はじめに――郁文館学園グローバル高校について
131年の歴史を持つ郁文館学園は、「真に役立つ国際人の育成」を建学の理念にしています。
新しい時代に対応できるためにブラッシュアップしたのが、2006年に創立した「郁文館グローバル高等学校」です。最近の2018年に理系に特化したクラスも設立し、さまざまな点で進化し続けています。
「日本一厳しい留学」がある郁文館グローバル高校はどのような学校なのか、一緒に見てみましょう。
今回は、郁文館グローバル高校の
- 留学制度
- Liberal Arts Track
- Global Science Track
- 大学合格実績
- 入試情報
を紹介していきます!
郁文館グローバル高校の留学制度
まずは、郁文館グローバル高校の留学制度からみていきましょう。
郁文館グローバル高校は文系と理系に分けた、2つのコースがあります。
- 社会科学・人文科学系の “Liberal Arts Track”
- 自然科学・情報科学系の “Global Science Track”
です。
どちらのコースでも、生徒は全員高校2年次に1年間「本気の海外留学」をします!
1校1人とする、オーダーメイドの留学です!
留学はコースによって場所や活動が違うため、後で一つ一つ分けて紹介しますが、留学制度のとても大きな特徴として、「留学期間中は、学校指定のChromebook 以外のPCやスマートフォンなど、Wi-Fi接続が可能な機器の現地への持ち込みは厳禁」といったとても厳しいルールがあります。
なんと、家族との電話やメールも禁止しており、連絡手段は月1の手紙交換のみになっています。SNS使用ももちろん禁止です。
保護者としては心配なことだと思いますが、緊急時にはアドバイザー経由で連絡することが可能ですし、安全面には問題がありません。そのため、「日本一厳しい留学」であり、「日本一安心できる留学」と主張しています。
この厳しいルールによって、生徒は留学中、現地の生活に真剣に向き合い、ホストファミリーや新しい友達とのコミュニケーションを取ることができます。インターネットやSNSに頼らず、本来の接し方でさまざまな人と交流することができ、実践的な英語力も身に付きます。日本人と群れさせない、そして自立心の獲得を目的とする留学制度です。
郁文館グローバル高校のLiberal Arts Track
では、次にコース別の留学制度について紹介したいと思います。
Liberal Arts Trackは幅広い知識を身につけながら専門性も深め、国際的な場で活躍できる「国際人」を育成するコースです。
Liberal Arts Trackの留学制度としては、ニュージーランドかカナダがあります。地域の特性や生徒の興味、希望、性格などを考えて、一番成長できる最適な環境を考慮してマッチングさせるそうです。
特徴として、どちらの国でも自分の好きな授業を取ることができます。例えば、ヘアメイクの授業など、とても面白そうな授業や、実践的なダンスの授業とかもあります!
ニュージーランド留学
ニュージーランド留学は現地校に約9ヶ月通い、現地校の生徒と交流しながら授業を受けます。ニュージーランドでの生活で英語力を身につけ、9ヶ月もいるので、大事な友達もできると思います!留学後は、留学の振り返りやキャリアカウンセリングなどの研修もあります。
その後、身についた英語力を使ってシンガポールに行き、企業訪問やフィールドワークを行います。
さらにその後は、
- マレーシアに移動
- 大学寮生活を送る
- 多様な人々と交流
- フィリピンのセブ島に約4週間滞在
などもあるそうです!セブ島では、TOEFLやIELTSの集中特訓を受けることになります。
まとめると、ニュージーランド→シンガポール→マレーシア→フィリピンを1年間の留学で体験することができます!!ニュージーランド留学といっても4カ国へ訪問できるのは、とてもお得感がありますよね!さまざまな国に行き、多様性に触れながら、国際感覚を身につけるのには素晴らしい留学制度だと思います。
カナダ留学
カナダ留学では、自然あふれた環境でアウトドアアクティビティなども行いながら、カナダの現地校に約11ヶ月留学します。カナダにはさまざまな人種の人が住んでいるため、多様な文化や人と交流することができます。
夏休みには、アメリカのUCD (カリフォルニア大学デービス校) に行き、プレゼン力などを身につけます。
他にも、スタンフォード大学の教授や生徒と話す機会もあり、シリコンバレーの起業家のお話を聞くこともできます。高校生にとって、とても刺激的で貴重な体験になると思います!
