はじめに

洗足学園中学校の算数対策、どのようにすれば良いかお悩みではないですか?

洗足学園中学校の2018年の算数の問題は構成はこのようになっています。

大問1大問2大問3大問4大問5
計算問題 3問小問集合 8問速さ
小問3題
3進法、規則性
小問2題
容積とグラフの読み取り
小問3題

洗足学園中学校の算数の構成は直近では大きな変化はなく、今後も大きく変化することはないと考えられます。大問1と大問2の計算問題、小問集合で55点分の配点があるので、まずはここを完璧に得点しきれるように、受験算数の基礎学習をしていきましょう。

それでは、今回は2018年の過去問の中から、売買算の問題を見ていきましょう。

帰国生入試 2018年 算数問題一部解説

勝負の鍵は第2問小問集合の攻略!

洗足学園では、第2問で8題の小問集合が出題されます。例えば2018年の第2問は

  1. 線分図と比の利用
  2. 売買算
  3. 差集め算
  4. 通過算
  5. 平均算
  6. 数の性質
  7. つるかめ算
  8. ニュートン算

上記のようになっていました。

それぞれ問題パターンの名称をみて、どんなタイプの問題がパッと想像できるでしょうか?中学入試の算数はこうした問題パターンの整理から始めるのが得策です。

問題パターンの整理ができるようになると、自分の得意不得意が明確になってくるので、そのあとは自分の苦手な部分に絞って対策をして、苦手分野を減らしていくことで、算数の得点力は改善していくのです。

特に洗足学園の問題では比を利用する問題が多いのが、見て取れると思います。比が苦手だ、、という場合はきちんと対策しておくことが必要ですね。

売買算の基本は用語の理解から

売買算ではまず、下記の4つの用語を正確に理解しましょう。

  1. 原価(仕入れ値)
  2. 定価
  3. 売値
  4. 利益

それぞれの意味を正確に把握し、説明することができるでしょうか?

一緒に授業をしていると、そもそも私たちがスーパーに行けば何から何まで手に入れることができるのか、きちんと理解できていない生徒さんもいます。利益という言葉が全くピンときていない生徒さんもいます。

まずは身近な例からしっかりと原価、定価、売値、利益の4つの用語を理解し、自分自身で説明できるようになるところからスタートしてみてください。

売買算頻出の割合計算

用語の理解に加え、売買算もう一つのハードルが、割合計算です。

  • 「原価の20%の利益を見込み…」
  • 「30%の利益を見込んで定価をつけたが、売れなかったので20%引きをして…」
  • 「10%引きで販売したが、原価の5%の利益を得ることができた。」

など売買算の問題には%の計算がたくさん登場します。

「原価の20%増し」と言われた時に、原価×1.2がさっと計算できるかどうか、「定価の30%割引」と言われた時に、定価×0.7がさっと計算できるかどうか、が重要です。

ここで迷ってしまう場合は、割合そのものの考え方への理解が不足しているので、そこを対策しておかないと、内容も難しい、計算も難しい、ということで悪循環に陥るので、売買算を練習する前に、割合計算はしっかりと理解しておいてください。

受験頻出の①の考え方

今回は原価を①として、定価、売値、利益を①を利用しながら明らかにし、最後に「比の値である①」と「現実世界の金額」を一致させることで、①を求めます。

お父様、お母様はお気づきかと思いますが、これは方程式の考え方に他なりません。

すでに方程式の考え方を勉強している、という場合はわざわざ①を利用しなくても、原価をxとして立式してもらって構いません。

ただし、塾などで①の考え方を利用して普段は学習しているにも関わらず、ご自宅で学習するときだけ方程式でとく、といったような方法は両方とも中途半端になってしまいかねないので、やめましょう。まずはどちらかの方法をしっかりマスターしてください。

①とおく考え方は、中学生以降、方程式を本格的に学び始めると使われなくなりますが、中学受験を通して学ぶこの考え方は中学生以降の方程式の考え方の先取りにもなりますので、ぜひ中学受験を機会に習得してみてください。