東京大学が2027年9月に新設するカレッジオブデザイン(CoD)は、国内外の教育界で大きな話題となっています。本記事では、この注目の新学部について、その概要や求められる人物像を詳しく解説します。
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講師:松竹 桃太郎
TCK Workshopプレミアム講師。高校2年生2学期まで日本で育ち、その後はカナダのバンクーバーに6ヶ月間語学学校に通い、第二言語として英語を習得しました。
その後、アメリカのコミカレ(短期大学)で2年間勉強し、3年次にUCLAに転入してBusiness Economicsを専攻しました!
先生として日本の中学~大学受験の英語や数学の試験対策を帰国子女や国際生の生徒様へ行った経験や、自らの大学受験準備や語学資格の習得経験、海外での学習経験を活かして、
あなただけの目標達成に向けて、現状を踏まえた提案を丁寧に行わせていただきます。
東大の新学部カレッジオブデザインCoDとは


新設されるCoDは、これまでの日本の大学受験の常識を大きく変える可能性を秘めています。まずはその先進的な仕組みと、どのような選択肢があるのかを正しく理解することから始めていきましょう。
2027年9月スタートのオールイングリッシュ
東京大学が新たに立ち上げるカレッジオブデザイン(CoD)は、すべての授業を英語で行うオールイングリッシュの学部です。従来の日本の国立大学では、全科目を英語で履修できる環境は非常に限られていましたが、東大が先陣を切ってこのような本格的な英語プログラムを導入することには大きな意味があります。
このプログラムの大きな特徴は、成績優秀者が利用できる早期修了制度です。 通常は計6年(学士4年+修士2年)の教育課程ですが、この制度を活用すれば、修士課程を1年に短縮し、入学からわずか5年間で修士号を取得できます。 また、カリキュラム内にはインターンシップが必須として組み込まれており、学問としての知識に留まらず、実際の社会やビジネスの現場で働く経験を積むことが重視されています。定員は100名とされており、国内外から優秀な人材が集まるエキサイティングな環境になることが期待されています。
共通テストなしでも受験可能?選べる2つの入試ルート
CoDの入試制度において最も注目すべきポイントは、受験生が自身のバックグラウンドに合わせて2つの異なる選考ルートを選択できる点です。
1つ目のルートAは、日本の従来の大学入試と同様に大学入学共通テストを受験してアプライする方法です。そして2つ目のルートBは、SATやACT、あるいは国際バカロレア(IB)やAレベルといった海外の統一試験のスコアを用いてアプライする方法です。国際バカロレア機構の公式資料によると、IBカリキュラムは主体的な探究学習をベースとしており、課題解決型の能力を養うのに適しているとされています。
このルートBが用意されていることにより、海外の高校を卒業する生徒はもちろんのこと、日本国内の高校に通いながらSATなどのスコアを取得した生徒であっても、共通テストを受けずに東大への合格を目指すチャンスが開かれます。国立大学への進学において、共通テストを必須としない柔軟な枠組みが用意されたことは、まさに本気で多様な人材を集めようとする東大のコミットメントの表れと言えます。
CoDが重視するデザインシンキングの本質


デザインと聞くと美術的なセンスが必要だと思われがちですが、東大が求めるのは課題解決のための思考技術です。自分には関係ないと思わずに、その本質を探ってみることをおすすめします。
美術やアートとは異なる問題解決の技術
カレッジオブデザインという名称から、ポスターの制作や衣服の設計といった、いわゆる美術やアートを専門的に学ぶ場所を想像する方もいるかもしれません。しかし、ここでのデザインとは、見た目の美しさを追求するセンスのことではなく、バラバラの知識をつなぎ合わせてより良い未来のために新しい仕組みを具体的に作り出すアプローチを指しています。
デザインシンキングの教育の走りであるスタンフォード大学などでも実践されているように、デザインとは人間の活動全般を対象としており、直面している課題に対して多角的な視点から具体的な解決策を形作っていくプロセスを重視しています。 例えば、建築や都市設計の現場では、一つの町を再生するために多様な専門家が集まり、チームを組んで新しい仕組みを構築していきます。CoDで学ぶのは、まさにこうした社会の複雑な問題を解決するための実践的な技術なのです。センスがないからと諦める必要はなく、適切なトレーニングを通じて誰もが身につけられるスキルであると言えます。
東大CoDが求める5つの人物像
東大が公式に発表しているCoDの求める人物像には、5つの柱があります。1つ目は確かな知力と学習能力、2つ目はコミュニケーション能力と英語力です。英語力については、従来のTOEFL iBTで80点以上、2026年1月21日以降の新形式で4点超が大学側の指標として示されています。ただし、これは絶対的な選考基準ではなく、他の要素も含めた総合的な判定が行われます。 3つ目は論理的思考力と創造的思考力であり、既存の枠組みにとらわれない発想が求められます。4つ目は責任感、社会正義感、包摂性であり、自分が受けた高い教育を自分自身のためだけでなく、周りの人や世界のために役立てようとするデフォルトの姿勢が必要です。そして5つ目が自主性と協調性です。
教育研究の知見では、これからのグローバル社会で活躍するリーダーには、パイ型の人材が求められるという意見があります。これは、広く浅い一般教養を持ちながら、同時に自分自身の深い専門分野を確立し、さらに他者と協力してリーダーシップを発揮できる人材のことです。CoDでは、まさにこのパイ型のように、チームメンバーの強みを引き出しながら、解のない問いに対して新しいソリューションを導き出せる人物が求められています。
TCK Workshopの東大CoD対策講座で身につく3つの力