郁文館グローバル高校のGlobal Science Track
Global Science Trackとは、英語力や発信力を含んだ「グローバルマインド」を育成しつつ、理数的問題発見そして解決力をSTEM教育を通して育成するコースです。理数系能力と英語力どちらもつけることができるのはとても魅力的ですよね。
Global Science Track の生徒はオーストラリアかカナダへ留学します。
オーストラリア | STEM教育が盛んな学校に11ヶ月通います。サイエンスキャンプで個人研究や理数学習の確認などを行い、フィールドワークやリサーチ、実験を通して研究レポートを作り上げます。 |
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カナダ | カナダ留学では、オーストラリアと同じく、STEM教育に強い学校へ11ヶ月通うプログラムです。それに加え、ボストン研修やトロント研修のサイエンスキャンプなどもあります。 |
郁文館グローバル高校の大学進学実績
続いては、郁文館グローバル高校の大学合格実績をチェックしておきましょう。
2020年
国公立大学 | 3名 (現役3名) |
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早慶上理ICU | 12名 (現役11名) |
GMARCH | 17名 (現役17名) |
海外大学 | 21名 |
海外大学合格者が一番多いですね!
郁文館グローバル高校の卒業生の4割は海外大学へ進学するみたいです!
どのような大学へ進学しているかを見ると、University of York, Chapman University, 国立政治大学、延世大学、UCSI Universityなど、イギリス、アメリカ、マレーシア、シンガポール、韓国、台湾とインターナショナルな大学に合格しています。
2020年は新型コロナウイルスの影響もあってか、過去5年の実績を見ると、一番少ない海外大学実績となっています。2019年は46名、2018年は62名、2017年は52名海外大学に合格していました。それらの実績に比べると2020年は少ないですが、それでも21名合格しているのは日本の高校としてとても高い実績だと思います!
詳しい大学合格実績はこちらをご確認ください。
郁文館グローバル高校の入試情報
最後に、郁文館グローバル高校の入試情報についてです。推薦入試と一般入試があります。海外帰国生の入試は一般入試と同じ内容になるため、今回は一般入試の2種類(一般、ルーブリック評価型)を紹介したいと思います!
一般入試 (一般)
帰国生の場合の資格:海外在住1年以上、帰国後3年以内
試験科目
試験科目 | 国語 (50分) 英語 (50分) 数学 (50分) 面接 |
一般入試は国数英の3科目の受験となりますね。もし帰国生で英語が得意な方でしたら、国語と数学の対策がとても大事になってきます。特に、海外生活が長いと、日本の国語や数学を学ぶ十分な時間がなかったと思うので、受験対策はしっかりとしましょう。
一般入試 (ルーブリック評価型)
帰国生の場合の資格:海外在住1年以上、帰国後3年以内
試験科目
試験科目 | プレゼンテーション (10分) グループディスカッション (60分) |
ルーブリック評価型の入試とは、「思考カ・表現カ・コミュニケーション能力」を測る入試となっています。プレゼンテーションは事前に提出した自己紹介シートについて口頭発表をし、グループディスカッションでは、社会事象や新聞記事などを当日配布され、それについて問題解決のディスカッションを行います。
プレゼンテーションスキルや論理的思考力、他者との協働力、社会的事象に対する関心などが評価されるので、事前の準備や練習はとても大事になってきます。
また、加点制度として、
- 英検準2級以上
- TOEFL-Junior745以上
- TOEFL-iBT46以上
- TOEIC500以上
- 生徒会長経験者
- 校外活動や地域ボランティアでの表彰など
を持っている場合は、1点加点されます(上限が+1点まで)
郁文館グローバル高校のまとめ
郁文館グローバル高校はいかがでしたか?
特に郁文館グローバル高校の留学制度は、確かにルールは厳しいですが、そのようなルールの徹底を元に留学していると、生徒は真に自立しなければいけない状況になり、現地での生活に真っ直ぐと向き合え、力がつくような気がします。
今回は2つの入試を紹介しました。一般入試では、国語、数学、英語の受験対策、ルーブリック評価型の入試試験では、口頭発表やディスカッション力を身につける必要があります。このような受験対策は1人ではなく、プロと一緒に練習するのがとても大事です。