はじめに――三田国際学園中学について

三田国際学園中学校は、生徒がアクティブに授業参加できるように、「貢献すること」を重視している学校で、東京都世田谷区用賀に位置する共学の中高一貫校です。2015年に戸板中学校・女子高等学校から改称して共学校になりました。高校1年生からの入学も可能なため、高入生は中学からの内部進学生と混合クラスで学びます。

三田国際学園中学校に117年受け継がれる教育理念である「知好楽」は、孔子の教えに由来します。

『人生に於ける全てのことは知ることから始め、それを好きになり、最後に楽しむ境地に至ったときこそ、初めて自分のものになり、豊かなものになる』

英語、サイエンスリテラシー、ICT、問題解決力、情報共有力などを身につけ、グローバル社会に活躍する人材育成を掲げる三田国際学園中学校。おおらかな学風の新しい学校で、帰国生や日本以外にルーツを持つ学生が多く在籍するこちらの中学校の特徴をご紹介していきたいと思います。

偏差値が60-62三田国際学園中学、今回は英語に力を入れているこの学校の、

  1. 学校情報
  2. インターナショナルサイエンスクラス
  3. インターナショナルクラス
  4. 大学進学実績
  5. 入試情報

についてまとめていきたいと思います!

三田国際学園中学校の学校情報

学校名三田国際学園中学校
住所東京都世田谷区用賀2-16-1
TEL03-3707-5676
HPhttps://kumon.ac.jp/k-gakuen/kokusai/index.php 
対象中学1年生〜高校3年生
カリキュラム3学期制・土曜授業あり(月~金:7時間 / 土:4時間)

学習サポート

三田国際学園中学では基礎学力の定着を大切にしており、発展的な学習につなげるため、毎日0時間目に朝学習を行っています。朝学習は英語・数学を中心に行われており、また、放課後などに利用できる個別ブース型の自習室も用意されています。補習講座、夏季・冬季講習も開講しており、苦手の克服、得意科目の発展学習などをサポートします。その他にも理科実験講座や、高校2年以降は受験対策補講も実施されます。

国内語学研修・留学

中学2年次には、世界各国からの留学生と英語でグループセッションを行う2泊3日の国内留学研修(Global Village)が開催されます。生徒たちは多様なバックグラウンドをもつ学生との関わりから、自分と世界とのつながりを考え「自分たちのつくる未来」についてプレゼンテーションを行います。

その他にも、中学3年次にはオーストラリアでのターム留学(3か月・希望者のみ)を経験することも可能です。これまで培ってきた英語力を確認し、実際に使用することで更なる英語力の向上をはかりながら海外生活で視野を広げることができるようなプログラムです。

学校設備

芝生が広がる中庭(パティオ)、可動式の400席で式典や運動部の練習に使用するホール、大学レベルの設備を有するサイエンスラボ、蔵書3万冊の図書館、大型スクリーンの視聴覚室などの設備が整っています。 教室やカフェテリアには外の光が入り、明るい印象です。

カフェテリア/通学

お昼はカフェテリアを利用し、定食やカレー、丼などのメニューを食べられます。通学は最寄りの用賀駅から徒歩5分。 学校は商店街を抜けたところにある閑静な住宅街の中に位置しています。正門には桜並木があり、春には桜のアーチが生徒たちを出迎えます。

クラス編成

三田国際学園中学には、

  1. インターナショナルクラス
  2. インターナショナルサイエンスクラス
  3. メディカルサイエンステクノロジークラス

の3クラスがあり、受験生はまず、インターナショナルクラス、あるいはインターナショナルサイエンスクラスのどちらかを選んで受験・入学します。

三田国際学園中学では2022年度よりクラス編成の改革を行い、これに伴い従来の「本科クラス」がなくなり「インターナショナルサイエンスクラス」が新設されました。こちらの新設クラスは「本科クラス」と「インターナショナルクラス」の特徴を統合したクラスとなっており、インターナショナルサイエンスクラスの生徒のみ、中学2年次以降メディカルサイエンステクノロジークラスへ入ることが可能です。

すべてのクラスにおいて入学時の英語力は問われず、英語を初めて学ぶ学生から、ネイティブレベルの英語力のある学生までそれぞれに適した授業やサポートを受けられます

今回、こちらの記事では、帰国生に特に向いていると思われる「インターナショナルクラス」「インターナショナルサイエンスクラス」の2つのクラスについてご紹介していきたいと思います

三田国際学園中学の学校情報
  • 朝学習や補習、夏期・冬期講習などの学習サポートも充実
  • 国内で行われる語学研修や、希望者向けの留学制度あり
  • 受験生は「インターナショナルクラス」あるいは「インターナショナルサイエンスクラス」のどちらか一方を選んで入学
  • インターナショナルサイエンスクラスの学生は、中学2年次に「メディカルサイエンステクノロジークラス」を選択可能

