語 | 英検準1級以上等で100点換算 | 英語試験の一部に含まれる |
| サレジアン世田谷 | 英語筆記、エッセイ | 英検準1級以上等で100点換算 | 30分、SDGsや環境問題のパッセージ読解型 |
| サレジアン赤羽 | 英語筆記、エッセイ | 英検準1級以上等で100点換算 | 30分、算数・理科・社会の概念説明型 |
入試情報は変更される可能性があるため、出願前には必ず各校の公式サイトで最新の募集要項をご確認ください。
2027年度合格のための具体的な対策

「なんとなく英語ができる」という状態から、「入試で点数が取れる」状態になるためには、各校が求める「型」に自分の考えを流し込む訓練が必要です。
英語資格の早期取得:英検準1級を「必須条件」と捉える
サレジアン国際や三田国際ISCを目指す場合、英検準1級の取得は単なるアドバンテージではなく、事実上の「必須条件」になりつつあります。英検準1級は、語彙レベルが2級から飛躍的に上がり、社会性の高いテーマを扱うようになります。
具体的には、日本英語検定協会の公式ガイドラインで「大学中級程度」と定義されており、環境、テクノロジー、文化、教育など多岐にわたる分野の語彙を網羅しなければなりません。特にリスニングとライティングの配点が高いため、現地校やインター校に通っているお子様は、文法ミスやスペルミスなどの細かな減点ポイントを潰す学習が重要です。遅くとも受験学年の夏休みまでに取得を完了させることで、秋以降の過去問演習に全力投球できる環境を整えましょう。
【関連記事】英検準1級対策についてはこちらもご覧ください。
三田国際IC:超短時間エッセイを攻略する
三田国際ICのエッセイは、15分から20分という極めて短い制限時間が最大の特徴です。この時間内で、数百語の論理的な文章を書き上げなければなりません。
テーマは「あなたにとって成功とは何か」「リーダーに必要な資質とは」といった抽象度の高いものが多く、日頃から物事を多角的に考える訓練が必要です。
対策としておすすめなのは、以下の3ステップです。
- テーマに対する「自分の主張(Thesis Statement)」を30秒以内に決める。
- その主張をサポートする「2つの具体例(Examples)」を、自分の実体験やニュースから抽出する。
- 序論・本論・結論の「型」を体に叩き込み、何も考えなくても構造が崩れないようにする。
このスピード感と論理性を一人で身につけるのは、決して簡単ではありません。プロによる客観的な添削を繰り返すことで、頭の中にある考えを「迷わず言葉にする技術」を一緒に磨いていきましょう。
サレジアン国際:パッセージ読解と横断的エッセイ
世田谷校のエッセイは30分で200〜250ワード程度が目安です。SDGsや環境問題をテーマにした英文パッセージを読み、そこに含まれる社会的な課題に対する解決策を提示します。
また、赤羽校のエッセイはさらにユニークです。英語を使って「算数」や「理科」の概念を説明したり、計算過程を論述したりする力が問われます。これは単なる英語力ではなく、内容理解(Content Knowledge)を英語で再構成する「CLIL(内容言語統合型学習)」の視点に近いものです。対策としては、科学ニュースや社会科のトピックを英語で読み、それを自分の言葉で要約する練習が有効です。
三田国際ISC:国語・算数という「盲点」を克服する
英語免除を勝ち取ったISC志望者が最も陥りやすい罠が、国語と算数の対策不足です。英語が満点換算でも、国産の得点不足で不合格になる例は珍しくありません。
算数については、一般の中学受験算数(標準レベル)が網羅的に出題されます。特殊算(旅人算、つるかめ算、図形問題など)の基礎ができていないと、太刀打ちできません。国語は記述問題の比重が高く、文章の中から根拠を見つけ出し、指定された文字数でまとめる力が試されます。特に海外生活が長いお子様は、漢字の読み書きや、語彙のニュアンスの違いに苦労することが多いため、日本の教科書や問題集を用いた地道な学習が求められます。
面接試験:想定外の質問に対応する「思考の柔軟性」
面接は三校とも日英両方で行われます。基本的な「自己PR」や「志望理由」はもちろん、三田国際ではその場で渡された文章の音読(漢字や発音のチェック)も含まれます。
さらに、「もし過去か未来に行けるならどちらを選ぶか」「無人島に一つだけ持っていくなら何か」といった、お子様の価値観や即興の論理性を問う質問も頻出です。ここでのポイントは「正解」を答えようとしないことです。自分の主張を、いかに筋道を立てて説明できるかが評価の対象となります。保護者様との練習に加え、第三者と対峙する模擬面接を通じて、緊張感に慣れておくことが大切です。
2027年度受験までの理想的な学習スケジュール


