海外で暮らすお子さんをもつ保護者の方にとって、帰国後の進路選定や日本の大学の入試動向は非常に気がかりなものですね。特に早稲田や慶應義塾、上智大学といった難関私立大学の受験を控えているご家庭では、入試要項の細かな改定が受験戦略に大きな影響を与えるため、最新の情報を常にアップデートしておくことが不可欠です。

上智大学の2028年4月入学の特別入試において、海外修学経験者(帰国生)入試外国人入試、 および国際バカロレア(IB)入試第1期募集の3つの区分で、出願資格や試験時期などの大きな制度変更が実施されることになりました。情報収集の遅れが思わぬつまずきを招かないよう、今のうちに変更の全容を正しく把握しておくことをおすすめします。

古久保先生
学習相談員

講師:古久保 麻友

TCK Workshopのトッププロ講師。小学生時代にイギリスの現地校、中高はドイツのインターナショナルスクール(IB校)に通い、ICU大学(9月入学)へ進学。小中高受験や編入、英語資格、IBなど幅広い進路相談に対応。英語資格対策や中学受験・編入指導を得意とし、サレジアン世田谷・赤羽、ICU高校、学芸大国際などの合格実績あり。日本語作文、志望理由書、面接対策、IB DP(Japanese/English)指導も可能。

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    TCK Workshopの無料学習相談では、こうした上智大学をはじめとする難関大学の入試制度の変更に合わせた長期的な学習プランを個別に提案しています。お子さんの現状の学力や志望校に合わせて、今から取り組むべき対策をプロの学習アドバイザーが無料でアドバイスいたします。

    上智大学2028年度特別入試における全体的な変更の流れ

    古久保先生

    上智大学の入試制度の変更は一見すると複雑で不安に感じられますが、早期に正しい情報を掴んで準備を始めれば、周りの受験生に大きな一歩リードすることができます。まずは何が変わるのかを正しく整理し、日々の学習計画に落とし込んでいきましょう。

    今回の変更点は、主に以下の3つの柱に分けることができます。

    ・一部の学科における募集停止

    ・試験実施時期の変更(現行より約1ヶ月後ろ倒し)

    ・選考方法の厳格化(2段階方式の導入や面接の追加)

    これらの変更により、従来のスケジュール感で受験準備を進めていると、出願のタイミングを誤ったり、対策が間に合わなくなったりするリスクがあります。特に、これまでは一括で合否が判定されていた試験において、筆記試験の後に別日で面接を行うプロセスが導入されるため、時間的・精神的なゆとりを持ったスケジュール管理がこれまで以上に重要になります。

    海外修学経験者(帰国生)入試の4つの変更点

    それでは、多くのご家庭が最も注目している上智大学の海外修学経験者(帰国生)入試の具体的な変更点について見ていきましょう。変更ポイントは大きく分けて4つあります。

    複数学科における募集の停止

    2028年度入試より、上智大学の一部学科において帰国生入試の募集が停止されます。志望していた学科が募集停止の対象になっていないかどうか、事前に確認しておくことが最優先事項です。募集を行わない学科への出願は当然できませんので、早めに進路の再検討や他学科・他大学の併願パターンの構築を行うことをおすすめします。

    募集を行わない学科

    学部学科
    文学部史学科、国文学科
    総合人間科学部社会福祉学科
    経済学部経済学科、経営学科
    総合グローバル学部総合グローバル学科
    理工学部物質生命理工学科、機能創造理工学科、情報理工学科

    試験実施時期の約1ヶ月後ろ倒し

    現行のスケジュールと比較して、入試の実施時期が約1ヶ月遅い時期へと移行します。これにより、受験生にとっては対策期間が1ヶ月増えるというメリットがある一方で、他の私立大学や国公立大学の入試スケジュールと重なりやすくなる懸念もあります。併願校との日程重複がないか、事前のシミュレーションが必要です。

    入試種別出願時期入試実施(筆記・面接)
    2027年度7月下旬9月下旬
    2028年度7月下旬10月中旬(※11月に一部学科で面接実施)

    一部学科での2段階方式の導入

    対象となる学科では、選考方法が1段階方式から2段階方式へ変更されます。

    2段階方式の学科では、まず10月中旬に第1段階として筆記試験を実施し、この筆記試験を通過して合格となった受験生のみを対象に、11月下旬に第2段階である面接試験を行います。

