「海外の高校を卒業したら日本の大学に進学したい」という方の多くは「帰国生入試」や「AO入試」を利用して大学受験をするのではないでしょうか?

入試準備の初めのステップは、「出願書類を揃えること」ですが、このステップを侮るのはとても危険です!!!

出願書類に不備があると、受験資格を得られなかったり、せっかく試験の点数が良くても不合格になってしまったりすることもあり得ます。そんなもったないことは、絶対に避けたいですよね。

この記事では、出願書類の準備において気を付けるべきこと3点についてご紹介いたします。また、記事の最後では実際にあった出願トラブル体験談とその解決法もご紹介しますので、万が一何か不都合が起きてしまった際の参考にしていただければと思います。

この記事を読めば、あなたの大学受験の最初のステップを成功させるコツが掴めるはずです!

書類準備の心得①:書類は『早めに』&『多めに』準備が基本!

帰国子女受験のひとつの特徴が「様々な種類の出願書類が必要になる」ということです。

中でも、「卒業証明書」「成績証明書」「推薦状」などの書類は、高校に依頼して発行してもらう必要が出てきます

「卒業してから先生に頼もうかな」と考えているそこのあなた!海外の高校において、そのタイミングでは少々リスクが高いです!!

海外の学校は「いい加減」な場合が多く、依頼した期日通りに学校側が書類を用意してくれないといったトラブルも決して少なくありません。さらに日本人が少ない学校では日本の大学受験に関する知識や経験がないという場合も多く、学校側が書類の用意に手間取ってしまうこともあり得ます。また、卒業後に書類を用意する場合、学校側から書類を郵送してもらうというのが基本ですが、海外からの書類の郵送は想定よりも時間がかかってしまうことも多くあります

筆者の場合は、卒業の3か月前から必要書類をリストアップし、2か月前には各教員にすべての書類を依頼しました。

現に、筆者の高校は日本人がほとんどいなかったため、初めに受け取った書類には不備が多く、再作成を依頼しました

日本に帰国してから書類を揃えるのはとても大変なので、海外にいる内に「早めに」書類準備に取り掛かり、卒業までに書類を一式揃えておくように心掛けましょう。

また、もう一つ重要なのは、書類を「多めに」用意しておくことです。

高校卒業後、あるいは日本帰国後に「統一試験のスコアが上がった」もしくは「統一試験の成績が思ったよりも悪かった」ということもよくあります。そういったとき、本来であれば受験を考えていなかった大学を急遽視野に入れて出願準備をするというのは大いにあり得ることですので、それに備えて、「もしかしたら受けるかもしれない」という大学のための必要な書類も含め、「多めに」書類をもらっておくことが大切です。

書類準備の心得②:募集要項の規定には慎重に!

書類準備をしている際に必ず熟読しなくてはならないのが、受験大学の募集要項です。

しかしここで問題となるのが、大学ごとに異なる書類提出上の「規定」です。例えば、卒業証明書ひとつとっても、大学によって提出方法が異なるケースは多々存在します。

非常に複雑で混乱しがちなこれらの規定についてですが、分かりづらいからといって提出書類を「自分流」で適当に揃えるのは厳禁です。大学の規定は必ず忠実に守るようにしましょう。

この記事では、募集要項に頻出する混乱ワード(「原本」「原本の正式な写し」「厳封」「原本照合」「直送」)を解説します!

混乱ワード意味アドバイス
原本1通しかないオリジナルの書類原本の提出が求められる場合、大学側が確認後に出願者宛に返送することが多いです。確認しましょう。
原本の正式な写し原本のコピーに学校の印と教員のサインを受けたもの学校の印だけでは「正式」とされない場合もあるので、教員のサインも必ず受けましょう
厳封書類を封筒に入れ、封を閉じて封じ目に学校の認印とサインを受けたものその封筒に何が入っているのかを明記して、厳封後の手違い・間違いを防ぎましょう
原本照合原本を提出できずにコピーを提出する場合、原本を大学へ持参することで、そのコピーが本物である旨の証明を受けること大学に事前に問い合わせてから事務局に行くのが良いでしょう。出願締め切り間近は大学側も忙しいので、時間に余裕を持って行きましょう!
直送書類の提出において出願者本人を通さず、学校や事務局から大学に直接書類を送付することTOEFLやIBなどの統一試験の結果の送付は「直送」を指定される場合が多いです。特にTOEFLの直送には時間がかかるので、時間に余裕を持って受験・申請するようにしましょう!

書類準備の心得③:不安なことがあれば大学に直接問い合わせよう!

出願書類を揃えている中で、「募集要項にある書類を高校では用意できないと言われた」「特別な事情があって書類の準備が間に合わないかもしれない」というような悩みを持たれる方は多いです。

そのような悩みは、大学に直接問い合わせて解決しましょう

もし大学側の措置によって募集要項とは違う書類、もしくは違う方法で書類を提出する場合は、出願書類を送付する際に、大学側に問い合わせた旨を必ず知らせるようにしましょう。

例えば筆者の場合は、問い合わせた際のメールのコピーを出願書類に同封しました。電話で問い合わせた場合は、付箋などに問い合わせたことを書いて同封するのが良いでしょう。

「こんなことで一々問い合わせをしていいのだろうか……」と不安に思うこともあるかもしれませんが、大学側、特に帰国生を多く受け入れている大学や長く帰国生入試を行っている大学であればこういった問い合わせにも慣れており、親切な受け答えをしてくれたり、柔軟な対応をしてくれる学校も多くあります。書類不備での不合格を避けるためにも、不安な要素は必ず学校に問い合わせをするようにしましょう。

よくある!出願書類トラブル体験談

ここからは、実際に筆者や筆者の知人が体験した出願書類トラブルを解決方法とともにご紹介します。

是非参考になさってください。

ただし、大学によって状況が異なりますので、必ず募集要項を確認、それでも解決しない場合は大学側に直接問い合わせるようにしてください。

トラブル解決法
『原本の正式な写し』をもらい忘れてしまって出願書類が揃わない。大学側に原本照合を依頼しましょう
高校で「卒業証明書」は存在しない・発行できないと言われた。成績証明書など、他の出願書類に卒業年月日(date of graduation)が記載されていれば代替可能な場合が多いです。
不備があるまま書類を送付してしまった。大学によっては、出願者に期限付きで不備を訂正する機会を与える場合もあります。大学からの連絡を待ちましょう。

まとめ

出願書類を漏れなく揃えるために気を付けるべきポイントは、以下の通りです。

出願書類を漏れなく揃えるために
  • 書類は早めに多めに準備」が基本!書類は卒業前に揃えよう
  • 募集要項の規定には慎重に
  • 不安なことがあれば大学に直接問い合わせをしよう要綱と異なる対応を求められた場合、書類提出時に問い合わせをした旨を明記しておくと安心

書類をしっかり確実に揃えることは、志望校合格への道を開くことに繋がります!是非この記事を参考に出願準備を行ってください。

帰国子女受験は、一般入試と異なり様々なイレギュラーや例外がつきものです。日本語や英語の小論文や面接、慣れない言語での科目の勉強など、ひとりで受験の準備をするのは難しい……という場合、是非、弊社TCK Workshopにご相談ください!経験豊富な講師陣が、あなたの大学受験をしっかり最後までサポートさせていただきます。無料体験授業なども行っておりますので、まずは下記の学習相談からお気軽にお声がけください!