長期計画は「逆算」が基本です。1年後、半年前の理想の姿を描き、今日やるべきことを決めていきましょう。
【第1段階:現時点 (2026年4月)】基礎固めと英語資格の完成
この期間のゴールは「英検準1級の取得」と「学習習慣の確立」です。
- 英語: 英検準1級の単語帳を一冊完璧にする。エッセイの基本的な「型」を習得する。
- 算数: 小学校5年生までの計算、割合、図形の基礎を総復習する。
- 国語: 漢字検定などを目標に、学年相応の語彙力を身につける。
特に海外在住の場合、日本語の文章に触れる機会が減りがちです。週に一度は長文読解に取り組み、日本語での論理的思考を止めないようにしましょう。
【第2段階:2026年4月〜2026年8月】応用力養成と免除権の確保
受験学年の夏休みは、帰国生受験において「勝負の夏」となります。
- 英語資格: ここまでに英検準1級またはTOEFLの目標スコアを確実に取得します。これにより、秋以降の負担が激減します。
- 志望校選定: 学校説明会(オンライン含む)に参加し、志望コースを仮決定します。三田国際ならICかISCか、サレジアンならどの校舎かを絞り込むことで、対策が具体的になります。
- 夏期講習の活用: TCK Workshopなどの専門塾が提供する集中講座で、志望校特化型のエッセイ練習を開始します。
【第3段階:2026年9月〜2026年11月】実践演習と志望校対策
いよいよ入試に向けた「実践期」に入ります。
- 過去問演習: 各校の過去問やサンプル問題を、実際の試験時間通りに解きます。特に三田国際ICの「15分エッセイ」や、サレジアンの「30分エッセイ」は、タイマーを使って身体に時間を覚え込ませます。
- 国算対策の強化: 三田国際ISC志望者は、受験算数の標準問題集を繰り返し解き、苦手単元を潰します。
- 面接対策: 自己分析を行い、自分の強みと学校の特色を紐づけるエピソードを整理します。
【第4段階:2026年12月〜入試本番】最終調整とメンタル管理
- シミュレーション: 本番同様の環境で模擬試験を行い、時間配分や見直しの手順を確認します。
- 健康管理: 帰国時期や入試時期の寒暖差に備え、体調を整えます。
成功を確実にするためのチェックリスト

- 現在の英語力の客観的把握: 英検やTOEFLのスコアから、準1級合格まであと何点必要か?
- 志望コースの仮決定: IC(英語勝負)かISC(3科目勝負)か、お子様の適性はどちらか?
- エッセイの「型」の習得: どのようなテーマでも15〜30分で書き上げられるか?
- 算数・国語の未習範囲の確認: 日本のカリキュラムから遅れていないか?
- 第三者による添削環境: 自分のエッセイを客観的に評価してくれる先生はいるか?
お子様の強みを「合格」につなげる、TCK Workshopの個別対策
三田国際やサレジアン国際の合格を確実にするためには、学校ごとの傾向の違いを理解した指導が欠かせません。TCK Workshopでは、以下のプログラムを通じて、世界中の受験生を強力にバックアップします。
- 三田国際IC・サレジアン対策「スタートダッシュ講座」
最新の出題傾向に基づき、解き方のコツと時間配分を伝授します。近年の「問題形式の突然の変更」にも対応できる柔軟な思考力を養います。 - エッセイ・スターター&ライティング添削
環境問題から算数的トピックまで、幅広いテーマに対応できる記述力を、バイリンガル講師がマンツーマンで指導します。 - 中学受験算数・国語のキャッチアップ
海外にいながらにして、日本の難関中学受験に必要な基礎・標準知識を効率よく習得できるカリキュラムを提供します。 - 日英バイリンガル面接シミュレーション
本番さながらの雰囲気で練習を行い、自信を持って受け答えができるまで徹底的にトレーニングします。
まとめ
2027年度の三田国際・サレジアン入試に向けた対策の要点は以下の通りです。
・英検準1級を2026年夏までに取得し、筆記試験免除の権利を勝ち取る。
・三田国際IC志望者は、極めて短い時間制限の中でのエッセイ執筆に習熟する。
・サレジアン志望者は、社会問題や理数系トピックを英語で論じる運用力を鍛える。
・三田国際ISC志望者は、英語免除に甘んじず、国語・算数の基礎を徹底的に固める。
・面接では、自分の経験を日英両方で論理的に語れるよう準備する。
お子様がこれまでに海外で培ってきた貴重な経験を、入試という場で最大限に評価してもらうためには、正しい「戦略」と「訓練」が必要です。不安なこと、わからないことがあれば、まずは弊社の無料学習相談をご活用ください。2027年の春、笑顔で第一志望校の門をくぐれるよう、私たちが全力でサポートいたします。
参照
この記事は、こちらのウェビナーを基に作成しています。TCK Workshop主催のウェビナーでは、指導経験豊富な講師が実際の指導を通して蓄積した帰国生の受験、英語学習などについての情報を、それぞれの時期に合わせて毎週お伝えしておりますので、ぜひご覧ください。


