IBDP取得を目指すなら、先生や先輩から「IA」という言葉を何度も聞いていることでしょう。
「IAってなに?」というあなたも、「聞いたことはあるけど具体的に何をすれば良いの?」というあなたも、この記事を読んで、IAとは何か、IAに取り組むとき、何に気をつければ良いかということについて知っておきましょう!
そもそもIAってなに?
IAとは、Internal Assessmentの略称で、直訳すると「内部評価」という意味です。
IAとは、事前提出課題の総称で、その名の通り、各高校の先生(学校内部の人)によって採点・評価されるものです。
形式はプレゼンやレポート・エッセイなど教科によって様々ですが、各教科の最終成績のおよそ20%ほど(Visual artsなどの例外あり)を占める、IBの重要な構成要素です。
「学校の中で採点されるなら、評価が学校ごとにバラついてしまうのでは?」と思う方もいると思います。
実は、IB本部は、各学校からIAのサンプルを抽出・採点し、評価基準に沿って採点されているかどうかチェックをし、調整をしているんです(moderation)。このようにして評価基準が統一されています。
ここからは、どの教科でも、(プレゼン、エッセイ問わず)どの形式のIAにもあてはまる、IAをうまくすすめる秘訣を5つ紹介します!
秘訣その1:IAの提出は計画的に。
IAは、6教科全部で課されます。教科によって、IAの話をされるタイミングや、設定される締め切りはバラバラかもしれません。
しかし、最終試験を受ける前に提出しなければいけない、というのは全てに共通することです!
先生が設定した締め切りを無視したり、先生に厳しく言われるまでIAに手をつけないでいると、最終的に苦しむのは自分です。
締め切りが重なると、最終試験直前の準備時間を削ることにもなりかねません。(筆者も経験済み。Visual artsの先生の優しさに甘え、課題提出を先延ばしにし続けた筆者は、Diploma2年目の2〜3月にかけて課題に追われることになりました…。)
もちろん、学校や自分の選択している教科によっては複数の科目のIA提出時期が被ってしまうことも十分にあり得ます。スケジュールがタイトであればあるほど、しっかりと計画的に進めることが重要です。
これからIAを始める皆さんには、計画を立て、それをしっかり守ることをオススメします!!
秘訣その2:Subject Guideの評価基準(Criteria)を読み込め!
IAを始めよう!……とするその前に、Subject Guideを入手し、IAの評価基準(Criteria)をしっかり読み込みましょう!
IAについて、「普段の学校の課題とは評価基準が違う……」ということもよくあります。例えば、Science系科目のIAの評価基準(Criteria)は以下のようになっています。
Personal engagement | Exploration | Analysis | Evaluation | Communication |
---|---|---|---|---|
8% | 25% | 25% | 25% | 17% |
例えば、Personal engagementという項目。他の4項目はある程度イメージが付きますが、初見では何のことやら……。
Personal engagementとは、自分個人の興味(興味があるテーマや大学の志望学部、個人的な文化的背景など)をIAと関連づけることができているかを測る項目です。
このように、テーマ選びにも影響する項目があるので、評価基準はIAを始める前にしっかり目を通しておきましょう!
秘訣その3:「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」不安なことは早めに先生に質問しよう!
先生から説明を受けたら、IAを本格的に始める前に疑問点を解消しておくのがオススメです。
IAが始まってからは、先生方が忙しくなるということもあり、質問をしても「なかなか質問に答えてもらえない……」ということも。
先生に質問できる機会を有効活用するためにも、シラバスや評価基準を早めに読み込み、しっかり質問を用意しておきましょう!
秘訣その4:とにかくリサーチ!資料は後から見返せるように保存・整理しておこう!
どの教科でも、IAではリサーチが必須です。IAのテーマを決めたら、テーマに関連する本や論文を集めて、理解を深めましょう。
ここで見つけた資料は、IAを書くときの根拠として使うことができます。図書館で本を借りるもよし、インターネット上で公開されている論文を読むのもよし。ありとあらゆる手段を使ってリサーチしましょう!
また、リサーチをするときは、かなりの資料に目を通すことになります。
インターネット上のリンク、PDF、図書館の資料などどの形式であっても、参考文献はタイトルと著者の名前を控えておくことをオススメします!
秘訣その5:出典は必ず明記しよう!
リサーチを済ませたら、IAを書くことになります。
ただし、資料の内容を自分のIAにコピペをしては絶対にいけません! 剽窃(plagiarism)と見なされて、重大な処罰を下されることになります。
文中で資料の一部を引用するときは、例えば、””(ダブルコーテーション)や「」をつけ、引用の箇所が明確になるようにしましょう。もしくは””や「」を使わない場合には、資料の内容を言い換えましょう(パラフレーズ)。
また、出典を必ず明記しましょう。IAを書くために使った資料の著者の名前やタイトル等は、文中と参考文献リスト(Bibliography)に明記する必要があります。
学校で繰り返し言われ、うんざりしているかもしれませんが、それだけ大切なことなのです(大学でも単位取り消しなど、重大な処罰が課されるため、度々注意喚起されます)。
「面倒さいなぁ」「コピペしたのはほんの一部だし絶対にバレない」と思っていても、turnitinなどのチェッカーを使えば必ず露見してしまいます。
将来大学で論文・レポートを書くときにも、研究者になったとしても必要なスキルなので、早めに身につけておいて損はないですよ!
まとめ
これからIBを履修する人が大半が「なにそれ?」となるIA(Internal Assessment)について説明していきましたが、いかがでしたか?
- IAは各学校の先生が採点する事前提出課題の総称。レポートやプレゼンなど、教科ごとに課題の形式は様々。
- 課題に取り組む場合は入念なリサーチが必要、資料を使うときは必ず出典を明らかに!
- 計画的に取り組むと、後々の負担が少なくなるのでExam対策もはかどる!
IAについて少しでも理解を深め、安心してもらえたでしょうか? 何事も計画的に進めることができれば大丈夫です。IAを始める前は不安も大きいと思いますが、1つずつ着実にこなしていけば怖いものはありません。
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とはいえ、ハイレベルなカリキュラムで知られるIBにて好成績を収めるのは簡単なことではありません。IAを書くにあたってサポートが欲しい、IBを始めてみたはいいけれど学校の先生と相性が悪い、授業だけではついていけないなど様々なケースがありますし、IBを始める前に予め準備をしておきたいという方もいらっしゃるのではないかと思います。
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