海外大学進学の選択肢がより身近になってきた昨今、TOEFL iBT®対策の重要性はますます高まっています。

この試験で試される4技能のうち、非英語ネイティブを悩ませるのはなんといってもSpeakingセクションです。

口から思うように英語が出てこないことはもちろん、あの厳しい時間制限は受験者の共通の悩みの種になっています。いわゆるIndependent Taskに関しては準備が15秒、回答時間が45秒と、とても短いものになっています。

そこで、今回は日本語がネイティブでこれから本格的にSpeaking Independent Taskの対策を始めようと思っている方にぜひ試してほしい勉強法をお伝えしていきたいと思います!

TOEFL iBT Speaking 対策:英語を使わずに練習する!?

Speaking Independent Taskの対策の初めにしてほしいことは英語を使わないことです。

つまり、日本語でIndependent Taskに取り組みます。

日本語が登場しないTOEFL iBT®の対策に英語を使わなければ、英語力が伸びるわけはありません。それはその通りで、この対策をすることで直接英語力が向上することは一切ありません。

では、なぜこのトレーニングをするかというと、主に2つの目的があります。

  1. 英語以前に、トピック出しでつまずいていないかを確認すること
  2. 少しでもストレスを軽減してトピック出しがスムーズになるよう練習をすること

市販されている対策本では、最初からすべてのトレーニングを英語で進めていることが多いと思います。実際、TOEFL iBT®の受験者の多くはそうするだけの英語力がありますし、英語だけでトレーニングした方が効率的にも思えます。

しかし、意外にも英語以前のところでつまずいているがためにIndependent Taskに対応できていない可能性がある方は多く、まずこの方法で練習をしてみてから英語に切り替えるとスムーズに練習を行うことができます。

手順① 日本語で本番通りに

まずは、日本語を使用する以外、本番通りに問題に取り組みます。準備中のメモも回答もすべて日本語で行います。

ここで、問題なく45秒で納得いくような回答ができたなら、英語だけのトレーニングに切り替えても大丈夫です。

しかし、回答しきれない人もかなり多いのではないかと思います。普段の生活において、15秒で話す内容を決め、45秒で話し切るという状況はあまりないので無理もありません。

英語学習においては、英語でつまずいているのか、そもそも物事の思考でつまずいているのかを区別することが重要です。日本語でできないことが英語でできるはずがありません。

まずは日本語で問題に対応できるようになりましょう。

手順② 3分の時間制限ありを日本語で

Independent Taskで大変なことは何といっても時間制限であることは述べました。なので、しばらくは制限時間3分程度でトピック出しをしてみましょう

3分にする理由は、時間制限を気にしすぎず、本番で実際に使えるような簡素な例を出すためです。

Independent Taskの一般的な回答の構成は以下のようになっています。

  • 質問に対する端的な答え
  • 理由①+例①
  • 理由②+例②
  • まとめの答え・結論

これらの要素をいろいろなテーマで出せるようにトレーニングしていきましょう。Independent Taskのトピックは身近なものばかりなので、普段の生活の中でも気軽にトレーニングできます

例えば、

  • 電車に乗っているときに、「旅行に行くなら電車で行きたいか、車を使いたいか」
  • 食品を買いにスーパーに行ったら、「買い物は朝に済ますのがよいか、夜に行きたいか」

などについて、理由をつけながら日本語で言葉にしていきましょう。

Independent Taskは同じような質問が多いので、過去の回答を使いまわしたりしながら、早くアイディアを出せるようにしていきましょう。

手順③ 本番に近い形式で

3分の時間制限の中で日本語回答ができるようになったら、

  • 本番通りの時間制限で日本語回答
  • 3分の時間制限で英語回答 (いきなり3分が難しい場合は時間無制限から始めてください。)

にそれぞれトライしてみましょう。

もし、まだ英語で文を組み立てるのが苦手ならば、対策本の回答例を参考に自分の回答を作り上げていくとよいです。回答例から使いやすそうなフレーズや単語をストックしていきましょう。

ただ、ここで気を付けたいことがあります。

それは「対策本・参考書の回答例のクオリティを追求するな!」です。

対策本の回答例は満点を取れるように書かれていることがほとんどであり、英語ノンネイティブにはまねできないような回答例も見られます。

とても本番で使えないと思うような単語などは思い切って採用せず、自分のレベルに合わせたものを選んでください。英語学習の過程で少しずつ語彙などは増えていくので、初めからあまり欲張る必要はありません。

まとめ

今回は非英語ネイティブを悩ませるスピーキングの対策について書きました。

記事にポイントをまとめると、

今回のポイント
  • 最初からすべて英語でトレーニングしなくてもいい
  • 短すぎず長すぎない時間制限から練習する
  • 自分の過去の回答、対策本の回答例を使いまわす

ということになります。

TOEFL iBT®の受験者は英語力がある程度身についている方が多いために、当然のようにすべてのトレーニングを英語で行っていることも多いと思います。

しかし、日本語を使ってはいけない、使うことが非効率であるというわけではありません。少しでも効率よくストレスを軽減させられるような学習法を確立し、本番の試験に備えましょう。

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