三田国際学園中学のインターナショナルクラス

まずは、三田国際学園中学インターナショナルクラスからみていきましょう。

 「インターナショナル」と聞くと、すでに英語ができる生徒のためのクラスだというイメージが湧きますが、前述の通り三田国際のインターナショナルクラスでは、入学時の英語力は問われません。

したがって、入学時の英語力は個人により様々ですが、レベル別にインターナショナルクラス内でさらにグループ分けがされており、各々にあった英語の授業を受けられるようになっています週10時間の英語の授業は全て英語(オールイングリッシュ)で、Innternational Teacher(外国籍教員)と日本人教員によって行われます。

また、インターナショナルクラスでは、英語以外の教科の授業も英語で行うイマージョン教育を取り入れています。イマージョン教育は日本でも注目されている、外国語を手段として他の教科を学習する教育方法のことで、帰国生を含む三田国際の生徒たちは、このイマージョン教育によって英語力を維持しながら、日本の学校ならではの学びや学校生活も同時に経験することができます

なお、授業自体は英語で実施されますが、日本の教育課程を網羅したカリキュラムで必要な単位を取得できますので、高校課程を修了し日本の大学の受験資格を得ることができます

インターナショナルクラスでは、生徒の英語力によって「Academy」「Immersion」の2つのグループが編成されます。ここからは、これら2つのグループの特徴をそれぞれ見ていきたいと思います

Academy

対象生徒帰国生等ネイティブスピーカーレベルの英語力のある生徒
英語International TeacherによるAll English授業
数学・理科・社会International TeacherによるAll English授業(Immersion教育)
国語日本語による授業
*帰国生等を対象に基礎レベルのクラスも設置

Immersion

対象生徒これから英語を学び始める生徒
英語International Teacher主体のチーム・ティーチング
数学・理科・社会日本人教員による授業から段階的にAll English授業(Immersion教育)に移行
国語日本語による授業

また、ホームルームはAcademy・Immersion両グループ混合となっており、クラスの副担任はInnternational Teacherが担当するため、ホームルームなどでも日常的に英語での会話が生まれる環境が整っています

主要教科以外の科目は、このホームルームの混合クラスで受講するため、すべて日本語の授業となります。

日本にいながらオールイングリッシュの主要科目授業を受けることができる三田国際学園のインターナショナルクラス。帰国生には非常に魅力的ですが、その分入学試験ではしっかりとした英語力が問われます。詳しくは受験情報の項目にて後述しますが、英語の面接などもありますので、早いうちから対策を行っておきましょう!

弊社TCK Workshopでは、指導経験豊富な講師陣が、皆様の学校選びから筆記試験および面接対策までしっかりとサポートさせていただきます!「今の英語力でオールイングリッシュの授業についていけるかな……?」など、無料学習相談にて一人ひとりのお悩みを解消します。是非お気軽にお問い合わせください。

三田国際学園中学のインターナショナルサイエンスクラス

次に、三田国際学園中学インターナショナルサイエンスクラスについてみていきましょう。

こちらのクラスもインターナショナルクラスと同じく入学時の英語力は問われないため、英語のレベル別に3つのグループに分かれています。また、インターナショナルサイエンスクラスではイマ—ジョン教育は行われておらず、もっともレベルの高い英語力を持つクラスでも英語以外の教科は日本語で行われます

Advanced

対象生徒帰国生等ネイティブスピーカーレベルの英語力のある生徒
英語International TeacherによるAll English授業
Discussion・Debate・Presentation・Public Speaking等を通して、批判的思考力・分析力・構成力・コミュニケーション能力を身につける
*中学1年次は入学試験、または入学前実施のアセスメントテストの結果により選抜

Intermediate

対象生徒相応の英語学習歴のある生徒
英語International TeacherによるAll English授業
ListeningとSpeakingの能力の質を高めるとともに、GrammarやWritingも強化し、総合的な英語力を向上させる。
*入学時と学年末に行うアセスメントテストの結果により選抜

Standard

対象生徒これから英語を学び始める生徒
英語日本語による授業に加え、International Teacher主体のチーム・ティーチング
基本文法を定着させながら、「読む・聞く・話す・書く」という4 技能をバランス良く身につける

こちらもホームルームは全グループ混合となっており、英語以外の教科もこの混合ホームルームクラスにて行われます

インターナショナルサイエンスクラスは、インターナショナルクラスよりも一層理数系の教育に力を入れているクラスとなっており、特に理科分野への意欲が旺盛な生徒は、2年次よりスタートするメディカルサイエンステクノロジークラスに在籍することができます。

