指導を通して感じた想いやお役立ち情報を皆様にお届け致します。
父の海外転勤をきっかけに、高校2年春から渡英。初めての海外滞在で、英語もままならぬ中、無謀と思われたが、周りの方々の支えを受けながら、IB Diploma 43点を取得。TCK Workshopでオンライン学生家庭教師として主に中高生の指導に携わる。
IB Diploma 43点、英検1級、TOEFLiBT 101点
海外の学校に通う皆さんは、これから新学期ですね!今回は、国際バカロレア(IBDiploma)をこれから始める方に、IBDiploma (DP)の科目選びのポイントをお伝えします!
IBDPは、6科目を2年間で学習するプログラムです。6つに分かれた科目群(Group)から1教科を選択し、自由に組み合わせて履修することができます。
それぞれHigher Level(HL)とStandard Level(SL)に分かれており、3~4教科はHLコース、残りをSLコースとして学習します。
学校によって履修可能な科目が異なるため、科目選択にあたっては、学校の先生とよく相談することが大切です。
ちなみに私は、以下の科目を選択しました。
それでは科目選択にあたってのポイントを3つご紹介します!
履修科目を自由に選べるというのはIBの大きな特徴でもあります。しかし、好きな科目や得意な科目ばかりを適当に選んだり、得意な科目を全てHLにしたりすることは、必ずしもいい選択とは言えません。まずはシラバスを確認し、その科目で「なにを学ぶのか」「試験問題はどんな形式か」を知ることが大事でしょう。
ちなみに私は、日本で歴史の学習が好きだったのでHistoryの履修を考えていました。しかし実際にシラバスを見ると、いくつかの時代を選んで深く学習する内容であることや、試験問題は論述が多く高度な英語力、理解力、知識量が必要であることがわかり、履修を取りやめました。
さらに、HLの選択にあたってもシラバスは必見です。それは、科目によってSLとの履修範囲の差がまちまちであるためです。例えば、English BにおけるHLとSLの差はほとんどありませんが、Group4(自然科学)やGroup 5(Mathematics)などはHLだけの履修範囲が多い傾向にあります。どの科目をHLにするかは、最終スコアにも大きく関わる、とても大事なことですから、シラバスを確認して、自信の持てる選択をすることが大事です。
日本国内の大学受験の場合、学部によってはIBの履修科目や取得の点数、HL/SLの指定など細かく条件が指定されている場合があります。
ですから、IBを始める段階から入試を意識した科目選びをすることが大切です。たしかに、IBを始める前に将来の進路を決めるのはなかなか大変なことです。
特にIBDP生は海外の大学と日本国内の大学、どちらを受験するか迷っている人も多いでしょう。しかし、意識している大学や学部の入試情報を調べることで、受けたかったのに受けられない!という事態を防ぐことができます。
このような理由からIBの科目選択の段階からどんな大学を受験するかを考えておくことがとても重要です。
いくらIBのプログラムが世界共通であっても、学校や担当の先生によって教え方は異なってきます。2年間の連続のプログラムなので、担当の先生との相性もとても重要です。まずは学校の先輩に話を聞いてイメージをつかみ、疑問点や不安なことは履修前に先生に確認するといいでしょう。
これは、最終スコアにも大きく関わる、Internal Assessment(IA)を仕上げる上でも重要な観点です。学校の先生の指導の下で取り組むIAでは、先生との密なコミュニケーションが成功の鍵になってくるからです。
さらに、学校によっては、いくつかの科目において担当の先生がおらずオンラインで開講されている場合があります。最も有名なのは、Pamojaというサイトです。
オンラインコースは自分のペースで自由に履修ができ、先生がいなくとも好きな科目を履修できるというメリットがある一方、一度遅れをとると取り返しがつかないというデメリットもあります。まずは、自分が取ろうとしている科目がオンラインコースであるかどうかは事前に学校に問い合わせ、さらにそれが自分の勉強スタイルに合っているかをじっくりと考えることが大切です。
これまで、IBDPの科目選択におけるポイントを3つご紹介しました。
IB科目選択での重要なポイント
好きな科目を履修できる自由度の高さはIBDPの特徴でもありますが、その結果、辛く苦しい毎日が待っている...なんてこともあります。落とし穴を避けつつ、しっかりと2年間の学習を楽しんで学べるような科目選びの手助けができれば幸いです。
皆さんのIBライフがより素敵なものになりますように。