CoDの入試で重要となるエッセイやディスカッションの力は、一朝一夕には身につきません。同じ志を持つ仲間と切磋琢磨しながら、対話を通じて思考を深めていく経験を積むことが重要です。
異なる分野の知識を繋ぎ合わせる構造化の力
講座の最初のステップとして、知的な素養を身につけ、学際的な知識を横断的に使って構造化する力を養います。東大CoDが扱う社会課題には、1つの教科の知識だけでは解けない複雑なものが多くあります。環境、経済、テクノロジー、あるいは都市設計など、様々な分野の情報を頭の中で整理し、筋道の通った1つの仕組みとして組み立て直す頭の使い方が必要とされます。 英語教育の研究論文の知見によると、単語や文法といった表面的な知識の習得にとどまらず、背景にある文化や社会的なコンテクストを深く理解することが、高度な言語運用能力の基盤になるとされています。このステップでは、情報をただインプットするだけでなく、バラバラの知識を自分の中で繋ぎ合わせ、俯瞰的な視点から物事を捉えるための知的な土台を徹底的にトレーニングしていきます。例えば「都市の過疎化」というテーマ一つをとっても、経済的な視点、心理学的な視点、テクノロジーの視点を掛け合わせることで、初めて独自性のある解決策が見えてくるという選択肢もあります。
自分のアイデアを論理的に届けるエッセイ力
頭の中で組み立てた素晴らしい解決策も、相手に伝わらなければ意味がありません。2つ目のステップでは、デザインシンキングの理念やマインドセットをしっかりと反映させながら、論理的かつ説得力のある英語の文章に落とし込むエッセイ力を鍛えます。 有名大学の英語教育学科やライティングセンターが推奨するアカデミックな指導アプローチでは、論の展開の仕方や根拠の示し方において厳格なルールが存在します。本講座ではこのアプローチを取り入れ、東大の教授陣を深く納得させられる記述力を身につけていきます。ただ綺麗な英語を書くのではなく、自分がなぜその課題を解決したいのか、どのように社会に貢献できるのかという深い思考を、構成力のあるエッセイとして表現する技術を磨くことができるという利点もあります。海外の大学入試で求められるような、自分自身の哲学や経験と社会課題をリンクさせて語る高度なライティングスキルを、少人数の丁寧な指導の中で形にしていきます。
オールイングリッシュで仲間と高め合うディスカッション力
最後のステップは、少人数制のゼミ形式だからこそ実現できる、実践的な対話の力です。事前に準備してきたエッセイやリーディングの課題を持ち寄り、原則すべてのプログラムを英語で進行する環境の中で議論を交わします。 教育心理学の専門家の研究によると、同世代の仲間と言語を介して議論を戦わせる協働学習は、批判的思考力を高め、多様な視点を受容する力を養うのに非常に効果的であるとされています。本講座では講師がファシリテーターとなり、チームメンバーの強みを引き出し合いながら、1人では出せなかったより良いソリューションを導き出す経験を積んでいきます。1対1の個別指導にも良さはありますが、デザインシンキングの本質である「他者とのコラボレーションによる価値創造」を体感するには、同世代と刺激を与え合うゼミ形式が適しているかもしれません。実際の東大CoDの授業に近い環境を先取りして体験してみてはいかがでしょうか。
対策講座の実施スケジュールと体験会のご案内
夏休みを利用した5日間完結の本講座
本講座のカリキュラムは、密度の高い5日間完結型のプログラムとして設計されています。第1弾は、海外の現地校やインターナショナルスクールの夏休みのスタート時期に合わせ、6月29日から7月3日までの期間で実施いたします。こちらはすでに夏休みに入っている海外在住の生徒の皆さんに合わせた日程となっています。 一方、日本国内の高校に通う生徒の皆さんは7月末から夏休みが始まるケースが多いため、8月上旬の時期に同様の内容で第2弾の講座を開催する予定です。
まとめ
東大の新学部カレッジオブデザイン(CoD)の概要と対策のポイントは以下の通りです。
・CoDは2027年9月にスタートするオールイングリッシュのプログラムです。
・共通テストを利用するルートのほか、SATやIBなどのスコアで受験できるルートが選べます。
・求められるデザインとは美術のセンスではなく、課題解決のための思考技術です。
・TCK Workshopでは、エッセイ力とディスカッション力を鍛える夏期の5日間講座と、6月頭の1日体験会を用意しています。
東大CoDへの挑戦は、これまでに培ってきた英語力や背景を最大限に活かせる素晴らしい機会となります。何から準備を始めればよいか迷われている場合は、まずは一歩を踏み出してみることをおすすめします。
TCK Workshopでは、東大CoDをはじめとする国内外の難関大学受験に向けた無料学習相談を随時実施しています。お子様の強みを活かした最適な受験戦略をプロの目線からアドバイスいたしますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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