インターナショナルクラスとインターナショナルサイエンスクラスの相違点
  • インターナショナルクラスは国語以外の主要教科がオールイングリッシュで行われる「イマ—ジョン教育」を採用
  • インターナショナルサイエンスクラス英語のみ「Advanced」および「Intermediate」グループでオールイングリッシュの授業が行われる
  • インターナショナルサイエンスクラスの生徒は中学2年次に「メディカルサイエンステクノロジークラス」を選択可能

三田国際学園の大学合格実績

三田国際学園の2022年度(卒業生258名)大学進学実績は以下の通りです。

国公立大学18名
早慶上理ICU49名
GMARCH88名
医学部医学科3名

海外大学については、2022年度のみの合格実績の記載はありませんが、2019~2022年度の4年分を合わせて130名の合格者を輩出しています!平均すると毎年およそ30名以上が海外大学に合格しているということになり、国内で海外大学進学を目指したい学生にとっては魅力的ですね!Immersion教育を取り入れ、英語重視の教育を行っている三田国際学園ならではの合格実績と言えるのではないでしょうか。

具体的には、University of California, BerkeleyUniversity of California, Los Angeles(UCLA)University of Torontoに各2名University of MichiganUniversity of California, San Diego北京大学などにも各1名の合格者を輩出しています。進学先大学を見てみても、アメリカやカナダ、イギリスだけでなく、ベルギー、オランダ、スペイン、チェコなど、様々な国の大学から合格を得ています。高校卒業後の選択肢を広げるという意味でも魅力的な学校です。

三田国際学園中学の入試情報

最後に、三田国際学園中学入試情報を確認しておきましょう。

帰国生向けの試験としては、帰国子女を対象とした国際生入試と、帰国子女以外でも受験可能な英語入試の2つがあります。これ以外にも、算数や理科に特化した入試形式もありますが、今回は、この2種類の入試方式について詳しく解説していきたいと思います!

国際生入試

海外国際生受験では、海外在住期間が1年以上、帰国後3年以内であることが条件です。海外在住時に就学していた学校の種類は問われませんので、現地校・インター・日本人学校のいずれの学校からでも受験が可能です。国際生入試の募集人員は30名です。

インターナショナルクラス英語(60分・100点)
面接(10分・英語と日本語)
インターナショナルサイエンスクラス英語(60分・100点)
面接(10分・英語と日本語)※要面接シート
*英語:Reasoning, Listening Comprehension, Reading Comprehension, Essay Writing 問題は両クラス共通
*面接は本人のみ

英検とは全く異なる出題をしているため、英検でのレベルの目安は出されていません。説明会で配布されるサンプル問題を見てレベルの確認をしてください。

英語入試

国際生入試が11月・12月に行われるのに対し、こちらの英語入試は2月に行われることになっています。前述の通り、英語入試は帰国子女でなくても受験可能ですが、難易度などは国際生入試と同です。

インターナショナルクラス英語(60分・100点)
面接(10分・英語と日本語)
インターナショナルサイエンスクラス英語(60分・100点)
面接(10分・英語と日本語)
日本語作文
*英語:Reasoning, Listening Comprehension, Reading Comprehension, Essay Writing 問題は両クラス共通
*面接は本人のみ

こちらの入試では、インターナショナルサイエンスクラスにて「日本語作文」が求められるという点が特徴的です。

三田国際学園中学のまとめ

三田国際学園中学のポイント
  • どのクラスにも英語諸学者用のグループが用意されており、入学時の英語力は問われない
  • インターナショナルクラス「Academy」「Immersion」の2つのグループに分けられ、基本的には国語以外の主要教科がオールイングリッシュの授業で行われる
  • インターナショナルサイエンスクラス「Advanced」「Intermediate」「Standard」の3つのグループに分けられ、英語以外の教科は日本語で授業が行われる
  • 海外大学合格実績はこの4年間で130名
  • 帰国生向け入学試験は「国際生入試」と「英語入試」、どちらも英語の試験が鍵になる

三田国際学園中学は日本でも英語で様々な教科を学べる、とても魅力的な学校だと思います! 日本語の基礎レベルなども設けており、帰国生にとって様々な対策をしています。

帰国生にも嬉しい様々な特徴をもつ三田国際学園中学ですが、日本語の作文対策や、高い英語力の求められる試験対策を一人で行うのは大変ですよね。海外で暮らしながら、日本の学校の受験勉強をしっかりと見てくれる塾を探すのも難しい……というケースも多いのではないかと思います。弊社TCK Workshopであれば、オンライン個別指導にて、経験豊富な講師陣が、皆様の学校選びから受験対策までしっかりとサポートさせていただきます!まずは無料学習相談および無料体験学習から、お気軽にお問い合わせください!