はじめに
茗溪学園中学校の算数対策、どのようにすれば良いかお悩みではないですか?
茗溪学園中学校海外生特別選抜(B方式)の2015年の算数の問題は構成はこのようになっています。
大問1 | 大問2 | 大問3 | 大問4 | 大問5 |
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計算問題 10問 | 小問集合 8問 | 相似と求積 小問3題 | 速さ小問3題 | 規則性 小問3題 |
茗溪学園の算数の出題は出題構成も、問題傾向も似ているので、小学校の教科書レベルの算数力+中学受験の基礎力があれば、十分に合格点を取れるようになります。
それでは、今回は2015年の過去問の中から、第2問小問集合の中の1題を見ていきましょう。
海外生特別選抜(B方式)2015年 算数問題一部解説
正しい一歩目を踏み出せていますか?
「57と93のどちらを割っても3余る整数はいくつあるか」という今回の問題をみて、まず何をしたでしょうか?
- 問題文をみながらじーっと考える
- まずは(57を割って3余る数などを)書き出してみる
- 問題文を式で表してみる
こんなところではないでしょうか…?
1は受験生としては0点、2は80点です。問題文を読んで理解したあとは、じーっと問題文を眺めていても、何も答えは浮かび上がってきません。(が、意外に問題を解いている様子をみると、じーっと問題をみて悩んでいる生徒さんが非常に多いです。)
とにかく手を動かし続けること。問題文を読む時間以外は常に手が動いているという状態が理想です。
そういう意味で、2の書き出しを始めた生徒さんは80点です。書き出しでもしっかりと抜け漏れなく全部書き出すことができれば、もちろん正解を導き出せますし、どんな解き方で答えを求めようが正解は正解なので、立派です。
テスト本番では答えが出せる!と思ったら気合いと根性で書き出すことも重要です。ただテストには時間がつきものなので、テスト終了後はよく復習してどうすれば効率よく解答できるのかを学んでおきましょう。
問題文を式に表すこと
今回のもっとも良いと思われる第一歩は「問題文を式で表してみる」ということでした。なんだ、そんなことか、、と思われるかもしれませんが、これができるとできないで、この問題に対するアプローチは大きく異なります。
57 ➗ ⚫️ = ◯ ・・・3
93 ➗ ⚫️ = ◇ ・・・3
と問題文を式で表し、式を変形すると
57 = ⚫️ × ◯ + 3
93 = ⚫️ × ◇ + 3
となり、再度整理すると
54 = ⚫️ × ◯
90 = ⚫️ × ◇
となるので、今回求めたい⚫️は54の約数でもあり、90の約数でもあることがわかるので、⚫️の個数は54と90の公約数の個数でもあることがわかります。(ただし余りが3であることには注意してくださいね。)
一つ一つのアプローチは難しくない!
この問題が解けなかった人も解説を聞いてみたら、なんだ簡単じゃん、と思ったのではないでしょうか?
そうです、この問題は決して、一つ一つのプロセスが難しい問題ではありません。
- まず問題文通りに式を立てる
- 余りの処理をする
- 式を整理する
- 式から性質を読み取る
この一つ一つは簡単な4つのステップを進めるだけで答えが導き出せます。授業で扱うと、みなさん一つ一つのステップに対してすらすらと解答してくれることがほとんどです。
難しいのはこれら一つ一つのステップを次のステップにつなげていくことができるかどうかです。例えば本問だと余り(・・・)が出てきた時に、= の式に変形するというのは定石ではありますが、これが定石だと理解していない生徒さんは余り(・・・)の式でフリーズして次に進めなくなります。
このように一つ一つのステップでどのように処理をするべきで、なぜそうするべきなのかを勉強していくことで算数は着実に得意科目にしていくことができるでしょう。