    1段階方式(10月中旬:筆記試験・面接)神学部神学科
    文学部哲学科、英文学科、ドイツ文学科、フランス文学科、新聞学科
    総合人間科学部心理学科、看護学科
    外国語学部英語学科、ドイツ語学科、フランス語学科、ロシア語学科、ポルトガル語学科
    2段階方式(10月中旬:筆記試験11月下旬:面接)総合人間科学部教育学科、社会学科
    法学部法律学科、国際関係法学科、地球環境法学科
    外国語学部イスパニア語学科

    出願要件(海外在籍期間)の変更

    最も注意しなければならないのが、海外での学校在籍期間に関する出願要件の変更です。現行の制度では、外国の教育制度に基づく教育課程の在籍期間が中高6年間のうち継続して2年以上、あるいは最終学年を含む通算2年以上の在籍が求められていました。しかし、2028年度入試からは中学の在籍期間は対象外となり、これからは高等学校3年間のうち2年以上の在籍が必要という条件に一本化されます。

    変更前(2027年度)変更後(2028年度以降)
    外国の教育制度に基づく教育課程での在籍期間が、以下のAまたはBのいずれかに該当する者

    A:中・高等学校の6年間の中で2年以上継続して在籍した者

    B:高等学校の最終学年(1年間)を含め、中・高等学校6年間の中で通算2年以上在籍した者(見込みを含む)
    外国の教育制度に基づく教育課程での在籍期間が、高等学校の3年間(※1)の中で2年以上継続して在籍した者(見込みを含む)
    対象期間:中学校・高等学校の6年間対象期間:高等学校相当の3年間のみ
    在籍要件:①6年間のうち2年以上継続、または②高校最終学年を含め通算2年以上在籍要件:高校3年間のうち2年以上継続して在籍

    ※1 「高等学校の3年間」とは、日本の高等学校に相当する3年間を指します。13年制(イギリスなど)の場合は、11年生〜13年生が対象です。

    例えば、中学時代に長く海外に滞在し、高校進学と同時に帰国してしまったようなケースでは、新基準の出願要件を満たせなくなる可能性が生じます。滞在年数や帰国のタイミングについては、この新基準に照らし合わせて慎重に計算してください。なお、それ以外の出願要件に変更はありませんが、各学科が指定する外国語検定試験(TOEFLや英検など)の基準については必ず最新の入試要綱を確認してください。

    外国人入試の変更点と選考のアップデート

    続いて、海外から日本の上智大学への進学を目指す受験生を対象とした外国人入試の変更点について解説します。こちらも帰国生入試と同様に、いくつかの大きな変更が加えられています。

    募集停止学科の確認と試験時期の移行

    外国人入試においても、複数の学科で募集が停止されます。また、募集時期および試験の実施時期が現行より約1ヶ月ほど後ろ倒しになります。海外から日本へ移動して受験する場合の渡航スケジュールや、現地の学校の卒業時期との兼ね合いを再調整する必要があります。

    募集を行わない学科

    学部学科
    文学部ドイツ文学科、フランス文学科
    総合人間科学部心理学科
    経済学部経済学科、経営学科

    入試実施時期の変更

    入試種別出願時期入試実施
    2027年度7月下旬9月下旬
    2028年度8月下旬10月中旬(※11月に一部学科で面接実施)

    2段階方式への変更と理工学部の選考プロセス

    外国人入試の一部の学科でも、筆記試験合格者のみに別日で面接試験を行う2段階方式が導入されます。従来、2段階方式を実施していた学科にも変更がございますので、あらかじめ確認してください。

    なお、理工学部に関しては、従来通り筆記試験を行わず面接試験のみで合否を判定する形式が維持されます。志望する学部・学科によって試験のステップが大きく異なるため、それぞれの専攻に特化した対策を講じることが重要です。

    実施方法学部学科
    1段階方式(10月中旬:筆記試験・面接)神学部神学科
    文学部哲学科、史学科、国文学科、英文学科、新聞学科
    総合人間科学部看護学科
    外国語学部英語学科、ドイツ語学科、フランス語学科、ロシア語学科、ポルトガル語学科
    総合グローバル学部総合グローバル学科
    1段階方式(10月中旬:面接のみ)理工学部物質生命理工学科、機能創造理工学科、情報理工学科
    2段階方式(10月中旬:筆記試験11月下旬:面接)総合人間科学部教育学科、社会学科、社会福祉学科
    法学部法律学科、国際関係法学科、地球環境法学科
    外国語学部イスパニア語学科

    国際バカロレア(IB)入試第1期募集の変更点

    相吉先生

    試験スケジュールの後ろ倒しに伴い、最終試験(Final Exam)の結果やタイムラインとの調整がしやすくなるメリットがあります。しかし、理工学部での面接導入など、新たな対策が必要になる点には注意しましょう

    最後に、近年利用者が増えている上智大学の国際バカロレア(IB)入試第1期募集の変更点について詳しくお伝えします。IB入試を検討されている受験生にとって、見逃せない変更が2点あります。

    試験時期の1ヶ月後ろ倒し

    IB入試第1期募集においても、入試の実施時期が現行より1ヶ月ほど後ろ倒しされることになりました。これにより、IBのディプロマ取得見込みの証明書や、各種提出書類の準備期間に少し余裕が生まれる可能性があります。ただし、提出期限の直前になって慌てないよう、余裕を持って必要書類を揃えておく姿勢は変わりません。

    入試実施時期の変更

    入試種別出願時期入試実施
    2027年度7月下旬9月下旬
    2028年度7月下旬10月中旬(※書類選考のみの学科あり)

    理工学部における面接の新規導入

    これまでIB入試において面接を実施していなかった理工学部ですが、2028年度入試からは新たに面接試験が課されることになります。その他の学科については、面接実施の有無は従来通りです。

    面接実施学科一覧(2028年度)

    学部学科(※一部学科で「面接なし」から「面接あり」に変更)
    神学部神学科
    文学部哲学科、史学科、国文学科、ドイツ文学科、フランス文学科、新聞学科
    総合人間科学部心理学科、社会福祉学科、看護学科
    外国語学部ロシア語学科
    理工学部物質生命理工学科、機能創造理工学科、情報理工学科

    2028年度入試に向けたこれからの対策スケジュール

    これらの大きな変更を前に、受験生や保護者の方は早めに情報を確認し、計画的に準備を進めることが重要です。

    まずは、入試要項を確認し、次の3点をチェックしましょう。

    自分が志望する学科の募集が継続されているか

    出願に必要な外国語検定試験(TOEFLやIELTSなど)のスコア基準に変化はないか

    新しい在籍要件を自身の滞在履歴がクリアしているか

    特に2028年度入試からは、海外在籍要件が大きく変更されるため、これまで出願資格を満たしていたケースでも対象外となる可能性があります。ご自身の状況が要件を満たしているか、不安がある場合は早めに確認しておくことをおすすめします。

    TCK Workshopによる上智大学特別入試・帰国生受験対策

    今回の入試制度の大幅な変更に対応し、確実に合格を勝ち取るためには、個別の事情に合わせた専門的な指導プランが必要不可欠です。TCK Workshopでは、上智大学の最新の受験情報に基づき、世界中の受験生のサポートを行っています。

    2段階方式に対応した小論文・筆記試験と面接の統合対策

    一部の学科で導入される2段階方式では、筆記試験を突破した後に別日程での面接が行われます。TCK Workshopでは、まずは第1段階をクリアするための徹底した記述力・解答力の強化を行います。その後、別日程の面接に向けて、自己分析や志望理由のブラッシュアップ、模擬面接による実践演習をマンツーマンで指導します。

    高等学校3年間の在籍要件を補う高水準の学力育成

    出願要件が高校在籍2年以上に厳格化されることで、高校での限られた海外在学期間の中で高い成績を維持し、なおかつ上智大学の難関入試に対応できる学力を身につける必要があります。私たちは、現地校やインターナショナルスクールのカリキュラム進度を考慮しながら、学校の成績向上と受験対策を両立させるカリキュラムを提案します。

    理工学部IB入試などの新規面接に特化した口頭試問指導

    新しく面接が導入される理工学部のIB入試対策として、科学的なトピックについて英語や日本語で論理的に語る力を養います。IBのカリキュラムで培った学びを、面接官の前で専門的な知見としてアピールできるよう、独自の口頭試問シミュレーションを繰り返します。

    まとめ

    2028年4月入学の上智大学特別入試(帰国生・外国人・IB入試)における主な変更点は以下の通りです。

    ・帰国生入試および外国人入試において、一部の学科で募集が停止されます。

    ・すべての対象入試で、試験の実施時期が現行よりも約1ヶ月後ろ倒しになります。

    ・帰国生入試と外国人入試の一部学科において、筆記合格者のみ面接に進む2段階方式が実施されます。

    ・帰国生入試の出願要件から中学在籍期間が除外され、高校3年間のうち2年以上の在籍へと変更されます。

    ・IB入試第1期募集において、理工学部で新たに面接試験が導入されます。

    TCK Workshopの無料学習相談では、お子さんの進路に合わせたトータルアドバイスを行います。志望校の要件変更に対して、今どのような対策をすべきか、新しい面接に向けて何を準備すべきかといった具体的なアクションプランを提案します。

    参照

    2028 年度特別入試の変更について (上智大学入学センター)

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